きっと誰でも学校の歴史や国語の授業で一度や二度は聞いたことがあるはずの歴史上の人物、在原業平と菅原道真。
かたや「伊勢物語はこのヒトが主人公だ!」と思われるほどモテた上に六歌仙にも選ばれたほどの歌人、かたや神童だったけれど晩年は左遷されて崇りで天変地異を引き起こしたと言われる学問の神様ですが、この作品はなんと、二回り近く歳の離れたこの二人が平安時代の京でさまざまな怪事件を解決していくクライムサスペンスコミックなのです。
業平の行動力と道真の頭脳で問題に挑む姿は、サスペンスとしても十分楽しめるのですが、非常に美しい画がまた素晴らしく、史実とフィクションの絶妙な混ざり具合も先が気になる気持ちを盛り上げてくれます。歴史好きの方にもそうでない方にもオススメです。
感情タグBEST3
反藤原の筆頭、伴大納言に頼まれて椿の精に魅入られた若者を訪れてみればその若者とは帝の異母兄!政治に関わりたくないのに巻き込まれる道真はついに逮捕されてしまいます!次がどうなるかわからないドキドキの展開です!
いざとなった時の道真の心の内の描写が見事。
あれも隠しこれも隠し、何に頼り何を頼らないか。一瞬で過去から未来、未来から今へと頭を働かせる様がらしくて素敵。
はじめは冷静な天才として描かれていた道真の、内面の成長や考え方の変化が描かれます。はじめは学問の世界に生きようとし、どこか浮世離れしていた道真も、そうすることが許されないまでに政争に巻き込まれていくことが予感されます。
Posted by ブクログ 2024年03月23日
能有が言う20年後の発想は確かにそのとおりで
もしその時が来た時の為に準備をしておくのは
賢い考え方だとも思う。
自分のあり方にまだ迷いの見える道真だが
どうなってもよいよう準備をしておくのは
悪いことではなかろう。
白梅が疑われて可哀想過ぎるが、すぐ疑いが晴れて良かった。
道真が伴善男にハメられ、先の帝・文徳帝の息子、源能有と出会う。権力と距離を置きたい道真だが、この能有の柔軟な考え方に感じるところもある。まだまだ若い道真に生きるとはどういうことか諭す業平。久しぶりの活躍。
天神さま、こと菅原道真さまの少年時代の話。当たり前だけど、菅原道真さまにも少年時代があったのね…歴史だと年よりなイメージですが、目から鱗です。
内容が面白いと思います。
Posted by ブクログ 2019年08月04日
業平、普段はああだが(それもまたよし)、散々辛酸をなめてきた大人として道真にしっかり釘をさしつつ道を示してくれるの素敵すぎる。
ひとの色恋にも寛容だし。
そんな道真も、窮地に追いやる罪問われ。
それに比べて前半の白梅のかわいらしさと、番外編のくだらなさ…!!!!
次回難しい局面をどう乗り切るか見ものですか、この巻は割とまったりしていたので星3つ。
Posted by ブクログ 2021年11月14日
NHK紹介で話題沸騰!!
で、読んでみようと思いました。
夢枕獏さんの「陰陽師」が好きです。
安倍晴明が、921年ー1005年
在原業平は、825年ー880年
菅原道真は、845年ー903年
源 能有は、845年ー897年
だから、椿の精霊やら、怪しが闊歩している話しかと思って読んだら、アラ?本...続きを読む気の謎解きだわー!
日本史を勉強してこなかったから、この本でお勉強しようかしら?