あらすじ
※本作品は、2020年発売の単行本版「清明―隠蔽捜査8―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
大森署署長として功績を挙げた竜崎伸也は、神奈川県警に刑事部長として招かれた。着任後まもなく、東京都との境で他殺体が発見され、警視庁との合同捜査に。被害者が中国人で、公安が関心を寄せたため、事案は複雑な様相を呈してゆく。指揮を執りつつ、解決の鍵を求めて横浜中華街に赴く竜崎。彼は大規模県警本部で新たな重責を担うことができるのか――。隠蔽捜査シリーズ第二章、ここに開幕。(解説・吉田大助)
同じキャリア警察官の主人公「竜崎」と、幼馴染「伊丹」の物語。
とにかく「竜崎」のキャラ設定が秀逸!万事の『原理原則』に忠実で、しがらみの多い警察機構の中、ただひたすら『正論』『理屈』を武器に超合理的に全てを進めていく姿が痛快になってくると、あなたは立派な「竜崎」ファンです。堅物過ぎてヤな奴なのは否めませんが、対照キャラの「伊丹」が、それだけじゃないことを読者に説明してくれます。
的確な判断と部下への指示。こんな上司なら一生ついていきたいっす(かなり堅苦しいけど)。
ドラマ出演者が形容したのは「警察版 半沢直樹」。主人公のキャラは全く違えど、組織内の権力争いとスッキリする読後感は確かに似ているかも。1巻ごとの完結ですが、続巻も読みたくなること必至!そして続巻も期待以上です。(書店員・ラーダニーバ)
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Posted by ブクログ
町田で事件が発生し、背後には横浜中華街の華僑の姿が。警視庁と神奈川県警の合同捜査が開始し、伊丹と共に解決の道を模索する。
県警OBの丸め方は面白かった。ただ、この手法を取れたのと大森署長の経験があったからかな?と思ってしまった。この年齢になっても日々成長しているのだろう。
安定の…
安定の竜崎節炸裂って感じでいいですね〜。
でも、少し変わったような? やっぱり大森署での経験から周りに対する接し方が人間味を持ってきたように感じます。次も楽しみ。
Posted by ブクログ
神奈川県警に異動してもいつもの竜崎さんで安心しました。地域の微妙なバランスを考慮しつつ時には切り崩していくような大胆さがとても楽しかったです。
Posted by ブクログ
シリーズ第十弾。久々の竜崎伸也だったが、やはり面白かった。大森署署長から神奈川県警刑事部長に異動した竜崎。建前など無く、いつも本音勝負、それで上手くいってしまうのが心地よい。県警OBや公安と対立しそうになるが、結局は味方にしてしまう。殺人犯は中国国家安全部の局員、それでもマスコミに隠すことなく発表。これを隠すのが普通と思うって怖いことだ。
Posted by ブクログ
隠蔽捜査文庫化最新作
【読間】
待ってましたの「愛すべき変人」シリーズ。
神奈川県警周辺キャラのトンデモ具合に、竜崎の方が「まともな人」に感じてしまうという序盤(笑)。
あの参事官やらOBやらもゆくゆく手懐けていくのだろうという「愛すべきワンパターン」が待ち受けているのは間違い無いので、来るべき“その瞬間”がもう、待ち遠しくて待ち遠しくて・・・ページを捲る手が止まらない。
Posted by ブクログ
3.5
シリーズ第2章開幕。竜崎が神奈川県警刑事部長として着任。
東京との境で他殺体が発生。
警視庁との合同捜査に。
被害者が中国人とわかり公安との関わりも厄介に。
加えて妻、冴子が自動車学校で事故を起こし、車と柵の損害賠償を請求させられる。
「警察外」の凶悪事件、「警察内」のきな臭い事情、「家庭内」のトラブル
三つ巴の事情を竜崎が捌いていく。
冴子の為に警察に乗り込んで、自動車学校所長と対峙する場面はカッコ良かったなぁ
事件は被害者が中国人ということもあり、関係者に中国人が何人か出てくるが誰が誰だか一瞬わからなくなり自分は何か読みづらい場面があった。