あらすじ
藤原良房が表舞台から遠ざかり、姿を現した太皇太后・藤原順子。「藤原を煮詰めたような女」と言われた彼女の思惑は……!? そして政治から距離を取ろうとする道真の元に、順子主催の宴の招待がかかり――思惑入り乱れる、第18巻。
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きっと誰でも学校の歴史や国語の授業で一度や二度は聞いたことがあるはずの歴史上の人物、在原業平と菅原道真。
かたや「伊勢物語はこのヒトが主人公だ!」と思われるほどモテた上に六歌仙にも選ばれたほどの歌人、かたや神童だったけれど晩年は左遷されて崇りで天変地異を引き起こしたと言われる学問の神様ですが、この作品はなんと、二回り近く歳の離れたこの二人が平安時代の京でさまざまな怪事件を解決していくクライムサスペンスコミックなのです。
業平の行動力と道真の頭脳で問題に挑む姿は、サスペンスとしても十分楽しめるのですが、非常に美しい画がまた素晴らしく、史実とフィクションの絶妙な混ざり具合も先が気になる気持ちを盛り上げてくれます。歴史好きの方にもそうでない方にもオススメです。
感情タグBEST3
藤原やっぱり怖いぃ~!!
今迄散々藤原一門の残虐非道は出てきましたが、太皇太后の順子それも高齢で出家してても、気が弱くて優しい中庸を利用して基常暗殺と無差別毒殺を謀るとは、さすが藤原......恐ろしいです。これからますます権力争いが激しくなりどうなるか楽しみです!
高子の業平との駆け落ち事件後の話も興味深いです。
続きが気になる
前巻から出て来たけど何をしでかすかと思ったら、まさかの基経暗殺に毒酒祭りとはおそろしい。
このピンチを島田先生とどう乗り越えるのか気になります。
相変わらずドロドロしていますが山路の話だけほっこりできてよかった。
藤原同士の権力争いかと思いきや太皇太后がとんでもないことを考えていた…、道真と忠臣のコンビは無事に宴を終え業平を救うことができるのでしょうか?次巻が気になります!
師弟の活躍が見れる?
忠臣と道真は、師弟であり将来の義理の親子でもあるのに今まであまり絡みがありませんでしたが、今回2人で協力して事件を解決することになりそうで楽しみ。
次巻が待てない!
順子が何をおっぱじめたかと思いきや!
若者たちの振る舞いがなかなか…
今回初めて忠臣が格好良かった。
忍耐しつつ当たり前のことを当たり前にやるエリートぶりが垣間見えた。
山路の人育ては、自分を大事にしてるからこそできたことだな、うん。素直が一番じゃ。
Posted by ブクログ
純情を利用される中庸、
肝の据わりかたがダンチな基経、
まだまだ危なっかしい道真、
若くして「神罰」を受けた高子、
ついでに今回はうまく隠された常行、
翻弄される子供世代の行く末や……
そして漸く!師弟タッグを拝めるのですね。
Posted by ブクログ
太皇太后主催の宴を舞台とした謀略が生々しく描かれます。平安時代初期の貴族 藤原一門の壮絶な権力争い 目が離せない展開
1つのところに権力が偏るとろくなことにならない典型ですね。
Posted by ブクログ
唐風の言葉で自ら厄介事に顔を突っ込むことになるとは。
宴の席で他に知人も無いのに一人にされるのは
流石に気の毒である。
中庸も人が良過ぎて不安でしかない。
流石に謝罪の一度目より後は遠慮するか
父親に相談するべきだったろうに。
知らない者として早く部屋を出ていけと順子殿が怒鳴ったのは
せめてもの憐憫だろうか。
酒に毒が入れられたというのはその危険性だけでなく
もし死者が出た時に一番立場の弱い者が犯人に仕立て上げられる
という発想が正直自分の中になかった。
山路は思ったよりハードな身の上だった。
高子様と出会ってすぐに関係を築けた訳ではなかったのだな。
ふたりの距離感がとても素敵だ。