君塚直隆のレビュー一覧

  • エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主

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    9月に逝去した史上最長の英国の君主、エリザベス女王についてほとんど知らないことに気づいたので本書を読んだ。

    ドラマを見ているように読み進んだ。エドワード8世の「王冠を賭けた恋」によりリリベット(エリザベス女王の子供の頃の愛称)は大英帝国の王位継承第一順位になってしまう。そのリリベットはクリントン元米国大統領がその回顧録で「女王に生まれていなかったら、きっと優れた政治家か外交官になられていたことだろう」と記す人物となる。エリザベス女王が外交で果たした役割の大きさに驚かされた。

    そのエリザベス女王及び王室はダイアナ妃事件で窮地に陥る。しかし、エリザベス女王は失敗から学ぶことのできる君主で王室改

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    2022年11月20日
  • エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主

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    twitterアカウント女王陛下さん(=君塚先生)は気になっていたので読みたい本には入れていたものの後回しにしていたら先に女王陛下(本物)がお亡くなりになるという……。
    そのエリザベス女王、元々は国王になるポジションで無かったのが、ある程度物事を判断できる10歳になって女王への道が引かれたというのがポイントのように思えます。
    あとイギリスは王権を長い時間をかけて制約していったので、所々に女王の政治力が登場する場面が有るのが面白いですね。イギリス連邦は英国の外なので女王の出る幕が多いとか、なるほどと思いました。

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    2022年11月17日
  • エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主

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    今年で在位70年を迎える英国エリザベス女王。周囲は記念祭を表す単語"Jubilee"で盛り上がっている。
    本書はその当事者を書いた伝記。ビジネス書でらない伝記は故人を対象にしたものが多いなか、存命中の女王を対象とする。
    読み進めるとなぜこんなにも長い間在位しているのか頷ける。チャーチルやサッチャーなど、かの歴代の首相を前に対等に渡りあってきたのは、英才教育の賜物ではなく生まれ持った天賦の才のように見える。
    天賦の才(センス)だけでなく、物事を理解しようと資料を漁る努力家。加えて冗談を交えたパーソナルタッチで相手の懐に入る。
    なるほど、これは絶大な信頼を国民から得ているわけだ

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    2022年05月07日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    物語 フランス革命が面白かったのでその繋がりで。テンポ良く、教科書的だが面白い。世界史リタイヤしたのが、同じ名前が出まくることだと思い出した。

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    2021年11月21日
  • 悪党たちの大英帝国(新潮選書)

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    大英帝国を率いたリーダーシップの物語
    歴史は人間によって創られる
    1940年英国首相に選ばれるのがチャーチルではなく、ハリファクス外相であったら、英国は早々にヒトラーと講和し、ナチスドイツの世界覇権は実現していただろう。(282)
    その英国も第二次大戦の勝利と引き換えに、世界の盟主の座を、アメリカとソ連に譲ることになる。
    歴史は禍福の如し。
    結局、技術・経済・社会システム・軍事により世界の覇権を手中にしても永遠には続かない。
    心地よい勝利者の地位は、慢心と怠惰を生み、民衆はパンとサーカスをリーダーに求め、政治はポピュリズムに陥る。
    その時に積み上がるのは、軍事費とエンタメ経費を賄うための「公的

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    2021年09月23日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    アリソン・アトリーの『時の旅人』をテキストとしてオンライン読書会を行っているが、エリザベス1世とメアリー・ステュアートの時代に紛れ込んだ少女という設定だけあって、当時についての知識があった方が、より確実に楽しめていたはずと強く思っていた。そこで新書でと思って岩波か中公で探したところ、中公で見つかったのがこの著作だった。「はじめに」で、エリザベス1世と信長とが同じ年代を生きていたと知って、関心を持てるようになった。こうした視点は、あってよいと思う。読みたい。

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    2021年08月08日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    シェークスピア劇の時代(百年戦争〜薔薇戦争)のあたりの実相が、かなり複雑ながら何とかかんとか理解できた。
    少なくともこの時代まではイングランドはブリテン島内部やアイルランドよりも海峡対岸のフランスとの結びつきが強かったというのが意外だった。

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    2021年06月19日
  • 悪党たちの大英帝国(新潮選書)

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    ヘンリー八世からチャーチルまで7人の大英帝国を支え変革してきた人物。王や首相などの立ち位置は違えども、その個性運命には興味が尽きない。人物像はもちろん英国史にも詳しくなれる。とても面白かった。

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    2021年03月03日
  • 悪党たちの大英帝国(新潮選書)

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    ・権力とは腐敗する傾向にある。絶対的な権力は絶対に腐敗する。
    Power tends to corrupt and absolute power corrupts absolutely.
    アクトン男爵:19世紀イギリスの歴史家

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    2020年12月08日
  • 悪党たちの大英帝国(新潮選書)

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    議会は戦争資金の用立てや国外で戦争してる国王の代わりに政治を行うため力をつけた。ロイドジョージの生い立ち。ヘンリー8世。国王、首相の生い立ち、歴史的背景がよくわかりました。
    Netflixの「ザ・クラウン」を見る前に読むといいかも。

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    2021年06月12日
  • 悪党たちの大英帝国(新潮選書)

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    よく言えば“身近”、悪く言えばカリスマ性のない
    小粒な政治家ばかり見てきているせいか、
    とても新鮮。
    スキャンダルを気にして、ひたすらクリーンを求めると
    こういう政治家は出てこない。

    メディアとの癒着の元祖、パーマストン
    戦時体制を作り上げたロイド・ジョージ、
    みずから兵士となったチャーチルなど
    功罪あいなかばする政治家たちの姿印象的だった。

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    2020年10月11日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    ユーラシア大陸東西のそれぞれの端にある日本と英国。16世紀までの歴史の中で大陸からの様々な流入があった後者は国際色に富み、日本と異なるのは当然かなと思った。
    聖職者イコール宗教(キリスト業務)のみという印象があったけど、かの昔は唯一ラテン語を使えた存在で政治の中心的役割であったと知ると、欧州諸国における宗教のプレゼンスの大きさを納得できた。さらには英国では庶民の勢力が増し、議会政治が進んでいった。
    世界史で離婚ばかりしていた英国王がいたなぁーというのも思い出し懐かしい気持ちになったけど、それもテューダー朝の安泰のためとなると少し見方が変わった(それでもひどいけど)

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    2020年10月08日
  • エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主

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    イギリスの現役君主エリザベス2世の本格評伝。
    女王の波乱に満ちた生涯を振り返りつつ、イギリス現代史や英国王室の在り方についての理解も深まった。また、コモンウェルスという存在の重要性も認識した。
    伝記として信頼に足る筆致の中にも、著者のエリザベス女王に対する愛が感じられた。
    現代において君主制を維持しようとすれば、国民からの支持が不可欠であり、「時代に即した改革を進める現実主義と柔軟性」を備えることが必要だということを理解した。また、王室(皇室)としての広報戦略も重要であると感じた。
    エリザベス女王が立憲君主として類まれなる能力を発揮しており、また、その治世の中で幾多の苦難を乗り越え、老練さを増

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    2020年04月20日
  • 物語 イギリスの歴史(下) 清教徒・名誉革命からエリザベス2世まで

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    近代以降は登場する政治家も多く、有名どころの政治家や王族をわずかに知っているだけでは読み飛ばすしかなかった箇所も。

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    2019年08月29日
  • 物語 イギリスの歴史(下) 清教徒・名誉革命からエリザベス2世まで

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    上巻に続いて、エリザベス一世から現代まで。流石にこの辺は、資料が豊富なので、著者の視点が表れてくる。本書は王権と議会を中心に据えているので、外交や文化、経済といったところは必要最小限にとどめられている。その点で、少しわかりにくいが、参考文献も挙げられているので、それを参考にしたい。文献にとどまらず、映画にも触れられていて、知らないものも多く、いつか見てみたい。

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    2019年06月22日
  • ヨーロッパ近代史

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    ダ・ヴィンチ、ルター、ガリレオ、ロック、ヴォルテール、ゲーテ、ダーウィン、レーニンの生きた時代を通じてヨーロッパ近代を描いた良書と思う。
    おわりに、に書かれた「秘匿性」「匿名」の無責任さ、「責任ある態度」に裏打ちされた「個人」という考え方の再認識が筆者が本書を通じていいたかったことなのだろうと考える。

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    2019年05月02日
  • 立憲君主制の現在―日本人は「象徴天皇」を維持できるか―(新潮選書)

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    ネタバレ

    【236冊目】「王座と王笏などという古代からの飾り物なんかやめにして、共和制にすべきである」という、有名な小説家H.G.ウェルズの引用から始まる本書。英国を中心に、現代でも存続している立憲君主制の国々を概観し、なぜ現代でも立憲君主制が生き残っているのかを筆者なりに解釈する。この年のサントリー学芸賞受賞作品。

     筆者は英国(王室)史の研究者であることから、英国での君主制の成立・変遷の解説に本書の大半が割かれている。その際に重要な視座が「英国の歴史において、『王権』と『議会』、そして19世紀に登場する『国民』との間で、統治をめぐる権力と、その正統性の根拠となる源泉が、どのように移行していくかに注

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    2018年12月23日
  • 立憲君主制の現在―日本人は「象徴天皇」を維持できるか―(新潮選書)

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    本書は、21世紀の今日ではもはや「時代遅れ」と見なされることも多い、国王や女王が君臨する君主制という制度を、いまだに続けている国々の歴史と現状を検討して、「立憲君主制」が民主主義の欠点を補完するメカニズムを解き明かし、現代の日本の天皇制への示唆について考察している。特に、著者の専門とも関わって、イギリスの立憲君主制の形成過程及びその意義について丁寧に繙かれている。
    本書は、我が国の象徴天皇制の行方をはじめ、現代の(立憲)君主制について考える上で必読といえる良書であると感じた。特に、共和制にはない立憲君主制の良さとして、連続性及び継続性があるということを再認識した。

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    2018年10月03日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    「王権と議会」がキーワード。
    本書においては1707年5月1日にイングランドとスコットランドが「合邦」し、「グレート・ブリテン連合王国」を形成して以降のこの国を「イギリス」と呼ぶ。

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    2018年06月02日
  • 物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで

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    読みやすいですが、奥深い記述という感じではないです。スタンダードに流れを掴みたいのであればおすすめ。

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    2018年01月05日