あらすじ
大きな衝撃と共に『学年末特別試験』は終了。だが――
「私も含めて、何よりも気になっていることを解消したいと思う」
「綾小路が、わざと退学者を出してるってことか?」
「俺はあの勝負に納得なんてしてねえ」
「私の責任です。私はこれから、このクラスでリーダーを続けていく自信が――」
「私は絶対にAクラスにしてみせる。どんな方法を使ってもね」
「私たちが残された時間で逆転できる可能性は――」
各クラスは新たな火種を抱えたまま2年生最後の春休みを迎えることになり――!
「久しぶりだな清隆。元気そうで何よりだ、学校生活は順調か?」
「春休みが終わるまでには必ず。それじゃあ、今日はこれで失礼します」
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2025/11/25 23:59まで
感情タグBEST3
匿名
2年生編完結
普通の外伝とは違うのがようじつの●.5巻ですよね、という回でした!やはり面白い…
色々と考察したらもっと楽しめる部分もあるのでしょうけれど、あんまり深く考えずに読んでいても新展開という感じで毎回面白いです!
何度も読み返したくなります!
Posted by ブクログ
坂柳クラスに移籍するとは。
一之瀬が出した答えは、別々のクラスだけど、お互いに連携して特別試験で勝ち進んでいくということなのだろうか。
高円寺や綾小路のそれぞれの父親や鬼島総理とのやりとりは、今後の展開にどのように関係してくるのだろうか。
Posted by ブクログ
ちゃっかり追っているライトノベルのレビューもしていくことに。記念すべき最初の作品は、衣笠翔吾氏の大人気ライトノベル『ようこそ十両至上主義の教室へ 2年生編』の12.5巻。
よりにもよって3年生編前のここからレビューかよ! というツッコミは一旦置いておく。また、本作は1巻から本巻までの情報量が凄すぎるので、ネタバレ上等かつ偏見まみれの殴り書きを書いていくことにする。ご容赦いただきたい。
さて、自クラスの生徒を退学させ、自分を好いていた二人の女子生徒の心をへし折りに行く綾小路のメンタルは、やはり常軌を逸している。読んでいるこちらが緊張で心臓が痛くなってくるほどなのだ。
しかも心を折った一人は、ほぼ間違いなく肉体関係にもあった現彼女である軽井沢。彼女が綾小路に切り捨てられる未来は示唆されていたものの、魅力的なヒロインというだけあって読者からの人気は高く、本巻で振られるまでが長かった。故に、その瞬間が訪れた場面は思っていたより相当ショッキングで、軽井沢推しの人は数日寝込むほどショックを受けたことだろう。
軽井沢恵という登場人物は、私にとって上でも下でもない位置にいる一ヒロインでしかなかったのだが、それでも強烈な胸の痛みを実感した。辛すぎる別れを経験した彼女だが、その別れ様にはきっと、読者も確かな希望も見出したはず。ヒロインレースは脱落したが、さらに好きになった読者は多いはず。
しかしヒロイン枠の一人、坂柳は引導を渡されてむしろ心地いい様子。それも彼女の格を全く下げずに散らせたのは、とても好印象だった。
とはいえ坂柳は本作の中でもかなり好きな登場人物だっただけに、私としては退学してしまうこととなって悲しいのだが……。新天地で神室と仲睦まじく過ごしてほしいものである。ことあるごとにため息を吐かれそうだが。
闇堕ち覚醒イベントを経ても綾小路に完敗し、失意の底にいた一ノ瀬だが、善の部分も悪の部分もぐちゃぐちゃにして新しい存在に生まれ変わった感じ。
未知数だし、この先どう物語に絡んでくるのか全く予測不可能。そういう意味では最高に怖いクラスになるのではないだろうか。
舵を切っていくであろう作戦も、一人も欠けずにDクラスからAクラスを目指すという、かつての堀北クラスもなし得なかった夢物語。流石に神崎はネガティブ過ぎるなと辟易したが、今の惨状を鑑みれば失望する段階はすでに通り越しているだろうし、ぶつくさ言いたくなる気持ちも分からなくはない。
綾小路の移籍もBクラスではなかったので、余計に今後の立ち回り方が気になってくる……星ノ宮先生の「ジョーカーはこっち側」発言も加味すると、担任も巻き込んでいることには間違いないだろうが……。しかし、彼女を振った日の夜に他の女と寝るとは……綾小路清隆恐るべし。ウラヤマシイ。
他にもひよりが相変わらず奥ゆかしくて愛おしかったり、堀北の挿絵が切なかったりと見どころ満点の一冊だった。
元坂柳クラスへ移動した綾小路。使えそうな生徒は橋本・鬼頭・森下・山村・真田辺りだろうか。山下を除き、粒揃いだが突出した能力はないように見えるものの、綾小路ならいかようにも立ち回れそう……さてどうなるか……。
3年生編が早く読みたくて生殺し状態なので、できるだけ早く刊行お願いします!
Posted by ブクログ
急転直下、光芒一閃、青天霹靂!
衝撃の小数点の12.5巻。
内容が濃い。坂柳、軽井沢、高円寺、堀北、一之瀬。
綾小路との関係性が大きく変化する。3年の戦いは敵味方が… どう展開するのか濃密な1年が始まる。
Posted by ブクログ
綾小路が全てのクラスリーダーを出し抜いた特別試験の直後、誰もが望み通りの結果を手に出来なかった為に悲愴感漂う雰囲気になるかと思いきや、そうは成らなかった点は少々意外だったかも。堀北クラスにおいても、綾小路を責める声がそこまで大きくならなかったし
良くも悪くも勝つ為なら犠牲は仕方ないと誰もが判り始めている。だから勝利を目指す中で綾小路が犠牲を前提にライバルを出し抜いた策略に皆が理解を示す
でも、それって言い方を換えれば綾小路の独断を許してしているとも言えるわけで
この状況を受け容れきれない者が居るとすれば、それは綾小路に直接負けた者達だね
最下位に沈んだ一之瀬クラスは彼女を中心に再び立ち上がる以外の選択肢を持たないが一之瀬は想いを裏切られる形で敗北した為に感情がグチャグチャとなり二進も三進も行かない状況。ここで他の人物が新たなリーダーとして名乗りを上げられれば良いのだろうけど、そうはならないのが一之瀬クラスの弱みか
だからこそ、敗北も沈み込みも容認できない星之宮が暴走し始めるわけだ。以前から茶柱への憎しみをひけらかしてきた彼女だけど、遂に後が無くなった段階でその凶悪さを明らかにしてきたね
もう一人の敗者である龍園はもっと荒れているかと思いきや、静かに受け止めている風でもあったね。勿論、坂柳が自滅した点やそれに綾小路が絡んでいる点は納得し難いのだろうけれど、彼にしては珍しく殊勝な態度を隠さない
龍園としては坂柳に対し完璧な敗北を認めた。かつては綾小路によって無理矢理に敗北させられた事もあるが、今回は自分の意志によって。だからこそ坂柳の方が勝者に相応しいと思うし、そうして負けの立場に追い遣られた事が良い意味で彼の心を清涼としているように思えたよ
この清々しいけれど納得しがたい敗北感は龍園に新たな成長を齎しそうな予感
春を前とした季節らしくこれまでへの別れと未来への変化が幾つか描かれたね
学校を去る立場でありながら今後を期待させる坂柳、親同士の賭けにより対立軸を綾小路と作りそうな高円寺
また、初期から感じさせるものが無い訳では無いながらも進展も無かった綾小路と堀北の関係がここに来てかなり思わせぶりなものに
前々から綾小路に頼る局面は有りつつも、どうにか彼を制御しようとしていた印象がある堀北だけど、櫛田と佐倉のどちらを退学させるかを問われた辺りから綾小路の心情を気にする面が強く見えるようになった
そして一之瀬を倒す為にクラスメイトを退学させる重荷を背負わせてしまった事が決定打となったのか彼女の態度はかなり変わったね
以前に綾小路から軽く指摘されていたけど、堀北は誰か知り合いを意識的に退学させる策謀を巡らす点では劣っている。それだけに顔色一つ変えずに前園を退学させた綾小路の内心が気になってしまうのかな?
そう考えると、祝勝会にて彼女が口にした言葉は現時点で最大の親愛を籠めた言葉だったのだろうけど……
長らく良い関係を築きながら、ここ最近は綻びが見え始めて綾小路と軽井沢。まあ、綾小路としては意図的に綻びを作っていたのだろうけど…
この穏やかな関係が遂に終わる時が来てしまうなんてね…
綾小路として真の恋愛感情から彼女を求めたわけではなく、そもそもは彼女から恋愛について学ぶ為。学習が終わったなら彼女と付き合う意味は無くなる
それでも別れの日に躊躇いを見せた綾小路の姿に思わず期待してしまう部分はあったけど、それすらも彼にとって学習の一環だったんだろうなと思える。良くも悪くも綾小路は目的の為に感情を他所における人間だから…
彼に振り回されながら最後の瞬間に綾小路の理解者として強く振る舞おうとした軽井沢の姿には強さと哀しさを感じてしまったよ……
それだけに軽井沢以上に恋愛を通して綾小路を理解する者がすぐに現れるとは思わなかったが…
綾小路が軽井沢相手に好意的な恋愛による学習を行っていたなら、憎悪に近い恋愛を学ぼうとしていたのが一之瀬か…
一之瀬には散々自分を頼りにさせ溺れさせ、その上で手酷い裏切りを行った。けれど、一之瀬は軽井沢と違って本質的には強さも持つ人間。ただ、罪の意識が重すぎただけで
だから綾小路は一之瀬に軽井沢とは違う答えを求めていたようだけど、まさか綾小路の思惑を超える程の答えを返してくるとは思わなかったよ……
更にあれだけの扱いを受けておきながら綾小路への恋慕を失わず、その感情に呑まれずむしろ綾小路を呑み込んでみせた
まるで軽井沢が振られたシーンと対になるかのような一之瀬の挿絵には寒気を含むかのような艶を感じてしまいましたよ……
そして綾小路と一之瀬の策謀によって成立しただろう驚愕のラスト。これから始まる3年生編は何が起きるか全く読めない激動の1年間となりそうですよ