【感想・ネタバレ】陰陽師 瀧夜叉姫(下)のレビュー

和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。

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Posted by ブクログ

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で、下巻。
伏線の回収をしながら、一気にクライマックスまで行きます。
将門の復活。
興世王の暗躍。
如月の苦悩。
などなど。

将門と藤太、二人の純粋な想い、表と裏に分かれた運命を興世王が裏で操るという。
力をどう使うか、何を目的とするかなど考えさせられる事もあり、読後はぐったりでした。
上下巻とも一気に読めました。

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2017年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻にて時系列無視で語られた事件が、下巻に入って一つに繋がっていく様は読んでいて爽快。
日本史ではちらりとしか出てこなかった平将門について、もっと詳しく知りたくなるけれど、最後の最後まで滝子の心情が細かに描写されなかったのは残念。
父親と話せて、自分の望みを伝えることが出来て嬉しかったのは当然だと思うけど、どんな気持ちで伝えたのだろうか。
信じていた人に母を惨殺され、母の慕っていた人は父の敵であり、父は興世王の式神に成りはて。
後日譚とはいわないが、そこをエピローグとして読んでみたかった。

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2014年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

歌舞伎版の滝夜叉姫をみて、陰陽師シリーズに興味を持った。歌舞伎版とは全然違う色合いで、また楽しめた。歴史の教科書ではさらりとしか習わない平将門のこと、もっともっと知りたくなったなあ。

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2014年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前から気になっていた「陰陽師」シリーズ。読んだらハマるのは最初からわかっていたので、それがイヤで(笑)、第一巻を読んだあとは避けていた。・・・のだが、新作歌舞伎としてお目見えするというので、九月花形歌舞伎(歌舞伎座新開場こけら落とし公演)前にと、とうとう購入した。
ひとことでいうと、歴史エンタメとして非常に面白い。軽くさっと読めるし、深読みすれば萌え要素もあるし、かといってふざけているわけではなく、よくできていると思う。歴史の素養がある人ならとても楽しいだろう。
歴史小説、といえば永井路子や杉本苑子(あるいは司馬遼や池波、松本などなど)を連想するわたしには、少々軽すぎるとは思うけど。
内容は、平将門の乱以降の平安時代を舞台にした、魑魅魍魎の飛び交う怪奇ロマンス(といっていいのか)。将門の復活をもくろむ怪しげな輩と、それを阻もうとする俵藤太など。異変を察知する安倍晴明。謎の美女と、若い侍のほのかなロマンス。
将門ネタ、純友ネタ、俵藤太の武勇伝、因縁ネタ多数、いろいろ混じって時系列も行ったり来たりするのでややこしいが、すべてが最初に収斂していくあたりは上手い。最後までサスペンスを引っ張られるのでぐいぐい読めます。
難を言えば、表題になる滝夜叉姫の存在感が、思ったよりも薄いこと・・・ぐらいかなあ。

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2013年12月26日

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ネタバレ

クライマックスに余分が全くない。すごい。

妖物の話のようではあるんだけれど、間違いなく人間の話。
人間って悲しいなぁと思う。

自分が自分であるように生きる。
純友が純友であるように生きようとし、捻じ曲げられた親子。
博雅が博雅であるように涙を流す博雅。
将門と俵藤太の気持ちの良い結末。

なんとなく、惟時と如月のその後が気になるんだけど。

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2012年08月14日

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「天下に並ぶものなき鬼をこの世に生み出すためじゃ」


初、陰陽師シリーズで上下巻に及ぶ長編。
承平・天慶の乱から20年ほど後、京で行われる恐ろしい陰謀。

あたしの古代史ゼミでは、将門についてやる子もいるし、純友についてやる子もいる。
私も、まさにこの時代あたりのことやるんですけど。

陰陽師は師輔とか高明とかいっぱい出てきて、モチベーションあがります。

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2011年10月02日

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ネタバレ

過去分

今回は、かなり蘆屋道満が活躍してて感動。道満が良いやつだった。一度、本格的な晴明vs道満を見てみたい。
今までは名前の知らない人が多く登場してきたが、今回は平清盛、藤原純友といった知ってる人が多く出てきた。
清盛と純友って同年代だったんだなぁ。

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2021年09月11日

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