六青みつみのレビュー一覧
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「ruin 傷」の続編。
前作の重苦しく辛い物語から、救いの物語へ。
前作はカレスのライオネルへの片想いが物語の中心だったので、攻めのガルドランの魅力がいまいち伝わりにくかった。のですが、公爵として自領に戻り、ガルドラン視点で過去のエピソードなどが語られ、やっと(?)その包容力や優しさ、カレスへの想いがはっきりと見えてきて、今作ではとても魅力的な人物に映りました。
カレスが次第にガルドランへの想いをつのらせていく過程が丁寧に描かれており何度も切なさに目頭が熱くなりました。
息子のガルドランに貴族として妻を娶り子を作ることを期待している母がカレスに冷たくあたるシーンなど、カレスかわいそう…!って思ってしまうのですが、単に意地悪な人物として描かれているのではなく、それぞれの登場人物の想いがきちんと描かれているので切ないんですよね…。
その妃の言動がまさにカレスが過去に発した言葉そのものであったり…。
前作ほどではないもののシリアスな展開が続くのですが、それでも爽やかな空気が漂っているような気がするのはルドワイヤ領の豊かな森の描写のせいでしょうか。
最後は痛快でさえあります。
ファンタジーBL好きにはぜひお勧めしたいシリーズ。 -
Posted by ブクログ
本人の責任ではない謂れのない差別がある。
身分もその一つ。
ゴミ同然に扱われているフェルス人のエリヤは極寒の中街路を清掃していた。時間までに終わらせないとと焦ったあまり古びた靴のひもが切れて足に深くガラスの破片が突き刺さっていた。
汚いと蔑まれるフェルス人であるが為、人々から酷い扱いを受けるのが当然となっていたエリヤの前に現れたのは光の精霊かと間違う程美しいル.セリア人のライオネルだった。
彼は汚れる事も気にせずエリヤの手当をして最高級の靴まで与えてくれたのだった。
生まれて初めて人に優しくされてエリヤはその靴を大切に大切に扱ってきたのに。
フェルス人だというだけで高級品を持つなと靴をゴミ捨て場に捨てられて汚されて。
読んでいる最中、字が滲んで読めなくなる事数回でした。
どんなに過酷な立場でも前を剥いて進み続けるエリヤが魅力的でした。
偶然からライオネルの馬車に引かれてライオネルの暮らす白陽館に引き取られたエリヤ。
フェルス人だという事だけでライオネルと執事以外には蔑まれる生活でしたが、エリヤに取っては生まれて初めての衣食住の心配の無い安心出来る生活のようでした。
そんな幸福を無償で与えてくれたライオネルに想いを寄せる事は極当然の事で。
ある日四阿で寝ているライオネルの左手にほんの少し、羽毛が触れる位の口付けをしてしまう程に。
ライオネルの腹心的立場のカレスはエリヤを侮蔑していたのでその事とエリヤが貧民窟で行っていた事を暴露してしまいます。
愛する人に自分の醜い秘密が知れてしまった時に心が凍ってしまったのでしょう。
もう側にいられなくて、行き場所も無いエリヤ。
身体を張って守ってきた血の繋がらない家族同然の幼いイーサとキルナもライオネルのお陰で里子に出される事に決まってエリヤは一人で頑張る決意をします。
けれどその話には裏があって。。。
まだ13歳のエリヤが幼い子供達、それから大切な大切なライオネルの為に身を削ってでも頑張る姿に感動しました。
命がつきかけるその最後まで書き続けた絵が見たかった。
エリヤはいつも他人の為にひたむきに一生懸命です。
そんなエリヤを深い愛情で見守るライオネルも素敵でした♡ -
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初めて読む作家さんでした。
表紙の神々しく美しさに引かれましたら絵は稲荷家さんだったのですね。
過酷な環境で唯一信頼していた村長の息子タケルにも結局は捨てられたソラ。
贄として村を救うべく入った神来山に来て二日目に食料が尽き、五日目に漸く辿り着いた神殿の様な場所で見つけた剣に一生懸命願ったソラの目の前に現れた者は。。。
雪の様に白い体毛に黒い縞模様が入った虎、珀焔と漆黒の豹黛嵐。
威風堂々とした神獣達の美しさは言葉になりません。
獣の姿の二人がソラの為に果物を口に咥えて持ってくるのです♡
贄として送られたソラは二人と交互に身体を結ばなくてはなりませんでした。
初めからキツイ物言いの珀焔を嫌い、何処までも優しい黛嵐に想いを寄せていたソラですが、ある日胡狼との戦いで深追いをして重傷を負った珀焔を見たソラは自分の本心に気付きます。
傷の癒えない珀焔を助ける為に二人が神界へ戻った数日後胡狼達が結界を破って侵入してきますが、託された剣を守る為捕まってしまったソラ。
助け出されるまでは可哀想でなりませんでしたが、二人に大切に愛されてやがてソラも自分の本心に気が付きます。
獣の姿でも人型でも麗しい神獣達でした♡
もう一つのお話は黛嵐が見つけた贄のおはなし。 -
Posted by ブクログ
神来山の神獣である白虎の珀焔と黒豹の黛嵐、そして贄となる天涯孤独の15歳の少年ソラによるケモ耳ファンタジーです。
エロシーンがとても濃厚なのは初出が同人誌で、あとがきにもあるようにいつもは商業的リミッターで抑制されているセンセの萌えが今回遺憾なく発揮されているからなんですよね。
その分緻密な世界観、というよりはありがちなファンタジーの設定だった気がします。ベタな話の分構えることなくすんなり入り込めて、エロを堪能しやすくなってはいます。
また、稲荷屋センセの神獣がどストライク。繊細で美麗です。胡狼はコワすぎた!
すばらしく萌えツボつかれまくりなエロの数々に、めくるめくときめきを覚えました。もちろん、いつもながらの痛いシーンも標準装備なので注意が必要です。つまり、獣○輪○そして3pなどなど。
でも、エロに力が入ってる分、ソラの悲惨な部分がそれほど比重を占めていないので、他の作品ほど酷い目にはあってなかったような…あくまでもセンセの作品比ですが。
それに、黛嵐の存在が読む方にとっては安心材料でした。逆に黛嵐がかわいそうだったりしました…カッコよかったし。
かわいそうな境遇のソラは、神来山の神への生贄となり珀焔と黛嵐という2人の神獣に陵辱されてしまいます。BL的にソラの精が神獣の霊力となる設定。なので交わる交わる。獣型でも人型でも3pありでもいろいろ、延々とという具合。
最初は嫌がっていたソラですが、だんだん優しい黛嵐に心惹かれていきます。一方、ソラはイジワルで冷たい珀焔のことが苦手なのです。それでも、神獣たちの敵である胡狼と戦い傷ついた珀焔の姿に衝撃を受け必死で看病するうちに、ソラは自分の本当の気持ちに気がついていくのです。
3pはあっても、恋心が芽生えるとそれは三角関係へと変化してしまうんですよね。どっちも同じくらい好きというわけには、さすがにいかないところが切ない。
胡狼たちに捕らわれて輪○されるシーンは相変わらずの痛さですが、それが珀焔が気持ちを顕わにするきっかけになるので避けられないところですね。むしろ、黛嵐と争うようになるより後味がいいのは間違いないので。
珀焔は無口で何考えてるか分かりづらいキャラなのですが、たまに口を開くと毒吐きまくりな猛烈なツンデレ。「神を抱く腕」で、黛嵐が自分だけの贄として連れて来たカイナを「しなびた胡瓜」と言ったのには、呆れるのを通り越して笑っちゃいました。もっと他の表現はできなかった??ソラにも酷いこと言ってたりするので、彼の中では誹謗中傷の意識が薄く、悪気はないのが段々分かってきます。
黛嵐がカイナを得て幸せになったのが安堵するところなんですが、カイナは人型より獣型の黛嵐とHする方が良いらしいのが今後の問題点。そのおかげで獣×少年という設定の嫌悪感が減少してるのがすごいです。
ソラが悲惨な目にあっても誰も恨まず卑屈にならず、神獣たちに健気に尽くす姿が神獣たちより気高く見えたりしました。とても心根が優しく、強さも持っている少年です。
付録のペーパー、番外編小冊子では彼らのその後の様子やイチャコラぶりを知ることができて満足でした。珀焔は相当ソラにメロメロなのがわかって、ソラのためにらしくないほど頑張っていて、微笑ましいです。 -
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小説リンクス掲載の「誓約の代償」のスピンオフ。ギル×リュセcpのあっちが先に出るかと思ったら、ヴァル×キリハでしたね。しかし、両方の立場から公平な目で話を追うことができるので、偏りが無くなるのはいいことです。実際、可哀そうなリュセに肩入れすると、仲の良いヴァルとキリハへの風当たりが強くなりそうだったので。
軍服、ネコ耳、尻尾フェチにおすすめ。もふもふケモミミ萌えです。
ファンタジーの世界観が、ゆるぎなく緻密に構成されていて、ちゃんと脳内で3D変換できるクオリティなので、安心してストーリーにどっぷり浸れます。
「誓約の代償」ではドロドロな陰のcpということで、例により「非情な運命に弄ばれる幸薄い受」に大変泣かされました。なので、今回は陽のcpだから大丈夫だろうと思い込んでたら、こっちでもやっぱり涙。単に自分の涙腺が弱いせい?でも、キリハの心情を思うと切なくてかわいそうで、もらい泣きしてしまったのです。人前では読めません。
のびのびと何不自由なく、みんなの愛情を一身に受けて育てられた自然児のキリハ。幼少時代がめちゃカワ。一挙一動が子供らしく生き生きと描かれていて、子育て風景もてこずってるとこにリアリティがあります。ヴァルの親バカっぷりが遺憾なく発揮されていて「ウチの子が一番」がありあり。それくらいかわいいキリハにキュンキュンさせられます。
そんなキリハが、成長して皇子であるヴァルとの格差に気づいた時の衝撃や苦しみに、とても胸が痛くなるのです…リュセに対する羨望や嫉妬が、本人の気持ちに追いつかないほど大きくなってしまうのも可哀そうで切ない。
しかし、この話ではヴァルの気持ちにひとつのブレもないところが救いになっています。そこがいつもの痛い系とはちょっと違う。いいです、ヴァル。欠点が見当たらないほど王位後継者として完璧な男なんです。策略で辺境に追いやられても清々しいほど上に立つ者としての度量がありました。バトルシーンも迫力あってドキドキさせられます。そして、キリハが聖獣として成長して身も心も強くなっていくのも大きな見どころです。
しかし、こうして見ると、やっぱりギルは弱さが目立っちゃいますね。あまりにリュセが好き過ぎて、大失敗やらかすみたいな攻様。「誓約の代償」はリュセ残酷物語じゃなくギル残酷物語になったとあるとおり、最後はすごく泣かせるちょっと元気がない攻だった。
Hシーンは、キリハの成長をうかがいながらじんわりゆっくりペースの甘々ムード。初心なキリハの反応に悶えます。
尻尾で頬っぺたをパシンとされちゃうヴァルに萌え。
脇キャラも活躍していて存在感ありました。イラストもピッタリですてき。後は、続編ですね。期待します。 -
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ネタバレ人と聖獣とが絆を結ぶことにより、魔獣の侵攻から人々を守っている世界。
主人公の第四皇子ヴァルクートは、本来であればもっとも強い力を持つ金位(インペリアル)の聖獣と絆を結ぶはずだったが、兄である皇太子に疎まれ辺境に送られることとなり、そこで野良聖獣の繭卵を見つけ、絆を結びキリハと名づける。
不思議なことにキリハは通常の聖獣の位のいずれにも当てはまらない黒色で、最も弱いとされる赤位(ロイツ)よりも低い力しか有していなかった。
ヴァルクートは兄の死により王宮に戻ることとなるが、皇子でありながら低位の聖獣と絆を結んでしまった彼は、宮廷で微妙な立場になる。辺境では自分の地位を実感しなかった無邪気なキリハも、次第に自分がヴァルクートと釣り合わないことに気づき始める。
そして魔獣の襲来する季節が訪れ、戦場に向かうことになるが――
人と人外の、運命に結ばれた、なにものにも代えがたい絆。
ファンタジーだからこその説得力。こういう話は大好きです。
聖獣たちは普段は耳尻尾の生えた人間の姿をしているのだけれど、普通サイズの獣に似た姿にもなるし、そして戦いにおいては、絆の相手である騎士を乗せて戦うことのできる大きな獣の姿を取る。
共に命を預けて戦う相手だから、お互いへの絆はより深まる。
が、読んでる間ずっと「テメレア戦記」が脳裏にチラチラしてた。
「テメレア戦記」の竜と人の絆をそのままファンタジーBLに持ち込んだ感じ。主人公が偶然人外を拾って育てるところとか、人と人外の絆の深さなんて、まさにそのまま。
とはいえ世界観もストーリーも全然違う。
この作家のファンタジーBLは、いつもよく練りこまれているものの、「受の子がひどい目にあって攻とすれ違ってボロボロになり散々苦しんだ末にようやく結ばれ救われる」みたいな話が多いのだけど、この話は受の子がそこまで痛い目に遭うこともなければ、極限まで追い詰められることもなく、あんまり不安がない。
恋愛、に到達するまで時間をかけて、お互い信頼しあい、愛しあっている。
すれ違いはあるのだけど、痴話喧嘩の範疇。
文章も堅実だし、ファンタジーとしての世界設定がしっかりできているので、安心して読めた。
ただ、受の子が子供で育つのに時間がかかった上、半分親子のような愛情で結ばれていて、「一緒にいるだけで幸せ」みたいな二人なので、エロは控えめでほとんどない。
エロじゃなくて、設定とストーリーを楽しむファンタジーBL。
とりあえず、「テメレア戦記」で萌えてよからぬ妄想した人は、読んでみるといいんじゃないかと思った。 -
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もしも自分の好きな相手が10年来の親友で、しかも従弟と付き合っていたこともある超モテ男だったら。
洵が胸に秘めた片想いをしているのは、そんな幼馴染みの剛志です。好きという気持ちをひた隠しにしている上に友人と言う立場上、相手の恋愛の悩みや性癖全てを知り尽くしていて、剛志の華やかな恋愛事情を知り過ぎてるゆえに洵は打ち明ける自信も勇気もなくただ側にいるのみ。
どうして10年も我慢しているのか?と疑問に思いますが、そこは作者さんの筆力でしっかり納得することができます。そしてこの受の健気さは、六青センセならではです!
洵は親友のふりをしていながらずっと心の中では剛志に恋心を抱いたのがばれたり、告白して鼻で笑われたりするのが怖くて恥ずかしいんです。10年も隠していて今さらって思っています。
そうさせているのは、剛志のモテまくりで節操のない恋愛で洵にこぼしまくった愚痴が原因です。
剛志はほんとに罪な男ですよね。
でも、従弟の煌との仲を洵に疑われて、それをあざとく利用し彼の本心を探ろうとして墓穴を掘ってしまった剛志には同情しました。その後、逃げる洵をとことん追いかけてしっかり決着つけた剛志の好感度は上がりましたが。
書き下ろしの、恋人同士になってからの話がとてもいい。互いを信じあう気持ちがテーマです。
いやいや、信じるって難しい。洵の気持ちにすんなり共感できました。両想いになったらめでたしめでたしという甘いもんじゃなく、今度はいつ別れをつきつけられるか?という不安に苛まれる洵です。カッコよくて素敵な恋人を持つゆえの悩みです。もらった指輪も、煌に対して剛志が「そんなものまだ持ってたのか」と不用意な一言を言ったせいで心の拠り所でなくなってしまうあたり突き刺さります。
フクザツな恋心が鮮明に描写されていて、もう共感しまくりでした。
剛志には過去の豊富な恋愛経験がアダになっていることをつくづく反省してもらいたいですよね。そして、洵にはもっとあふれるくらい愛の言葉を剛志に囁いてあげてほしいです。
ものすごく気持ちが入り込んでしまった、胸キュンで甘い話です。六青センセのお得意な痛い系のエピはないので、安全。 -
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あらすじ--高校生の時から同級生の城戸剛志を想い続けている瀬尾洵。臆病で優しすぎる性格の洵は、社会人になったいまも剛志に告白できない毎日を送っていた。そんな折、洵の前に、剛志が昔付き合っていた洵の従兄弟・煌が突然現れる。剛志とまた付き合い始めるのではないかと洵は不安と絶望の中、普段と変わらない態度で剛志に接する。しかし、剛志と煌が付き合い出したと聞き、剛志への想いを断ち切るため、ある決断をするが…。
感想--剛志x洵 登場人物の心情が目線やしぐさ等でうまく描写されているので思わず引き込まれました。特に修羅場なんかはキュンキュン、かと思いきやホロリとくる場面もありの、おすすめの1冊です。 -
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いろいろな意味で痛くなります。六青センセお得意の時代劇主従もの!第1章は、雑誌掲載を改稿したもので、第2章は書き下ろしです。
とにかく、読めば誰でも悲惨な運命にも負けず立ち向かい、愛する人とともに生きようとする、主人公夏月に応援を惜しむことはできなくなるはず。全編、とんでもなくひどい目にあっています。ま、そこは六青センセの作品だと言うことをちゃんとわかっていれば、くじけず?読み通すことができますので。
主従関係で、受の夏月が主で立場が上、攻の忠影が寄り添う従なのが萌えるところ。忠影がとてもストイックにならざるを得ない。夏月のことが好きで好きで仕方ないのに、そこを押し殺して一歩下がった関係。いいです。しかも、敬語!私的に大好きな設定です。
夏月が素直で、つらくても忍んで耐えて、庇護欲をそそります。
忠影、寡黙でイイ男ですが、理性で恋心を押さえつけてるので、なんか夏月を守りきれていない感が、残念?
ストーリーは、時代物で忍者がメインとなれば、お家騒動とか、隠し子とか、よくあるエピソードもでてくるのですが、それだけでは終わっていない、これでもか、これでもかといわんばかりのドロドロ模様。
第1章のほうはつらい話もありながら、夏月と忠影の想いが通じるというメンタル部分重視で終わっていますが、すごいのは第2章。
覚悟の上、読んでください。夏月がとんでもなくヒドイ目にあっています。側近や義兄弟から受ける凌辱シーンは、かなりハード。話的には一番イヤな方向です。でも、ココがないと結末に向かってゆるい展開になってしまうので。。。
しかも、こういう激しいシーンの描写が上手いです。壮絶シーンなのに、生々しさは最小限で、イロっぽい。BL作家さんの中でも5本の指に入りそう。
もちろん、ハッピーエンドなので、すっきり読後感です。 -
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泣ける話と分かっていたので、泣くものかと身構えて読みましたが……ダメでした。涙腺にきた。
中世西洋風の貴種流離譚ファンタジー。奴隷の少年リィトに救いの手を差し伸べたのは、非の打ちどころのない素敵な黒衣の騎士グリファス。イラストで見ても、とても素敵。
そして、真面目すぎて、いい人すぎ。だから、無自覚のうちに相手を傷つけてしまうどうしようもないところがあるのかも。
そんな彼を信じて、好きで好きで子犬のように付き纏うリィトは、純真無垢でほんとかわいい。もう、いい子だし、健気だし。
報われないことが余りにもありすぎて、読んでいて、こっちの方が抱き締めてやりたくなります。感情移入しまくりです。
グリファスには、中盤までずっとジリジリさせられました。自分の気持ちにものすごーく鈍なので。でも、毎回かなり遅ればせながらも反省している感じが、まあ救いかな、と。
この二人を取り巻く人々も、敵以外は悪い人が登場せず、さり気なく二人をサポートするあたりはホッとする展開ですが、基本ずっとリィトのつらくせつない旅の道中が綴られています。リィトの胸のうちを考えると、涙なしに読むのはムリです。
リィトが無事なら最後の結ばれるシーンはなくても我慢するよ、くらい私は話に入れ込んでしまいました。
もちろん、結ばれてhappyendがいいに決まってるけど。 -
Posted by ブクログ
初出
ruin-傷-――2002年2月 同人誌掲載作を大幅改稿
ruin-林檎とどんぐり-――書き下ろし
「光の螺旋」シリーズ第3弾。2段組でボリュームたっぷりの作品。
ようやく続編「緑の日々」も発売!
兄弟同然に育ってきた初恋相手への報われない片想いに苦しみ、次第に心の均衡を失っていく青年の話。
タイトル通り傷を負うシーンがあちこちにありますが、心の苦しみを誤魔化す為に…という感じなので
本人があまり痛がる様子が続かなかったり、痛がらなかったりなのと、
僕的に残虐と思えるまでの行為が無かったことから、その辺は結構平気でした。
最初から後半まで主人公が追い詰められっぱなしで酷い話だとは思いますが(笑)
主人公に感情移入すると本当にずーっとぼろぼろ泣きっぱなしになる作品です(;_;)
元々この作品の元になった話の方を先に読んでいたので、思いをよせられていることにまっっったく気が付かない彼についても嫌いじゃないんですが、こうして別の視点で読んでみると…鈍いっていうのも結構罪だなぁと…
恋愛作品に恋のライバルの登場は日常茶飯事ですが、恋破れたライバルへの見方もちょっと変わるかも。
まあ、ここまで思いつめていくキャラはそうそうあちこちには登場しないと思いますが。