【感想・ネタバレ】陰陽師のレビュー

和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年05月02日

『陰陽師0』を観てから無性に読みたくなったので、久し振りに再読。
やはり本家の晴明様と博雅様からしか得られない栄養がある。
二人の会話シーンだけで胸いっぱいになる。
そして晴明様と一緒にしみじみと「博雅(様)はいい漢だなあ」と感じ入るのである。

やはり原点では思い込みや暗示要素は出てきませんね。
...続きを読むそれを再確認したかった(『0』で腑に落ちなかった部分)
不可思議な事件を解決する中、呪についての解釈が興味深かったり、祓われる側の哀しい事情や過去があるため、ちょっとしんみりする話もあったり、とにかく味わい深かったです。
やっぱり大好きです『陰陽師』シリーズ。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

陰陽師=安倍晴明。
野村萬斎様の顔を浮かべながら一気に読み終えました。
下手な怪奇小説なんかより遥かに面白い!
晴明様が次々と妖怪を退治する。でもただ退治するだけでなく退治される側の思いも浮き彫りにしてくれる。鬼になったのはそれなりの理由が…哀しい思いが…
大変面白かった。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

夢枕獏先生の陰陽師は、野村萬斎さんで読みました
2024年は、山﨑賢人さんらしいけれどイメージは
安倍晴明は野村萬斎さんなので書き換えられません
若い山﨑賢人さんも多分素敵だろうけれど

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Posted by ブクログ 2024年02月14日

ずっと読みたかった陰陽師の話。想像以上に面白かったです。真面目すぎる博雅とどこか掴めない晴明との軽やかなやりとり。そして恐ろしく、儚い怪異たち。どれも面白く一気に読み進めてしまいました。

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Posted by ブクログ 2023年10月19日

わたしの怪奇幻想耽美小説というか、幽冥なるものに対する情熱のようなものにガソリンをかけてくれたのが夢枕獏である。小学生のときに陰陽師という存在を知り、様々な安倍晴明の伝説に胸を躍らせていた感覚が新鮮な状態で蘇る。
しかし常々思うのだが、博雅は良い漢である。晴明が深く難しい話をしても、理解しようとして...続きを読む話に聞き入り、なお素晴らしいことには管弦の道極めたる者であるという、武士でありながら風雅を解する、まことに人間のできた男なのだ。わたしには難しい話ができる友人がいない。「晴明は寂しくないのか」と博雅が問う場面がある。彼の屋敷には式神しかいないのでは、という問いなのだが、晴明のことだからもっと深みのある問いに聞こえていたのだろう。晴明は、孤独だったと思う。天才ゆえの孤独。わたしは天才ではないが、難しい話をすると変な人だと思われてしまうので、本当にしたい話ができない、誰もわたしを理解しない、ある時期までは孤独を切に嘆いていた。「博雅は優しい漢だな」と晴明がいう。わたしも、そう思う。ふたりの言葉では表せぬ友情は、どうか生易しい呪でしばることなく、そのままであれと願うばかり。

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Posted by ブクログ 2023年09月18日

陰陽師というタイトルからよくわからん呪文を唱えながら、悪霊と闘う物語を予想していましたが、良い意味で裏切られました。

面白かった。
主人公の安倍晴明と友人の源博雅の掛け合いと季節を感じさせる晴明宅の庭の風情や博雅を出迎える仕掛けがなんとも心地よい。

短編集ですが、それぞれの物語に味わいがあってあ...続きを読むっという間に読んでしまった。

ストーリーは全然違いますが、「家守奇譚」を思い出しました。

そういえばこの作品も京都が舞台ですねぇ。京都に行きたくなっちゃった!オススメです♪

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Posted by ブクログ 2023年08月13日

文章も登場人物も取っ付きやすくて読みやすい
世界観も独特で没入感がある
それでいて一話一話楽しめるのでお手軽

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Posted by ブクログ 2023年02月12日

高校生の時、読書時間に読んで夢枕獏の魅力に引き込まれました。晴明と博雅の掛け合いが大好きです。一つ一つ小さい物語になってるので読みやすいです

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Posted by ブクログ 2022年12月08日

夢が始まった場所で何が言える? 「唯一真神」かもしれん^^四回目やはり五回目と思う(日本語を読むのはやはり初めて)しかし早期のストーリはハードコアの程度が今よりずっと高くなった

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Posted by ブクログ 2022年10月05日

陰陽師、大好きな作品です。
安倍清明は有名ですが源博雅はなかなか知られてないですね。
親友の源博雅として清明と二人で事件を解決していくのは不思議でわくわくし時に切ない。二人の言葉の掛け合いも面白い。
お互いに心を許している関係がとても魅力的です。
ゆこう、ゆこう、そういうことになった。が好きです。

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Posted by ブクログ 2022年04月10日

晴明と博雅の会話がよくて一気読み。
無言でも時間を共にできる仲に羨ましさを感じる。
最近は平安時代に興味が出てるので余計に楽しく読めたのかも。

ゆったりとした時間を晴明たちと過ごせた気がする。

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Posted by ブクログ 2021年12月13日

夢枕獏先生の作品の中で一番好きなシリーズ。
自然の流れに身を任せた情景が、妖が絡んでも本当に美しく正に「雅」。
季節が移ろうのをのんびりと楽しみながら、酒を酌み交わす晴明と博雅の会話は何度読んでも和みます。庭一つの描写に引き込まれ、共にそれを静かに眺めている気分になれます。
特に雨の日の描写が大好き...続きを読むです。
そして二人が解決していく妖に纏わる事件。街灯も無い、真の夜闇で出逢う妖は怖い筈なのに何処か風流に感じて、静のホラーと言った感じ。語彙力が乏しいのですが、しんしんと夢枕獏先生の陰陽師の世界に包まれるのは本当に心地が良いです。静かな夜、一話一話大切に、眠る前に必ず読む作品です。

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Posted by ブクログ 2021年11月14日

大好きなシリーズです。何度も読み返しています。
何もかも見透かしているような晴明と、天然なのに本質をズバリついてくる博雅。でこぼこ名コンビ。
人がいなければ、鬼もあやかしもいない。人の業の深さや、切なさ、温かさを考えさせられる作品です。

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Posted by ブクログ 2021年07月11日

目を閉じると1人の男の笑みがそこにあるようだった。色白く秀麗だが感情の読めない男。陰陽師・安倍晴明、闇の中が似合うのにけっして溶け込まない、飄々と流れる雲のような男。
平安の都の闇がそこにあった。淡々と闇の中で蠢く者たちの姿が描かれていていた。
そんな中で、源博雅の真っ直ぐさは際立つ。
きっと晴明か...続きを読むらしたら眩し過ぎるくらいだろう。だからこそ友であり続けるのかもしれないが。

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Posted by ブクログ 2021年06月27日

安倍晴明がほんとにまじで可愛いのでめちゃくちゃオススメです。このシリーズ大好き。
博雅と晴明の掛け合いが、仲の良さが、最高に尊いです!落ち着いてて博雅のことが好きで何でも知ってて飄々と平安の世を生きる安倍晴明です、う〜〜んかわいい!!♡
博雅のことを待ってる晴明も、いつもは「うむ」とか「そうさな、...続きを読む」なのに小さい相槌は「うん」って言う晴明も、いつもは上品で礼儀正しい外づらを持ってるくせに博雅の前では礼儀正しくなくなる晴明も見れます!!
2人の会話パートが、ゆるゆると時が流れてて落ち着くのですき

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購入済み

2020年09月26日

長編シリーズになるだけの理由もよく~分かりました。
ひとえに、時代背景と怨霊と陰陽師との闘いや心情を描く巧みな
面白みに引っ張られますね!
当然、二作へ手は伸びます。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

たまたま見たyoutubeでこの作品を紹介している動画をいくつか見て気になっていたところ、タイミング良く近くの本屋で平積みされていたのを偶然見つけて購入。
もっと暗くて難しい内容かと思ったけど都で起こる怪異をひとつずつ解決していく短編のような感じでテンポよく読みやすい。
安倍晴明と友人との掛け合いも...続きを読む楽しい。
シリーズものなのでまだ全巻揃えてないけどこれから少しずつ読んでいきたい。

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Posted by ブクログ 2024年02月21日

陰陽師シリーズの一作目、昭和63年(1988)作。
獏さん37歳くらいかな。
シリーズを虫食いで読んでいたのと、
昨年2年ぶりに『陰陽師 烏天狗ノ巻』が
出たので読み直そうと決めた。
再読の一作目、やっぱり面白い。
「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」
の「名前はこの世で一番短い呪(しゅ)」、
...続きを読む「眼に見えぬものさえ名という呪で縛ることができる」と安倍晴明は言う。
これで、もう縛られてしもうたがね。

「梔子の女」「黒川主」「蟇」「鬼のみちゆき」
「白比丘尼」では人魚の肉を食し不老不死になった尼から、鬼を払う話。
この女は晴明の初めての女。
──花は枯れるから花で、枯れぬ花は花でない。
『あれ(女)もまた、枯れぬ花』と晴明は言う。
「白比丘尼」はいいね。
35年以上経っていても少しも色褪せない6編。
急がず、ゆっくり一作ずつ
「ゆこう」「ゆこう」を楽しもうと思う。

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

短編集のようになっていて読みやすい。
そして何より博雅と晴明のキャラクターがよい…いくらでも読んでいられそう。
会話が多く、情景描写の言葉も選られていて無駄のない美しさ。
どんどん読み進めるのが惜しくなるものの、先が気になるから読んでしまう。
読み直して何度も味わえそう。

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Posted by ブクログ 2023年10月29日

平安陰陽師伝奇ファンタジー第一巻。短編六編を収録。陰陽師安倍晴明と友人の武士・源博雅の掛け合いを軸にして、京の都での奇怪な事件の数々を描いてゆく。
事あるごとに"呪"のことを口にし、とらえどころのない微笑の浮かぶ晴明と、いかにも情感たっぷりな好青年の博雅、二人のやりとりだけでも、...続きを読む物語の中にすっと引き込まれてしまう。さらに加えておどろおどろしく、不思議な人と鬼の世界が展開され、そこにはエロさもグロさも儚さも友情もてんこ盛りながら、全体のテイストはあくまであっさり味でまとめられていて、後味がくどくないのがいい。
準レギュラー?"恋すてふ"の壬生忠見も個人的には好き笑

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Posted by ブクログ 2023年05月24日

「ゆこう」「ゆこう」 そういうことになった。
たくさんの人がレビューに書かれていた独特のテンポ、どっぷりハマりました。
嫋。嫋。琵琶の音色、このような表現も有るのですね。見事としか言えないです。
平安の情景に、羨ましく思える関係性の二人が、それぞれ鮮やかに描かれています。
二人とも「よい漢だな」。

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Posted by ブクログ 2023年02月02日

夢枕獏といえば陰陽師かな?と思って。
わりとほのぼの?怪異や鬼の短編集。
闇が闇として残っていた平安時代。今昔物語などをベースに膨らませ、物怪と人々の暮らしが当たり前のように共存し、当時ならそんな雰囲気があったのかもしれないと思わせる。安倍晴明と源博雅朝臣のやりとりが味わいがある。博雅の実直さが好ま...続きを読むしい。

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Posted by ブクログ 2023年01月12日

このシリーズは読んだことがなかったが想像していたのと違った。とはいえ探偵モノをベースに過去の文献と絡めて書き上げたのだとおもうが、テンポが良くて読みやすい。あとがきで長編も書きたいと書いていたが、あるのか知らないが長編も読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2022年09月23日

闇が闇として残っていた時代の話。呪は生き物だけでなく、様々なモノにも憑くという世界観がいい。
晴明の酒のススメ方がいい。「酒を拒みに来たのでもあるまい」く~っ。晴明と博雅の会話のテンポがいい。
様々な妖しいモノが出てくるが、どこか風流で物悲しい。夜にヒッソリと読みたい一冊。

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Posted by ブクログ 2022年05月29日

面白い
キマイラやサイコダイバーが「動」の伝奇ならば陰陽師は「静」の伝奇作品だと思う
白比丘尼の話が一番好きかな

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Posted by ブクログ 2022年04月05日

久しぶりに読んだ
以前読んだ時は、「大黒主」が官能的だった印象しか残ってなかった

話のテンポがいいのに、博雅と晴明の間に流れる空気感はゆったりして読んでて心地いい
晴明の禅のような哲学のようなところと素直な博雅の組み合わせがいい

因果とか諸行無常とか哀しい気持ちにされるけど、それもこの作品に浸っ...続きを読むてると心地いいんだよな

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購入済み

読んで良かった。

2021年12月25日

随分前に野村萬斎さんが好きで映画を観た事があったので原作をいつか読みたいと思っていたのですがやっと読む事が出来ました。ちょっと怖いイメージがあったのですが全然そんなことは無く、むしろ情景や主人公達のやり取りにホッコリとした気分になりました。まだまだシリーズがあるので楽しみです。

#癒やされる

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Posted by ブクログ 2021年10月07日

平安時代の陰陽師安倍晴明のはなし。

式神
呪とは。
名。
よい漢。

わたしたちの生活の考え方や基本があるような気がした。鬼はみえないけど。

百人一首の蝉丸がでてきておおとなりました。
黒川主はあれは。

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購入済み

隙間時間におススメ

2021年10月06日

安倍晴明に引かれて買いました。
短編集のようで、読みやすいです。
シリーズも、少しずつ読んでみたいと思います。

#癒やされる

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Posted by ブクログ 2021年07月09日

再読、やっぱりオモシロイ。平安時代設定のお話は煌びやかな王朝調な物も未知魍魎蔓延る物もすごく好きなので引き込まれてサラッと読んでしまった。淡々と気持ち悪い事も書かれているから読後不快感が無いです。晴明と博雅のコンビが最高ですね。シリーズのどこまで読んだか忘れてしまったので順に読んでいこうと思う。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

アニメから関心を持って原作へ。元々のエピソードをアニメではどう変えているのかも興味深かった。晴明のところに博雅が頼みごとを持ってやってくるところから始まり、二人で様々な怪異などに出会うことになる話が多い。連作短編のような形式で、単調に感じるところもあるが、陰陽師の世界観を楽しめる。

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Posted by ブクログ 2024年01月27日

妖、鬼、人ではない物、色々な表現がありダーク?ファンタジーの世界。個人的に大好きな要素をしっかり踏まえ気になっていたが読む機会がなかった、最近これも好きであった「鬼人幻燈抄」のシリーズも終焉を迎えよいタイミングで手に取る事ができた。昔、心躍らせ読んだ荒俣宏氏の帝都物語に登場する「安倍晴明」、映画化も...続きを読むされ妙に懐かしく最近では「呪術廻戦」にも名前の出てくる陰陽師、著書でも独特の雰囲気と重過ぎない描写は好感が持てた、シリーズとしても興味のある題名が続いており、今後もこの不思議な世界を読んでいきたい。

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Posted by ブクログ 2021年06月11日

本当にジャパニーズシャーロックホームズ。色んな怪異との交わり、晴明と博雅のコンビは素敵でした。博雅の純粋な漢らしさ、複雑なことを考えられないあの性格がちょっと可愛い。

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