あらすじ
ようやく反乱分子の掃討を終え、国内を掌握したかに見えた女帝シャミーユ。しかしアルデラ教徒に不穏な動きがあることを知り、その真相を探るべく、信頼厚いマシューとサザルーフに、ある任務を命じるのだった。 一方、捕虜としてカトヴァーナ帝国北域辺境で開拓労働に従事させられているエルルファイ少将やグレーキらキオカ海軍兵士たちも、決起のときを静かに待っていた。 そして長い眠りから醒めたパトレンシーナは、ハロの顔を巧みに使いながら、いよいよ暗躍を始める……。 再びカトヴァーナ帝国に大きな騒乱が起きようとしていた。その中で、物言わぬイクタは果たして――!? 劇的な歴史のうねりから目が離せない!!
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Posted by ブクログ
この巻は読むのがしんどかった。
半分以上、いや8〜9割読んだとこでは星1つにしようかと思ってたけど、最後の1割で星5にしました。
ヤトリがああなって、シャミーユがああなって、マシュートルウェイはあんな感じで、今度はハロがこんなことになってと、、、ほぼ気分の上がらない話が続きます。
それでもバダの「父親には自分で望んでなった」の対象にヤトリも入ってることには本気で泣けた。
やっぱ主人公が動き出して、周りのキャラクターと連携してっていう展開がいいです。
そういう意味では本当に、次巻に期待。
Posted by ブクログ
あー、やられた。油断してたよ。涙が止まらない。
シリーズ第9巻は本格的なキオカとの戦い。
イクタ・ヤトリなき状態でマシューが孤軍奮闘するもジャン相手にはいかにも苦しい。
そしてかつてハロであった少女の暗躍。
巧妙に巡らされる妨害工作。
いやこれは、かつてのハロを知っているだけに辛くなってくる。
ただ、少女のその全くの2重人格の構造に実はかすかな希望も感じているのだけど。
とはいえ着々と戦況が悪化していく中、これは今巻はこのままイクタの復活もなく終わるんだろうなと思っていた。
そうしたら、このラスト。
いや、油断した。
だから、かつてすべてを持っていた時代を描いた絵をイクタが見る場面から、涙があふれてきて最後まで止められなかった。
このラストに全部心が持っていかれた。
ついにイクタの目覚めの時。
カギはやっぱりヤトリが彼に残した想い。
ヤトリが彼に与え彼がヤトリに与えた全てのことがイクタの胸に蘇った時、彼もまた蘇ったのだ。
ならば、彼の望みはもちろんヤトリの望みをかなえることだろう。
さあ、日は三度昇った。
次巻が楽しみ。
それにしても、人前で読んでなくてよかった。
ほんとに涙が止まらなかったよ。
Posted by ブクログ
相変わらずひれ伏したくなるほど面白かった。1冊の中に詰め込まれているとは思えない密度のストーリーの中で、スパイの活躍とそのせいかを見事に描き出しているし、最後に付け加えられたエピソードに全てを持っていかれる感覚も気持ちいい。規格外の作品だなと再認識させられた。
Posted by ブクログ
実はヤトリは生きてるんじゃ・・・とずっと思ってたけど
流石ないのかな?
イクタが、3ヶ月一緒に居ただけのヤトリに、何故そこまで
入れ込むのか、ちょっと共感が出来ないレベルの廃人っぷりから
漸く復活で
やられっぱなしでイライラの本作から、巻き返すのであろう
次巻に期待
個人的にイチオシだったハロは、今迄殆ど出番がなくて
残念だなぁと思ってたけど、こんな活躍の仕方は微妙・・・
けど、キャラ萌え関係なく、お話として読むなら、伏線等も
よく出来てるとは思う
Posted by ブクログ
ハロとジャン双方向の搦め手に最も苦しい撤退戦へ/暗躍するハロの凄み。イクタがいればある程度防げたかもしれないけど思うがままに楽しんでいる。その過去は/イクタもいないしジャンはどこかお気楽/聖母エルルファイ脱出。信者を増やしながら/シャミーユ、マシュー、トルウェイはこれから厳しい撤退戦に入ることになりそう/イクタの父、バダとヤトリの父ソル/バダは言った。一人の英雄に頼り切った国はすぐに滅びると/そしてイクタは…
つまらなくはないけど
展開がゴチャゴチャしていて非常に判り辛い。
主人公が不在なせいか、視点がコロコロ変わり登場人物たちの状況説明的なものが多く、文章はギッシリなのに内容が薄いです。
Posted by ブクログ
8巻、9巻と読むのが辛い展開が続き、もう切ろうかとさえ思いましたが、9巻のラストでようやく今後に期待が持てる展開になりました。読み手の忍耐が問われる小説ですね。