あらすじ
己の内に「獣」を秘めた二人の青年を描く、著者渾身の大河伝奇小説。ノベルス第5巻では、2人の主人公の出生が明らかになる。そして、心優しい人々の、「キマイラ化」を阻止する壮絶な闘いが始まった。まずは、古代よりチベットより伝わる、第八のチャクラにかかわる謎を解かねばならないのだが……。
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Posted by ブクログ
巫炎、大鳳、九鬼の関係が明らかに。しかし、キマイラの謎はそのまま。雪蓮の一族を知る手がかりは吐月に話を聞くことなのか。九鬼はキマイラ化が抑えられないまま。そして、物語は少し動きました。玄造の屋敷に忍び込む大鳳が菊地と対決、典善も。さすがに2人を相手にしてはというところへ巫炎が助けに入り、そこに斑孟も関わり…。巫炎に対する斑猛の復讐心に決着。やはり、この物語は対決シーンがおもしろいです。誰が誰とやり合うか、そんな場面をいくつも紡いでいけるのが夢枕獏だと思います。それだけなら、これまでも夢枕作品には、「獅子の門」「餓狼伝」等があります。様々な対決を描きながら、キマイラという獣の謎に迫り、大鳳と九鬼の運命をメインに進むストーリーを読まずにはいられない。