あらすじ
道真&業平の最強バディがおくる平安クライム・サスペンス、混迷の第4巻! 風のない夜に大路を異形の怪の集団が通り、その姿を見たものは魂が取られる――その噂を聞きつけた業平は、その噂の真相を追うことに……。そして、道真もまた月夜にひとりの不思議な男と出逢いともに鬼の夜行を目撃するが――!?
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きっと誰でも学校の歴史や国語の授業で一度や二度は聞いたことがあるはずの歴史上の人物、在原業平と菅原道真。
かたや「伊勢物語はこのヒトが主人公だ!」と思われるほどモテた上に六歌仙にも選ばれたほどの歌人、かたや神童だったけれど晩年は左遷されて崇りで天変地異を引き起こしたと言われる学問の神様ですが、この作品はなんと、二回り近く歳の離れたこの二人が平安時代の京でさまざまな怪事件を解決していくクライムサスペンスコミックなのです。
業平の行動力と道真の頭脳で問題に挑む姿は、サスペンスとしても十分楽しめるのですが、非常に美しい画がまた素晴らしく、史実とフィクションの絶妙な混ざり具合も先が気になる気持ちを盛り上げてくれます。歴史好きの方にもそうでない方にもオススメです。
感情タグBEST3
本当に怖い
ホラー映画やミステリー映画で分からせれてはいたのですが、本当に怖いのは人間の心だということを見せつけられました。
匿名
ことごとく物の怪や祟りなどの現象を真正面から否定していく道真くんがすごい
時代が時代だけ自分の知識にかなりの自信がないとなかなかできない技、かっこいいです
話も徐々に熱を帯びてきたけど、間に掲載されるコラムの濃度もすごい
歴史の教科書の間にもこんなコラム載っけといて欲しかったです
業平
1話目は笑いました。道真の嘆きもわかる。なんで業平の女の呪いのことで骨を折らねばならないのかと。夢でうなされる業平、女からするといいきみなんですが。
匿名
実在した人物と宣来子
今回は反藤原派として実在した歴史上の人物が沢山出て来たので、今後彼らがどうなるのか調べてしまった。
あと、道真が宣来子がいると調子が狂うって、道真にもそういう感情があるんだな~と微笑ましかった。
なのに宣来子の父、闇落ち!
さすが平安貴族、藤原も反藤原もいやな奴やうさん臭い奴らばかり(笑)そして応天門の変に向けて登場人物がそろってきました。
絵が綺麗
ストーリーも絵も引き込まれる何かがある。
スマホも電気もない世界で、人々は退屈せずに生きてたのだなぁ。
庶民の方も大変そう。
この時代にはもう税制が出来てて、働いても土地を得て住むだけでじゃんじゃんお金を取られるんだね。あんまり進歩ってしてないよね、庶民の暮らし。
なんてことを思ってしまった。
やっぱり面白い
時代の雰囲気が伝わる絵の上手さ、道真の闇、業平の達観した立ち位置、リアルな迫力が何度も読み返す楽しみをくれます。藤原の闇も深くてすごい。オリジナルな存在の白梅が花を添えています。歴史好きには必読です。
Posted by ブクログ
業平が「呪われている!」と騒ぎ解決する話。
その後、道真が業平が主催する塩焼きの宴に招待するも喧嘩し仲違い。
仲違いしたまま百鬼夜行を解決?
そして白梅の元同僚の皐月が使えている盲目の僧侶にしか聞こえない笛の音の招待を暴きます。
そういえば単独で解決しちゃった回ですね。
だから物足りないのか…。
そして最後は夢見の悪さに悩まされる善男の頼みを解決するために業平が頭を下げて頼み道真が解決し、仲違いも解消します。
人間関係を極力避けようとする道真が「人と関わらないなんてできない」と言うのは何だか面白かったです。
白梅も皐月も主人思いのいい人だなぁ。
道真のツンデレ具合も可愛かった!
大の大人に頭下げられて仲違いを解消するシーンはお互い年相応な感じで微笑ましいですね。
Posted by ブクログ
本巻で印象深いエピソードは、第十七話「在原業平、京にて塩焼きの宴を催す事」。
前巻の水脈探しのエピソード同様、市井の民と道真が関わる一話となっています。
いわば「下賤の者」に何が起ころうと、離れたところで手も差し延べない貴族どもに対して、道真は静かに罵ります。
「目の前の民一人のことも救おうとせず世が政がとは片腹痛い」
前巻を読んだ今だから思うのですが、これも道真の無力なる彼自身への怒りの表れなのでしょう。
読者としては、「頑張れ!」と声をかけるのもおこがましく、歯がゆくもただただ彼の苦悶と葛藤を見ていることしかできません。彼の行く末に幸あらんことを!
その他、都大路を闊歩する百鬼夜行や道真の師にして宣来子の父・島田忠臣の怪しい動きなど、前巻からの続きであった業平受難のエピソードも霞んでしまうほど、盛りだくさんの巻でありました。
Posted by ブクログ
道真が人とのコミュニケーションについて考えるときがこようとは…(笑)
道真の周りは、無自覚に女子のほうが強いようで、みていてほほえましくてかわいいです。
ときつらさまイケメン…。
Posted by ブクログ
「すぐ祟りだの障りだのいいますけど、そんなのはまっとくもってただの思いこみです。やましいところが自分にあるから復讐や恨みに怯えて神仏に頼るんですよ。」
「そうだな。。。だが、その思い込みが大事なのだ。どうにもならぬ時に、心を決めさせるのは、結局のところ、神仏よりも己の後悔や思い込みなのだ。」
Posted by ブクログ
1巻から一気に読んでしまいました。私の大好きな菅原道真公が主役とあっちゃあ、そりゃ一気にも読むわ。
平安時代ものって珍しい上に歴史的にもあまりヒーロー感のない(どちらかというと怨霊感?)道真&業平が主役ってどうなの!?と思ったけどなかなか面白かったし、もちろん自分的にはツボな配役なわけで。
平安時代一番のプレイボーイ在原業平がそれほどイケメンじゃなくておやじなのがいい!
道真公の性格がクールで現実的で、、、って自分の中のイメージとはちょっと違うけど、ちょー真面目というところは納得なので受け入れられた。
朝廷の貴族たちのドロドロもあり、藤原の横暴あり、で素敵です。
応天門の変まで行くのかしら?ゆくゆくは太宰府まで?
Posted by ブクログ
道真と業平様の仲違いとモダモダっぷりにときめかざるを得ない…!ツンデレ可愛いな道真。
新キャラ常行様も格好いい。
とか言って今回は最後の最後で伴善男の夢の話に泣かされたのでした。タツは今まで出てきた女性キャラの中で断トツ可愛いです泣ける…!
キャラの心理描写が冴えています
新キャラの登場で人間関係が複雑化し、特に道真と父・是善の確執が情感豊かに描かれています。
事件の謎解きは一層入り組み、霊的要素と政治的駆け引きが絡み合い緊張感が高まります。
しかしながら、やや情報量が多く、初読者にはハードルが高いかもしれません。歴ヲタにはたまらない濃密な内容ですが。
キャラの心理描写が冴え、業平の軽妙さと道真の内省が好バランスですね。次巻への伏線も巧妙です。
Posted by ブクログ
呪いなどないというのが、だから気の所為ではなく
誰か人間の仕業だと答えを出すのが道真らしい。
文句を言いながらも業平に付きあい、いざ事が起こると
宣来子に車の奥へ入るように言い守ってくれるところも良い。
結局身から出た錆オチでちょっと笑ってしまった。
力について考え始めた道真を塩焼きに招く業平。
クラゲに刺された時の対処を知らなくても、人が痛がって倒れていたら何かあって介抱しているのかと思わないだろうか。
本当に民など畜生以下でなんの興味も無いのだろう。
正直道真の啖呵は少しすっきりした。
物の怪の行列の証拠を取ろうと水を撒くのが流石。
話が切り替わったようでいて、結局これも『力』の話である。
相手が物の怪ではなく人間だから安全かと言えば
逆に却って恐ろしいということもある。
泣いてしまう白梅も、泣かれたら頼みを聞いてしまう道真も可愛らしい。
笛の音は彼岸からの迎えではなく生き抜く為の人の営みの音。
宮に言った言葉が自分に跳ね返ってきて不貞寝してしまうのも可愛かった。
業平が頭を下げてきたことに対して物分りの良い大人相手に自分が拗ねているのが恥ずかしくなって
もういい、と仲直りできて良かった。
薬湯が効いたのは確かに思い込みかもしれないが
タツの笑顔が見られてよかった。
泥を知らぬ者に政を任せてはいけない。
どうにもならぬ時に心を決めさせるのは神仏よりも己の後悔や思い込み。
辛酸を舐めてきた大人たちならではの言葉だ。
匿名
四巻目
在原業平はこのごろ不運な目に遭遇する機会が増えた。
見えない力に沓をつかまれて池に落とされたり、牛車に女の長い髪が絡まっていたり瓦が屋根から落ちてきたり蜂の大群に襲われたりしたのだ。
それを呪われていると自らを嘆いた彼だったがそれを聞いた道真の視線は冷たい。
業平の衣や沓を調べると蜂蜜が付着しているので彼を恨んだ誰かがそれを仕掛けたと道真は推測するが……。
在原業平は自分の屋敷で塩焼きの宴を開くことにした。
その宴には長谷雄が行きたがっていたが彼は大学寮の課題をため込んでいるため業平からは断られた。
その代わりに乗り気ではない道真が社会勉強になると業平に言いくるめられて屋敷に連れていかれた。
そこには藤原氏との勢力争いに負けたとはいえ反藤原氏の当主がそろっていて……。
道真に泣きつくちょっと情けない色男という普段の彼とは違ってちょっとした大人のずるさが見えたのがギャップがすごかった。
基経の陰謀
「京に妖の夜行する事」は陰陽師の「鬼のみちゆき」に少し似ており、平安時代には類似な事が多かったのかも? それにしても基経の陰謀は恐ろしい .....色々な謎を解決してお話はとても面白いのですが、やっぱりどうしても不細工な道真と疲れたおじさんの業平に疲れます.....
Posted by ブクログ
4巻は新しい人物が続々登場しました。藤原常行が好きだ。融も面白くて良いけど、風雅だけじゃなく政の事も考えてほしいからこの人には…光源氏のモデルの一人という説も頷けます。
百鬼夜行、忠臣がやってるから常行と道真がふたりとも居たことで襲うの止めてるんだと思いました。どちらかだけならなんとか揉み消せると襲わせてそうだ。基経、忠臣をこうまで取り込んでるとは〜。
ラストの、善男の夢の話、いつもハラハラ泣いてしまう。善男もこんな後悔や罪の意識あるんだ……というより、業平とあまり歳離れてないのかな?業平の若さの秘訣訊かなきゃ。
業平の人たらしっぷり、大人の余裕が凄いです。女性もたらすし男性もたらす。あまりの女遊びの激しさに「貴方…」ってドン引かれててもなんだかんだ愛されキャラ。
何も解決してない百鬼夜行も気になりますし続きも楽しみです。
若くて真っ直ぐな菅原道真と清濁併せ呑む在原業平。2人が仲違いして、いくつかの事件を解決して仲直りするまでが4巻。
若い菅原道真も人たらしな在原業平もキャラクター造詣が素晴らしいです。
Posted by ブクログ
さすが、業平人ったらしだね。
この巻では、応天門の変で流刑になった伴善男が出てきます。これは基経に嵌められる予感。
後、業平とちょっとキャラのかぶる、藤原常行が出てきた。
1巻でも書いたけど、そんなに珍しい話じゃないけどいい。
これはあれだな。上手いんだな、漫画が。
Posted by ブクログ
道真の真っ直ぐさと業平の人たらしっぷりのバランスが◎。
生きてる人の方が恐ろしい系の話だけど夢のはなしなんかじんわりしてしまう。
歴史図表を手元に置きたい……!(出かかってるのに出てこないもどかしさ)
Posted by ブクログ
宴の件が原因で仲違いする道真と業平だったけれど、結局大人の業平が折れて、それに対して若干拗ねる道真が可愛かった。自分が子供っぽいところも自覚していて、こういう素直な道真が好感が持てる。ところで昭姫は何者なのやら?
藤原家の闇
平安時代の雰囲気が、よく描き表されています。
貴族の暮らし、都大路の仄暗さ、出家した宮様の暮らし。
その中で謎を暴いて行く冷静な道真と、社交的な業平。