君塚直隆のレビュー一覧

  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    幾多の植民地を擁し、”太陽のの沈まない帝国”と呼ばれた大英帝国。
    その時代を経験した人は、様々な問題を抱えながらも、未来を信じる事が出来た良い時代であったと回想する事が多い。
    その繁栄の絶頂にあったイギリスの統治者であったのが、ヴィクトリア女王である。

    ヴィクトリア女王は、その生涯にわたって日記をつけていたそうだが、本書では、その日記からの抜粋が効果的に挿入され、その時々の女王の生の気持ちが知る事が出来て興味深かった。

    18歳で即位してから国内、海外との難しい局面に立ち向かい次第に強く成長していく女王の姿が、当時の様々な情勢を分かりやすく説明しつつ描写されており、非常に良くできた好感が持て

    0
    2017年11月12日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    君臨すれども統治せず。存在を許されたからか、まだ必要だと請われたからか。絶対の遥高みから引きずり下ろされた君主の役割とは何だったのか。ヴィクトリア女王の生涯を軸に、渦中のヨーロッパ情勢を概観する。

    女王が即位した1837年から1901年のイギリスは、立憲君主制に始まり産業革命、自由民主主義、アイルランド飢饉、英領インド帝国の成立、アヘン戦争、義和団事件と国内外を問わない動乱の中にあったが、この大英帝国の拡張期にあって、女王は全く普通の人間だった。

    右派と左派の政権の狭間で首相の任命に頭を悩まし、婿入り旦那に先立たれた悲しみから公務を長く放棄し、うだつの上がらない息子の扱いに困り公務から遠

    0
    2018年10月20日
  • 物語 イギリスの歴史(下) 清教徒・名誉革命からエリザベス2世まで

    Posted by ブクログ

    17世紀の清教徒革命から、2つの世界大戦を通じて、現代までのイギリスの歴史が語られています。物語として書かれていますので、イギリスに視点が固定されており、全世界の歴史と並行しての見方はできませんが、イギリスという国がどのようにして出来上がったのかを知ることができます。イギリスには、各時代に主人公がいるのですが、それが代々の国王だというところ。国王と議会が協力しあって政治が動かされているということがよくわかりました。ヨーロッパの中でも、そういう意味で特殊さがあり、それに誇りも持った国民性が伺えまして、この国にとても興味を持つことができました。

    0
    2015年12月05日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

    Posted by ブクログ

    イギリスの歴史について、古代からテューダー朝のエリザベス1世に至るまで、物語として時系列に把握できるように書かれています。イギリスに元々いた民族と移住してきたアングロサクソン、グレートブリテンという一つの島ではなく、フランスの北部やアイルランド、スコットランドとの、領土の争いや駆け引きがあり、それにどのように対応して今のイギリスが出来上がってきたのか、とても面白く理解することができました。イギリス議会がどのように出来上がってきたのかについても丁寧に理解することができました。
    無能な王や、問題のある王、その危機がうまいこと有能な王によって乗り越えられる。国内は内乱や簒奪があり平穏ではないのですが

    0
    2015年12月01日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イギリスの歴史が概括できる。
    イギリスの歴史を通読する機会は今までになく、無学を知らされるとともに大変勉強になった。
    国王と議会の歴史であることがよくわかった。

    0
    2015年06月16日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    全111冊に及ぶヴィクトリア女王の日記を読み込んでものした労作です。「太陽の沈まない国」として隆盛を極めた大英帝国において、女王の戦いとは何だったのでしょうか。無味乾燥な教科書より、断然面白いですよ!

    0
    2013年03月30日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    大英帝国の黄金時代を象徴する女帝であるヴィクトリア。彼女は、18歳で女王に即位し、81歳で没するまで、実に63年にわたって、イギリスの君主に君臨し、のみならず実質的な統治者であり続けた。女王が特に辣腕をふるったのは、外交である。
    戴冠当時のヨーロッパ世界は、ドイツ連邦内でオーストリアの地位が低下し、ウイーン体制そのものが危機に瀕していた。フランス、ロシアは、自国の領土拡大を虎視眈々と狙い、プロイセンは大国へ脱皮する機会を伺っていた。外交交渉は、常に自国の領土拡大を掛けた綱引きの場であった。
    そんな中に18歳で放り込まれた女王は、はじめ政府の外交強硬策を批判する立場を取っていたが、いつしか植民地

    0
    2013年03月26日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    以前から興味を持っていた人物。
    大英帝国の栄光の時代に君主であった女性。

    単なる象徴的存在だったのかと思ったらトンでもない、まさしく政治に大きく関与し、舵取りをした女性だと知った。

    1901年の20世紀の幕開けの年に81歳で亡くなるまで、64年もの間英国女王であり続け、いまだにこの記録は破られていない。

    世界が王政から共和制に変わる過渡期の時代に、古いと片付けるのは簡単だが、王政の良さは確実に存在し、それを見直すのは意味のあることだと思う。

    彼女の場合、多くの子供や親戚がヨーロッパ各地に広がっており、「血縁を外交に使う」という手が使えたのが最大のメリット。

    現代は政府の外務省が一手に

    0
    2012年10月23日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    19世紀イギリスの繁栄期に64年近くも女王の座にあったヴィクトリア。
    「君臨すれども統治せず」という言葉もあったため、政治にはあまり口を出さなかったような印象があるが、実際はそうでもなく、かなり熱心だったという実像を紹介。
    女性であり、若くして即位、9人の子だくさんで家庭的なイメージといったあたりから、実際よりも政治的でないと思われている。

    王家の跡継ぎがいなくなりそうだった時期の問題から始まり、結婚出産ラッシュ。
    しかし早世した子もあって、四男の娘ヴィクトリアしか跡継ぎはいない事態に。
    ヴィクトリア自身は伯父にあたる王に気に入られていたが、母親ケント公妃がドイツ人だったために王に信頼されて

    0
    2012年07月29日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

     最盛期の大英帝国に君臨した女王の評伝。在位は63年を超え,昭和天皇よりちょっと長い。最近読んだ清盛本よりずっと面白かったのは,著者の筆力が大。あと,時代が近代だからかな。近代好きなので。
     ほぼ時系列に沿って,女王中心の描写が続くのだが,結構な分量があって,「長い18世紀」がウィーン会議で終わった後,19世紀末までのヨーロッパの歴史も概観できる。序盤と終盤,若き女王と老成した女王のあたりがとても読ませる内容だった。中盤は議会政治との確執が描かれ少しとっつきにくい。
     イギリス王室の王位継承は,男子優先の長子相続制が基本。王子がいない場合,王女が年齢順で王位を継承する。子がいなければ傍系へ。こ

    0
    2011年12月08日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    母であり妻であり女帝であったヴィクトリア女王の姿を、本人の日誌からの引用も交えて描き出した本。やや強引ながらも、まさに「女帝」として力強く君臨したヴィクトリア女王の姿に感動する。

    0
    2011年05月15日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    植民地を世界各地に築き、「太陽の沈まない帝国」と呼ばれた19世紀イギリス。
    18歳で即位し、この繁栄期に64年間王位にあったのがヴィクトリアである。
    後に「君臨すれども統治せず」の確立期と言われ、女王の役割は小さいとされたが、実態は違う。
    自らの四男五女で欧州各王室と血縁を深めた女王は、独自外交を繰り広げ、しばしば時の政権と対立した。
    本書は、全盛期の大英帝国で、意思を持って戦い続けた女王の実像を描く。

    [ 目次 ]
    第1章 「暗黒の時代」の女王即位
    第2章 戦う女王への変貌
    第3章 アルバートの死と王室の危機
    第4章 女王から「女帝」へ
    第5章 二大政党の確執と女王の憂鬱

    0
    2011年03月30日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    ヴィクトリア女王の年代記としてなかなか詳細に記載されている。あまり目新しい視点は無いが当時の時代経過を追うにはなかなか良い文献ではないかと思う。

    0
    2011年03月24日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    ヴィクトリア女王がおさめていた
    絶頂期の大英帝国を描いた本
    タイトル通りヴィクトリア女王視点です。

    英国の王族も日本の皇室と同じように
    政治的実権はなくただ晴れの場で挨拶するだけ
    くらいに思っていたけど
    ガンガン政治に介入してたんだね

    民衆の歴史も軍人の歴史も芸術家の歴史も面白いけど
    女王様の歴史も面白い
    王者ってのはこういう人生を送るのか。

    0
    2009年10月04日
  • ヴィクトリア女王 大英帝国の“戦う女王”

    Posted by ブクログ

    19世紀後半のイギリス史は保守党と自由党の政権争い、アイルランド問題に選挙法改正、帝国主義と覇権主義とが複雑に絡み合い非常にわかりづらい時代でもあります。それを理解しやすくするためには一本の基軸を用意するのが重要なのですが、その軸となりうるのが同時代を統治し続けたヴィクトリア女王であることは間違いないでしょう。また、彼女を基軸とすることによってそれまで教科書で語られてきたようなイギリス史に別の視点からアプローチされることとなり、新たな一面を見せてくれます。例えば教科書では帝国主義的な保守党のディズレーリ内閣と自由主義的な自由党のグラッドストン内閣という構図が、ヨーロッパの勢力均衡を図り安定と平

    0
    2009年10月04日
  • 学習まんが 世界の歴史 9 産業革命とアメリカの独立 資本主義の始まり

    Posted by ブクログ

    産業革命とアメリカ独立
    ポルトガルスペインオランダ、フランスイギリスと世界貿易の支配国は移り変わる
    アメリカ独立、人民主権、連邦主義、三権分立
    アメリカとヨーロッパの争い
    ワシントンは元軍人
    リンカーンは弁護士

    0
    2025年09月11日
  • エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主

    Posted by ブクログ

    大学の講義を2年分くらい受けたような情報量。
    内容が濃く、リラックスして読み進めるよりは、真剣に歴史を教えていただいた様な印象。
    大人の自分でも結構時間がかかったので、お若すぎる方には少々難しいかも。
    エリザベス女王が、ただのお飾りではなく、公文書全てに目を通し理解されているくらい聡明な事、若くして女王の座につかれたが、ご自分の立場を良く理解し、国益とのバランスを取りながら、時代の変化にも対応していった事など、国民の事を考えてカラースーツを着て手を振られたり、パディントンの映画に出演されたりなどお茶目で優しい印象があったので、エリザベス女王の事が、ますます好印象を持ちました。
    故ダイアナ妃につ

    0
    2025年07月12日
  • 学習まんが 世界の歴史 7 ルネサンスと宗教改革 近世ヨーロッパ

    Posted by ブクログ

    ヨーロッパの歴史を改めて学ぼうと思い読書

    メモ
    ・中世ヨーロッパ〜ルネサンス、大交易時代、宗教改革〜スペインの覇権〜オランダ独立戦争からのオランダ繁栄

    0
    2025年04月29日
  • 世界史のリテラシー イギリス国王とは、なにか 名誉革命

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     名誉革命とかクロムウェルとか、オレンジ公ウィリアムとか中学生の世界史で出てきたなあなんて懐かしく読んでいました。
     メインテーマは、なぜイングランドは「絶対君主制」にならず「立憲君主制」にはならなかったのか?それは、王様たちが議会と相談して政治を進めていたから。そのままだね。
     天皇陛下とイギリス国王の比較が興味深かったです。イギリス国王は、国軍の最高司令官であり、イングランド国教会の最高首長を兼ねている。 イギリスの君主は現実政治に関わる権限があり、首相と定期的な会見が開催されているとのこと。それは、サッチャー元首相によると、エリザベス女王とはかなり政治深い政治的議論であったと述べている。

    0
    2025年04月20日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

    Posted by ブクログ

    イギリス、とはあるが基本的にはイングランド史を、主に11世紀のノルマンコンクエストから17世紀初頭のチューダー朝の終焉までを概説。駆け足の印象はあるものの、不案内な時代について、もともと興味のある時代との連続性が持てたのがよかった。アルマダの勝利をもってしてもまだまだ弱小のイングランド。下巻でどう飛躍する姿が描かれるか楽しみ。

    0
    2024年07月24日