【感想・ネタバレ】キマイラ7のレビュー

あらすじ

己の内に「獣」を秘めた2人の青年を描く大河伝奇小説。そもそも「キマイラ化」とは何か。その謎を解かずして、2人は救えない。その鍵となる「キマイラの腕」は日本にあり、なんと明治時代、遠く中国・西域から持ち込まれていていた。

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Posted by ブクログ

吐月と九鬼玄造が再会することによって語られる玄造の過去。玄造が持っているキマイラの腕がどのようにして日本に持ち込まれたのかを知るために、話は明治時代の大谷探検隊について触れることになる。でも、事実に絡ませてキマイラの真相に辿り着くように話を紡ぎ出すのは凄い。橘瑞超、吉川小一郎、能海寛といった実在の人物達のことも知らなかった。玄造が若い頃に出会った馬垣勘九郎がその探検隊に関係するということからまたその前の明治時代に話が移っていく。どこまで遡るというのか。馬垣勘九郎の父、勘介が大陸に渡ることになるところまで遡り、格闘家のことになると長くなる作者の癖が出ているような。とうとう次巻まで過去の話は続く。早く現代につながってほしい。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

 そもそも、本シリーズは私が中学生のころに読み始めたのだから、スタートしたのは、かれこれ30年近く前。当時、新刊はぼちぼち出ていたのですが、そのうち、新作発表は1年おき、3年おきと長くなってきており、最新作は10年ぶりの作品になるのでは・・・
 装丁も、最初はソノラマ文庫でしたが、ハードカバーで出しなおされたり、合本になったり・・・迷走しながらも、作者の最高傑作なので、続いているというところでしょうか。夢枕獏も、すっかり人気作家になっちゃったからねぇ・・・
 ずっと、最新作は追いかけていたのですが、この度、最新刊(本シリーズでの9巻)を発見し、どうしても読みたいため、その前々巻から読み直しました(といっても、文庫4冊相当)。このあたりを読んだのも、もう20年近く前になるのでは・・・。
 話としては、いよいよ物語の核心に迫るところで、主役級の人物の回想シーンの、その中に出てくる手記の、更にその中の回想シーンといった、わけの分からない時間の遡り方をしています。それも文庫で4冊分も・・・
 どうも、今回発見した最新刊(9巻相当)では、やっと現代に戻りそうなので、復習も兼ねて、読んでみました・・・
 繰り返しになりますが、多作な作者の最高作品だと思うんだけど、いかんせん、話が進まなすぎ・・・
 まぁ、良くわからない方は、ガラスの仮面と同じ状況だと思っていただければ結構。

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2012年11月11日

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