【感想・ネタバレ】応天の門 4巻のレビュー

きっと誰でも学校の歴史や国語の授業で一度や二度は聞いたことがあるはずの歴史上の人物、在原業平と菅原道真。
かたや「伊勢物語はこのヒトが主人公だ!」と思われるほどモテた上に六歌仙にも選ばれたほどの歌人、かたや神童だったけれど晩年は左遷されて崇りで天変地異を引き起こしたと言われる学問の神様ですが、この作品はなんと、二回り近く歳の離れたこの二人が平安時代の京でさまざまな怪事件を解決していくクライムサスペンスコミックなのです。
業平の行動力と道真の頭脳で問題に挑む姿は、サスペンスとしても十分楽しめるのですが、非常に美しい画がまた素晴らしく、史実とフィクションの絶妙な混ざり具合も先が気になる気持ちを盛り上げてくれます。歴史好きの方にもそうでない方にもオススメです。

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実在した人物と宣来子

匿名 2023年11月11日

今回は反藤原派として実在した歴史上の人物が沢山出て来たので、今後彼らがどうなるのか調べてしまった。

あと、道真が宣来子がいると調子が狂うって、道真にもそういう感情があるんだな~と微笑ましかった。

なのに宣来子の父、闇落ち!

#笑える #ドキドキハラハラ #深い

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年07月17日

本巻で印象深いエピソードは、第十七話「在原業平、京にて塩焼きの宴を催す事」。

前巻の水脈探しのエピソード同様、市井の民と道真が関わる一話となっています。
いわば「下賤の者」に何が起ころうと、離れたところで手も差し延べない貴族どもに対して、道真は静かに罵ります。
「目の前の民一人のことも救おうとせず...続きを読む世が政がとは片腹痛い」

前巻を読んだ今だから思うのですが、これも道真の無力なる彼自身への怒りの表れなのでしょう。
読者としては、「頑張れ!」と声をかけるのもおこがましく、歯がゆくもただただ彼の苦悶と葛藤を見ていることしかできません。彼の行く末に幸あらんことを!

その他、都大路を闊歩する百鬼夜行や道真の師にして宣来子の父・島田忠臣の怪しい動きなど、前巻からの続きであった業平受難のエピソードも霞んでしまうほど、盛りだくさんの巻でありました。

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Posted by ブクログ 2015年11月17日

道真と業平様の仲違いとモダモダっぷりにときめかざるを得ない…!ツンデレ可愛いな道真。
新キャラ常行様も格好いい。

とか言って今回は最後の最後で伴善男の夢の話に泣かされたのでした。タツは今まで出てきた女性キャラの中で断トツ可愛いです泣ける…!

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Posted by ブクログ 2024年02月24日

呪いなどないというのが、だから気の所為ではなく
誰か人間の仕業だと答えを出すのが道真らしい。
文句を言いながらも業平に付きあい、いざ事が起こると
宣来子に車の奥へ入るように言い守ってくれるところも良い。
結局身から出た錆オチでちょっと笑ってしまった。

力について考え始めた道真を塩焼きに招く業平。
...続きを読むクラゲに刺された時の対処を知らなくても、人が痛がって倒れていたら何かあって介抱しているのかと思わないだろうか。
本当に民など畜生以下でなんの興味も無いのだろう。
正直道真の啖呵は少しすっきりした。

物の怪の行列の証拠を取ろうと水を撒くのが流石。
話が切り替わったようでいて、結局これも『力』の話である。
相手が物の怪ではなく人間だから安全かと言えば
逆に却って恐ろしいということもある。

泣いてしまう白梅も、泣かれたら頼みを聞いてしまう道真も可愛らしい。
笛の音は彼岸からの迎えではなく生き抜く為の人の営みの音。
宮に言った言葉が自分に跳ね返ってきて不貞寝してしまうのも可愛かった。
業平が頭を下げてきたことに対して物分りの良い大人相手に自分が拗ねているのが恥ずかしくなって
もういい、と仲直りできて良かった。
薬湯が効いたのは確かに思い込みかもしれないが
タツの笑顔が見られてよかった。
泥を知らぬ者に政を任せてはいけない。
どうにもならぬ時に心を決めさせるのは神仏よりも己の後悔や思い込み。
辛酸を舐めてきた大人たちならではの言葉だ。

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四巻目

匿名 2023年11月16日

在原業平はこのごろ不運な目に遭遇する機会が増えた。
見えない力に沓をつかまれて池に落とされたり、牛車に女の長い髪が絡まっていたり瓦が屋根から落ちてきたり蜂の大群に襲われたりしたのだ。
それを呪われていると自らを嘆いた彼だったがそれを聞いた道真の視線は冷たい。
業平の衣や沓を調べると蜂蜜が付着している...続きを読むので彼を恨んだ誰かがそれを仕掛けたと道真は推測するが……。

在原業平は自分の屋敷で塩焼きの宴を開くことにした。
その宴には長谷雄が行きたがっていたが彼は大学寮の課題をため込んでいるため業平からは断られた。
その代わりに乗り気ではない道真が社会勉強になると業平に言いくるめられて屋敷に連れていかれた。
そこには藤原氏との勢力争いに負けたとはいえ反藤原氏の当主がそろっていて……。

道真に泣きつくちょっと情けない色男という普段の彼とは違ってちょっとした大人のずるさが見えたのがギャップがすごかった。

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Posted by ブクログ 2023年04月10日

4巻は新しい人物が続々登場しました。藤原常行が好きだ。融も面白くて良いけど、風雅だけじゃなく政の事も考えてほしいからこの人には…光源氏のモデルの一人という説も頷けます。
百鬼夜行、忠臣がやってるから常行と道真がふたりとも居たことで襲うの止めてるんだと思いました。どちらかだけならなんとか揉み消せると襲...続きを読むわせてそうだ。基経、忠臣をこうまで取り込んでるとは〜。
ラストの、善男の夢の話、いつもハラハラ泣いてしまう。善男もこんな後悔や罪の意識あるんだ……というより、業平とあまり歳離れてないのかな?業平の若さの秘訣訊かなきゃ。
業平の人たらしっぷり、大人の余裕が凄いです。女性もたらすし男性もたらす。あまりの女遊びの激しさに「貴方…」ってドン引かれててもなんだかんだ愛されキャラ。
何も解決してない百鬼夜行も気になりますし続きも楽しみです。

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Posted by ブクログ 2015年10月26日

ついに伴大納言でてきた。
次巻、物語加速?

・業平さん受難の話
道真が解決。姫は初心ではなかった。
・業平さん主催の塩焼きの宴
反藤原の集い?道真は相容れない。
伴中庸はどう関わってくる?
・百鬼夜行?
人の仕業でした。藤原常行との出会い。
基経のカゲと宣来子の父・忠臣の暗躍。
・山科宮の話
耳が...続きを読む悪く聞こえすぎてしまう宮様の苦悩。
・伴善男の夢の話
久々に業平さんと会う。悪夢がいい夢になって善男は決意を取り戻す。

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