中山宥のレビュー一覧

  • 空に浮かぶ密室

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    ネタバレ

    銀行の支配人が観覧車のゴンドラで射殺された。ゴンドラには被害者と妻のみと言う状況。逮捕された彼女の弁護を担当するイブズは遊園地で目撃された片足を引きずる謎の男を探し始める。そんな中イブズが観ていた“教授”と呼ばれる奇術師のショーで第二の密室殺人事件が。更にイブズと2人で部屋にいた“教授”が殺害されイブズが逮捕される。

    『死と奇術師』の続編。密室殺人事件、強盗事件、足を引きずる謎の男などなど魅力的な謎がたくさんで読んでいて楽しい。グレート・マーリニのようなスペクターも良いキャラだしもっとシリーズを読みたいな。

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    2025年11月27日
  • 最悪の予感 パンデミックとの戦い

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    コロナ禍初期におけるアメリカ衛生当局の動きを描写したノンフィクション。
    一見退屈そうなこの話題だが、さすがはマイケル・ルイスというべきか、そのストーリーテリングの技は今作でも冴えている。
    特にマン渓谷の山火事の比喩は印象に残る。
    本書はトランプ政権(第一次)批判の書でもあるのだが、その支持者たちにとっては、本書は「ディープステイト」の手先が書いた偏向本である、と位置付けられるのだろう。
    ゆえに、本書から読み取れる教訓が今後生かされるかどうかについては悲観的にならざるを得ない。

    以下に本書の金言を幾つか引用する。

    「”あわや事故”の事例を把握してこそ、本当の事故を未然に防ぐことができる。」

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    2025年04月21日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    資金力の乏しいメジャーリーグ球団であるアスレチックスのチーム作りを扱ったノンフィクション。

    結局はアービトラージを狙う手法なので、ここに書かれてしまうとその効力はなくなってしまうだろうが、それまでの伝統的な手法、誰もが当たり前と疑わない勘と経験の世界に新しい科学的な方法を持ち込むことで成功を得ることができるというのは示唆に富む話だった。

    そういう話も面白かったが、データ自体に意味があるものかどうかという視点は目から鱗だった。中でも、守備のデータは信頼性がない、つまり、エラーという人の判断が入るデータは、最初から諦めてしまえばエラーにならずヒットとなるし、役に立たないという話はなるほど、と唸

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    2025年04月08日
  • マッキンゼー 世界を操る権力の正体

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    マッキンゼー、や非常に良く聞くコンサル会社ではあるが、その実態は全く知らなかった。
    それこそ、影の政府とはマッキンゼーだったのかと思うほどである。
    多くの非常に優秀で、理想を追い求める若者が、この組織に組み込まれて、もっと不正な業務をやめさせるべきなのに、なぜそれが出来ないのか、とても不思議だ。
    世界の非常に多くの、非常に深刻な問題について、問題を悪化させ続けるコンサル会社、存在自体が悪そのもののように思えてくる。実に恐ろしい。

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    2025年01月16日
  • 最悪の予感 パンデミックとの戦い

    匿名

    購入済み

    池上彰氏の解説が・・・

    日本政府のコロナ対策、その元となった理論がどのようなものかが本書に書かれている。

    中でも面白いのが、計算の上ではパンデミック対策で一番有効なのが学校の閉鎖であったこと。
    本書の中では、アメリカでは政治的な思惑から学校閉鎖は実行できず、コロナのパンデミックを抑えることができなかった。

    日本では学校を休校してある程度抑えることに成功したが、本書解説の中で池上氏は「唐突であった」と批判的に書いている。
    ちなみに当時のことを思い返すと、対策が1日遅れれば感染者が増加し死者が増える状況であった。

    つまりは本書の内容と池上氏の解説が、相反とまで行かないがすれ違っているのである。

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    2024年07月12日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    夢中になって数日で読み終えてしまった。
    同作品を以前映画で観たことがあり、映画ではビリー・ビーンの活躍がフィーチャーされている印象があったが、本書ではビーンの話は代表的な話だが全体から見れば一部、という印象を受けた。
    ビリー・ビーンの考え方の大半は、今となっては常識的なものだが、当時それを実践するのかがいかに困難だったかが本作品によってよくわかる。
    色々な読み方があると思うが、世の中で当たり前だと思われていることについて、それがいかに当たり前でないかに気づくことができる一冊だと思う。

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    2024年04月14日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    面白かった

    データに着目し、安い契約金で、資本力のあるチームに勝っていく

    そんなゼネラルマネージャーに見出され
    人生が変わる選手たちの物語も面白い

    何よりそんなビリー・ビーンも
    それが独創ではないというのが示唆的だ

    痛快だし、読む人によって何らかのメッセージを受け取る本だと思う

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    2023年08月22日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    野球に興味がない私でも、心から楽しめました。
    というのも、題材は野球ですがビジネスのほぼ全てに通ずる経営の話だからです。
    老害や、作中で『社交クラブ』と表現している存在には、私も日頃から本当にうんざりしているのです。
    どんな世界のどんな国にもクソな輩が居て、そいつらを良しとしない著者の思いに、私も貢献したい。

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    2022年03月15日
  • 動物学者が死ぬほど向き合った「死」の話

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    小説的であって、すごく読みやすかった。
    死の向き合い方は、動物学だとこんなにもあっさりしていて、まぁポジティブでもネガティブでもないのだなと。

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    2022年02月13日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    面白い。野球を従来ない方法で分解しそのデータを活用しやすい選手でカネをかけずに勝っていく。
    カネがなくても知恵とアイデアで勝つことができることを知らしめてくれて、弱者の戦い方、カネのない者の戦い方として、この考え方は野球やスポーツだけでなくマーケティングなどビジネスでも大いに活用できる。

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    2022年01月08日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    野球と統計と経営のどれか一つでも興味があれば、楽しく読める。三つともならば、ハマること間違いなし。いやあ、いい本を読めたなあ。
    この本を褒める文章はいろんなところで目にしていたので、いつかは読まないとと思っていた。発行からはだいぶ遅れたけど、今でも十分新しい気がする。(野球におけるデータ重視の度合いは、この本のおかげもあってか、相当進歩してると思う。)

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    2021年11月21日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    野球の見方だけでなく、慣習やしきたり、固定観念に対する意識が変わる一冊でした。

    主人公のビリーは、それまでの野球界の常識とは異なる客観的な数字による尺度を用いて選手を評価し、乏しい資金の中で常勝チームを作り上げます。
    球界だけではありません。
    我々の身の回りにも慣習や、「伝統」という名の固定観念が溢れています。
    最適解を求めようとしているのに、その判断基準はとても曖昧で、「慣習」からはみ出さないことを大切にして、いつの間にか最適から大きく外れたところに着地している。

    慣習や伝統を見つめ直し、新たな常識を受け入れるのはとても難しいことです。
    でも、変化の激しい昨今、その勇気が必要なのだとはた

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    2020年08月23日
  • 動物学者が死ぬほど向き合った「死」の話

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    人間誰しも1度は考えたことのある「死」というテーマ。
    それは様々な謎を我々に与えてくれるものだが、どれも正解に至るのは難しい。
    その「死」というテーマに対し、化学的・物理的、そして生物学的に捉え、多くの専門家たちとの会話の中で研究を進めていくこの本の内容はとても興味深かった。結局結論は明確には出ないが深く考えさせられた。
    色々な動物が登場し、それぞれの特徴が事細かに記されており、動物好きには人生で必ず読んで欲しい1冊と感じた。

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    2020年03月10日
  • 14億人のデジタル・エコノミー 中国AIビッグバン

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    中国における新しいデジタル経済社会の到来を解説する書
    40年間における変遷を「旧中国農業経済」→ 「1980年以降 ローエンド輸出経済」→ 「モバイルインターネット経済」 → 「AIデジタル経済」と定義している。現在は、AIデジタル経済の時代の始まりとしている。この段階ではいままで遥か遠くにいたアメリカが射程距離内に入ってきており、追い抜くことも視野にとしている。
    AIが成果を結ぶには大量の使えるデータが必要とされる。中国では他国に比してその入手が容易であるという優位性があり、かつ国をあげてのAIの推進体制やヨーロッパとアメリカを合わせても敵わない人口、沿岸地域だけでなく内陸部にまで及び初めた

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    2020年01月01日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    ・不遇な選手を偏見から解き放って、真の実力を示す機会を与えた
    ・人間社会における理性の可能性-と限界-を如実に表す縮図
    ・神々は、破滅させたい人間をまず「前途有望」と名づける。
    ・力まかせの剛速球ではなく、打者をあざむくテクニックにある。
    ・スカウトはつい、必要以上に自己経験と照らし合わせて考えようとする。
    ・自分の体験こそ典型的な体験だと思いがちだが、実際はそうでもない。
    ・心の奥深くにあるカジノで、賭け金を減らし始めた。
    ・いままで起こっていないことは、今後も起こらない。うまく対応できなかった事柄があるなら、そもそも対応能力がなかったのだ
    ・結果につながらない才能なんて、才能とは呼べない。

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    2019年08月31日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    セイバーメトリクスの古典としてリスペクトされる本書ですが、「マネー・ボール」なのであって「データ・ボール」ではありません。債券トレーダー出身のマイケル・ルイスはおそらく、割高な選手を売却して割安な選手を購入し、最安値のポートフォリオで最高の成果を出そうとするビリー・ビーンの姿にこそ興味を持ったのではないか、と思われます。

    その割高・割安を弾き出す手段がデータ分析。債券の世界には価格を理論的に算出するモデルがあるが野球人には勘と目利きしかない。そこでビリー・ビーンのアスレチックスはオタク通信に過ぎなかったビル・ジェイムスの知見を掘り起こし、大卒アナリストに託した。そこからセイバーメトリクスとい

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    2019年06月24日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    マネーボールという映画になった本のことは、
    何年も前から知っていました。
    改めて、LearnBetterを読んでいて興味を惹かれて読んでみました。

    この本は、ブラッドピッドが映画にしたことからも多くの方がご存知の通り、
    メジャーリーグ球団をテーマにした
    球団経営を巡るテーマが主眼です。
    けれども、巻末の解説にあるとおり、
    もっと大きなテーマとして、
    既存の考え方に捉われるな!
    という大きな問題提起をしていることから
    米日英など世界各国で読まれた作品になりました。

    経済でも、社会でも、既存のやり方を変えられずに、
    停滞が続く世界が多数存在しますが、
    それを打破するために必要なやり方は、
    それ

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    2019年02月02日
  • 死と奇術師

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    ネタバレ

    高名な心理学者アンセルム・リーズ博士が殺害された。現場は完全な密室状態。事件直前、博士を訪ねてきた謎の男。容疑者には博士の3人の患者。フリント警部補は元奇術師の探偵ジョゼフ・スペクターに捜査の協力を求めるが、容疑者の1人が住むマンションのエレベーター係が密室状態で殺害され、フリント警部補は何者かに銃撃される。

    リーズ博士の事件の状況がなんとなく『三つの棺』のようだった。事件の展開もグレート・マーリニのようなスペクターも魅力的で好み。事件の真相も良く出来ていて感心。続編と『帽子から飛び出した死』を読みたくなった。

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    2025年11月19日
  • 〈脳と文明〉の暗号 言語と音楽、驚異の起源

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    ネタバレ

    言語はもともと身につけるための素質を持っていたのか、後天的に身につけたのか。
    私たちの脳はなぜ音楽をするのか、なぜ踊るのか、なぜ感情に訴えるのか、、、を科学的に解き明かす本でした。
    音楽を学ぶことの良さを追求するのに良い先行研究になりそうな本でした。
    すべての原点が自然!人の行動!
    日常では気づかない、意識しない音の気づきがあって意識するようになりました。

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    2025年09月09日
  • マネー・ボール〔完全版〕

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    読書好きの友人に貸してもらった本。
    2000年代、アスレチックスが20勝した時の話は胸がワクワク。そのためにアスレチックスは何をしたのか?!というお話ですな。

    今ではもう一般的なのか?統計学による選手の切り売り。出塁率がとても大切らしい。大好きな阪神のバッターは2025年7月19日現在、セリーグ出塁率の10位以内に5人が入ってます。強いもんねー!

    ミーハーファンとしては、新たな野球の一面を知れた気持ち!おもしろかった!

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    2025年07月19日