あらすじ
カトヴァーナ帝国、キオカ共和国、そしてラ・サイア・アルデラミンによる三国会談が、いよいよ開幕した。キオカの執政官アリオ・キャクレイや、ラ・サイア・アルデラミンのイェナーシィ・ラプテスマ教皇といった一筋縄ではいかない面々に、一見場違いとも思える科学者アナライ・カーンが加わることで、会談は思わぬ方向へと転がっていく。その中で、宿敵同士のイクタとジャンは、周囲で見守っているシャミーユやルカーンティ、ミアラたちが呆れるほど、まるで子供のように自らの感情をぶつけあい、激しく火花を散らすのだった――。これまで語られることのなかった世界の謎が、ついに明らかになる衝撃のXII巻!! いよいよ佳境へと向かって加速する物語から、決して目を離すな!!!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いろいろほのめかされていたこと(地図とか)が明らかになる巻。ライトノベルでこれほど本格的なサイエンスファンタジーが書かれたことの、まずは拍手。昔の話も感動的で、なぜ4大精霊か、との問いにもしっかり答えている。あと2冊、結末まで注目したい。
Posted by ブクログ
まさかの展開。
超古代文明の人工物だろうと予想はしていたものの、そっちかよ! という印象。
あー、ジャンとイクタが楽しそうで何よりです。
Posted by ブクログ
今までの舞台設定の核心に迫るネタバラシ巻。物語の密度は相変わらずで、核心に迫り始めたと思った途端この巻の中で全て済ませてしまい、おまけに主人公とライバルの距離感を縮めるストーリーまで盛り込むという大盤振る舞いっぷり。
とはいえ、ネタバラシの内容は人によって賛否が分かれるだろうが、さすがにこの展開は予想していた人は少ないだろうし、度肝を抜くという一番の目的は果たされているので肯定的。突飛でも現状のストーリーに必要以上の影響は与えない構成にしているのがまた上手いんだよなあ。
Posted by ブクログ
帝国、キオカ、アルデラ&アナライの会談開始。▷アリオ《そもそも、精霊とは何なのだろうね?》p.28。ついに話がそこに向かう/アリオ《断言するが、救われた人間ほどつまらないものはない》p.91。アリオの考え方を明らかにするのは最終巻の前の巻くらいかと思ってたけど、ここで/「神の試練」の過程でイクタとジャンは互いのことを概ね理解する/イクタの言葉、ミアラの心、ジャンの世界は揺らぐ/今明かされる「精霊」の、この世界の現在のありようの理由。▷『渚にて』な感じ。けっこう感動的。
イクタがシャミーユに《君は凍った時の中にいるべきじゃない。もしまだ凍っているのなら、それは僕が必ず溶かしてみせる》p.21
アナライがシャミーユに《イクタが君を愛しているのなら――それはすなわち、ヤトリ君もまた、同じだけ君を愛しているということなのじゃ》p.163
ミアラがジャンに《理想を目指して進むあなたの姿は眩しい。でも、そうやって頑張った分だけ幸せになって欲しいんです。》p.207
イクタがアナライに《最初に出会った日から。僕はずっと――あなたのような大人になりたかった》第十二巻p.325
Posted by ブクログ
世界の謎到達編?
だんだん戦争ものではなくなってきて、
イクタとジャンだったり、いろんな人の関係が進んでました。ルカーンシティとミアラはいい話でした。
と思ったら急にSFに。そんな展開になるのかー、と予想外な感じだけど、いいのかこれで、、、
次からまた戦いやるのかな?とりあえずマシュートルウェイはよ!
Posted by ブクログ
前回の引きから、今回は三国会議で丁々発止の政治的駆け引きが行われるのかなと思っていたら、全く予想と違った展開になった。
いわば、世界の成り立ちの説明会。
あと、ようやく謎なタイトルが解明される回でもある。
それもこれもアナライ博士の登場のせいだな。
一人で世界をかき回す、さすが科学者!(笑)
その世界の成り立ちについては、いや、前からロストコロニー的な設定なのかなと思ってたんだけど、仮想未来世界だったか。
やっぱり物語の舞台はインドで合ってたんだ。
なるほど〜。
ただ、このハイファンタジー世界にいきなり現れた過去場面は、やっぱりちょっと違和感があった。
まあ、説明の最後の方には、それも気にならなくなったんだけど。
それに、この過去話は、いわばオマケのようなもので、それによって本編の構造が大きく変化するものでもないな。
唯一、心震えたのは、遠い未来に自由に生きるヤトリがいるかもしれないという可能性。
その時はきっとイクタも傍にいるに違いない。
そう願わずにいられない。
次巻から終焉に向けて加速していく予感。
次はいつもの仲間たちとの話を期待したい。