石原千秋のレビュー一覧

  • 国語教科書の思想

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    小・中の教科書の作品・構成の検討を通して
    国語教科書に秘められた「思想」を解き明かす書。

    この書で述べられていることは、
    ・現在の国語教育で道徳教育が行われている。
    ということ。
    本文を読んでいくと、
    作品がある特定の道徳観で選ばれていることがよく分かる。


    レビュアー個人としては
    国語の大半が文学作品の解説で占めているところに
    危機意識を感じていたのだが、
    この本の著者の主張は概ね合致するものであった。


    もっともこの本は教科書分析から
    論を展開しているので
    本当にこの国語教科書の思想を
    児童生徒が植え付けられているのか疑問の余地がある。
    けれども、教科書の採択状況の偏りについても述べ

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    2009年10月04日
  • ケータイ小説は文学か

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    いろんなケータイ小説本が出ましたが、やっと大人が読んで納得できる本が現れました。
    テクストとして、つまり文学作品として、ケータイ小説を読むと、こうなる、ということです。
    今後、ケータイ小説について語る際には、この本を読んでいることが大前提となります。
    もう、不毛な議論は、今後はないでしょう

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    2009年10月07日
  • ケータイ小説は文学か

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    「誤配」「ホモソーシャル」「二項対立」などなど。石原先生お馴染みの用語で、ケータイ小説を構造分析していく。
    ケータイ小説を「ポストモダン小説」と位置づける理由は、「性的な言説が真実の言説である」近代社会の前提を、「性的な言説」を過剰にもちいることで乗り越えようとしている(かに見える)点にある。

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    2009年10月04日
  • 謎とき 村上春樹

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    テクスト論者による、村上春樹解読。実際の講義を早稲田大学でうけていたときは、毎時間鳥肌が立っていた。その知的興奮は、いまだに忘れられない。

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    2009年10月04日
  • 謎とき 村上春樹

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    村上春樹も石原千秋も好きではなかったが、この2つが合わさると天才が生まれることがわかった。
    “作者は一番書きたいことを隠して作品にする”。謎が多い春樹の作品を見事にテクスト論を用いて解いている。
    春樹の作品を読んだ後にこの本を読めば、“目から鱗”になること間違いないっ!!

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    2009年10月04日
  • 謎とき 村上春樹

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    村上春樹の解釈本。村上春樹という作家はあとがきや解説を全く書かない人なので解釈の仕方は個々に任されている感が強い。解釈の一部としてとてもおもしろい。長編小説ほとんど読んでいる人でないと楽しめない本。

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    2009年10月04日
  • 謎とき 村上春樹

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    面白かった。さすが、石原千秋。自分がいかに小説読めてなかったかに気付かされた…。そして、彼の漱石論が読みたくなった。

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    2009年10月04日
  • 大学生の論文執筆法

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    斎藤孝さんの本くらいに個人的にはヒット。大学って待っても何もやってくれないから自分でやりたいことを見つけ出さきゃいけない。大学生活のHOW TO本でもあって大学1年の時読めたらもっと良かったかもしれない。とにかく、本をもっと読もう!

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    2009年10月07日
  • 大学生の論文執筆法

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    論文練習の授業で紹介された一冊。前期レポートで点数を取るために読み始めたはずのにいつの間にかのめりこみ。面白いですこれ。石原さんの本は漱石関連で読みまくっていたのでなおさら。本好きでいいんだなとちょっと安心した
    ちょっとずれるけれど、大学の授業がつまらないという意見に、「週に10コマ以上の授業がみんな興奮するほど面白かったら、君たちだって身が持たないだろう。」……確かに……!もう文句言わない(笑)

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    2009年10月04日
  • 大学生の論文執筆法

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    単なるハウツー本ではない。文科系の学生に「大学の勉強で満足するな!学外で本を読まない奴は大学生ではない!」と喝を入れています。確かに、知的レベルが高校生程度のまま4年生になり、論文を書く羽目になる人はたくさんいそう…(自分も含めて)。「大学の偏差値は大学や社会での実力を保証するものではなく、可能性を示すものにすぎない。必死に勉強しない限り、可能性は開花しない。つまり、まともな学生にはなれない。」刺激になりますね。

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    2009年10月04日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    本著の「はじめに」で述べている「内面の共同体」がどういったものなのか、よくわからなかった。しかし、この本を読んで、断片的に得られたものは多かったように思う。

    本文引用
    p33「テクスト論は作者にだけは分析のベクトルを閉じておくが、それ以外のいかなる要因にも開かれている。つまり、テクスト論は立場であって、固有の方法は持たないのである。テクスト論の立場に立つ研究者はたとえてみればテストパイロットのようなもので、たとえばそのテクストについては一般の読者が採用しないような枠組から読んで、テクストの可能性を限界まで引き出すのが仕事なのだ。」

    p40「ワインのボトルにワインが半分入っている状態があると

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    2023年08月26日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    本だけあっても、読む人がいないと読書は成り立たない。そこまでは当然のことだと思うが、本を読むことにおいて、読者がどのような機能を果たしているかまで考えることなく読んでいた。一章が単体の書籍でもおかしくないような情報量が、一冊にぎゅっと凝縮されていて、私には一読で咀嚼するのが難しい。各章の内容はそれぞれ興味深いので、ほかの本の参考書として、必要に応じて読み直したい。

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    2022年07月02日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    文章が読まれてるとき、そこでは何が起こっているのか。作者、主人公、語り手、読者、それぞれが独立していて、でもつながっている。読んでるときは自分じゃなくなってて、1人で読んでるようで1人じゃない。読み方を考えるって初めてで奥深い。

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    2021年12月29日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    小説の主人公、語り手、読者、そして自分の関係を考察する。
    そうなんだ、物語を読んでいる時の読者と自分は違う存在なんだ。内面の共同体を構築することで読者になるし、だからこそ同じ作品を読むことで共感が分かち合えるわけだ。さすが石原先生だ。

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    2021年12月07日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    『蒲団』や、芥川や漱石といった、有名どころを例にしているのでわかりやすい。裏返せば、そういった作品が未読な人にはイメージがしづらいかも。
    「確かにこういうことあるな」と、読み進めながらところどころ膝を打つ。
    決して「読書の仕方」ではない、あくまで「読者」、「読者はどこにいるのか」について書かれている。

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    2021年09月26日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    「読書論」ではなく「読者論」である。小説の読み方は読者の自由であるが、全くの自由ではなくある決まった型があってはじめて成り立つと説く。そして、そのような抽象化された読者が成立したのは高々100〜200年前のことだそうである。漱石が多く取り上げられているのも、私にとっては面白かった。

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    2021年09月25日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    少しずつ読んでいたせいか、各章各節の構成による繋がりが弱くて本の全体像がはっきりせず、何となく散漫に感じました。
    それでも繋がりがあるところを挙げると、4章で取り上げた物語の4類型、7章で定義した主人公(=4類型に対応して内と外の二項対立的な世界を移動する人物)、そうした物語的主人公と対になる小説的主人公の提示(9章)は良かったです。この2人の主人公という考え方はとても面白いし、いわば物語のもつ相補性のうねりの源泉みたいなものだから、様々な物語を読むときに使えます。そういう断片を拾っていくにはいい本だと思います。

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    2021年09月09日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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     いわゆる現代文学を読まなくなって久しいが、文芸批評のこともニューアカで止まっているので、文学研究の〈現在〉を知りたくて、本書を読むことにした。
     
     初めに、近代文学研究の流れを大掴みに教えてくれる。作家論→作品論(1970年代)→テクスト論(1980年代)。そしてこうした展開の背景に、大学文学部やその学生に期待される役割などの変化があったという。
     テクスト論という言葉自体は聞いたことがあったが、その内容は良く知らなかった。それは「方法」ではなく、作者に言及することだけはしないという「立場」だという。では何を分析すれば良いのか。言葉である。ここに構造主義が用いる中心/周縁、文化/自然、等の

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    2021年07月11日
  • 謎とき 村上春樹

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    ネタバレ

    芯をえぐる論点は主にふたつ。
    1、物語の神話化……一番書きたいことを隠して書く……信頼できない語り手……かつての自分の作品を作品内に埋め込む自己神話化を創作のエンジンにしている。神話の誕生、神話殺し、神話の再生という3部作。
    2、ホモソーシャル社会……女をハンティングしたり遣り取りしたりして男同士の絆を確かめ合う。鼠殺し。
    テクストからしか根拠を拾わないが、作品を縦断することで、作者の私的経験がほの見える。

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    2019年06月05日
  • 国語教科書の思想

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    ちょうど塾で中学国語を教えていて、「反論する方法」みたいな単元で、文章に潜んでいる前提を書け、みたいなのをやった。石原が本書でやっていることと全く同じで、あれは教科書準拠の教材だったが、カリキュラムも変わっているのかな。しかし、石原の提案にしても塾での授業にしても、今の子どもは高度な勉強してるな、と思った。

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    2018年10月08日