石原千秋のレビュー一覧

  • 大学生の論文執筆法

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    斎藤孝さんの本くらいに個人的にはヒット。大学って待っても何もやってくれないから自分でやりたいことを見つけ出さきゃいけない。大学生活のHOW TO本でもあって大学1年の時読めたらもっと良かったかもしれない。とにかく、本をもっと読もう!

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    2009年10月07日
  • 大学生の論文執筆法

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    論文練習の授業で紹介された一冊。前期レポートで点数を取るために読み始めたはずのにいつの間にかのめりこみ。面白いですこれ。石原さんの本は漱石関連で読みまくっていたのでなおさら。本好きでいいんだなとちょっと安心した
    ちょっとずれるけれど、大学の授業がつまらないという意見に、「週に10コマ以上の授業がみんな興奮するほど面白かったら、君たちだって身が持たないだろう。」……確かに……!もう文句言わない(笑)

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    2009年10月04日
  • 大学生の論文執筆法

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    単なるハウツー本ではない。文科系の学生に「大学の勉強で満足するな!学外で本を読まない奴は大学生ではない!」と喝を入れています。確かに、知的レベルが高校生程度のまま4年生になり、論文を書く羽目になる人はたくさんいそう…(自分も含めて)。「大学の偏差値は大学や社会での実力を保証するものではなく、可能性を示すものにすぎない。必死に勉強しない限り、可能性は開花しない。つまり、まともな学生にはなれない。」刺激になりますね。

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    2009年10月04日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    本著の「はじめに」で述べている「内面の共同体」がどういったものなのか、よくわからなかった。しかし、この本を読んで、断片的に得られたものは多かったように思う。

    本文引用
    p33「テクスト論は作者にだけは分析のベクトルを閉じておくが、それ以外のいかなる要因にも開かれている。つまり、テクスト論は立場であって、固有の方法は持たないのである。テクスト論の立場に立つ研究者はたとえてみればテストパイロットのようなもので、たとえばそのテクストについては一般の読者が採用しないような枠組から読んで、テクストの可能性を限界まで引き出すのが仕事なのだ。」

    p40「ワインのボトルにワインが半分入っている状態があると

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    2023年08月26日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    本だけあっても、読む人がいないと読書は成り立たない。そこまでは当然のことだと思うが、本を読むことにおいて、読者がどのような機能を果たしているかまで考えることなく読んでいた。一章が単体の書籍でもおかしくないような情報量が、一冊にぎゅっと凝縮されていて、私には一読で咀嚼するのが難しい。各章の内容はそれぞれ興味深いので、ほかの本の参考書として、必要に応じて読み直したい。

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    2022年07月02日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    文章が読まれてるとき、そこでは何が起こっているのか。作者、主人公、語り手、読者、それぞれが独立していて、でもつながっている。読んでるときは自分じゃなくなってて、1人で読んでるようで1人じゃない。読み方を考えるって初めてで奥深い。

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    2021年12月29日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    小説の主人公、語り手、読者、そして自分の関係を考察する。
    そうなんだ、物語を読んでいる時の読者と自分は違う存在なんだ。内面の共同体を構築することで読者になるし、だからこそ同じ作品を読むことで共感が分かち合えるわけだ。さすが石原先生だ。

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    2021年12月07日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    『蒲団』や、芥川や漱石といった、有名どころを例にしているのでわかりやすい。裏返せば、そういった作品が未読な人にはイメージがしづらいかも。
    「確かにこういうことあるな」と、読み進めながらところどころ膝を打つ。
    決して「読書の仕方」ではない、あくまで「読者」、「読者はどこにいるのか」について書かれている。

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    2021年09月26日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    「読書論」ではなく「読者論」である。小説の読み方は読者の自由であるが、全くの自由ではなくある決まった型があってはじめて成り立つと説く。そして、そのような抽象化された読者が成立したのは高々100〜200年前のことだそうである。漱石が多く取り上げられているのも、私にとっては面白かった。

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    2021年09月25日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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    少しずつ読んでいたせいか、各章各節の構成による繋がりが弱くて本の全体像がはっきりせず、何となく散漫に感じました。
    それでも繋がりがあるところを挙げると、4章で取り上げた物語の4類型、7章で定義した主人公(=4類型に対応して内と外の二項対立的な世界を移動する人物)、そうした物語的主人公と対になる小説的主人公の提示(9章)は良かったです。この2人の主人公という考え方はとても面白いし、いわば物語のもつ相補性のうねりの源泉みたいなものだから、様々な物語を読むときに使えます。そういう断片を拾っていくにはいい本だと思います。

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    2021年09月09日
  • 読者はどこにいるのか 読者論入門

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     いわゆる現代文学を読まなくなって久しいが、文芸批評のこともニューアカで止まっているので、文学研究の〈現在〉を知りたくて、本書を読むことにした。
     
     初めに、近代文学研究の流れを大掴みに教えてくれる。作家論→作品論(1970年代)→テクスト論(1980年代)。そしてこうした展開の背景に、大学文学部やその学生に期待される役割などの変化があったという。
     テクスト論という言葉自体は聞いたことがあったが、その内容は良く知らなかった。それは「方法」ではなく、作者に言及することだけはしないという「立場」だという。では何を分析すれば良いのか。言葉である。ここに構造主義が用いる中心/周縁、文化/自然、等の

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    2021年07月11日
  • 国語教科書の思想

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    ちょうど塾で中学国語を教えていて、「反論する方法」みたいな単元で、文章に潜んでいる前提を書け、みたいなのをやった。石原が本書でやっていることと全く同じで、あれは教科書準拠の教材だったが、カリキュラムも変わっているのかな。しかし、石原の提案にしても塾での授業にしても、今の子どもは高度な勉強してるな、と思った。

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    2018年10月08日
  • 大学生の論文執筆法

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    前置きが終わると急にはっちゃけた文章になります。そして、書きなぐっただけのような雑談が第一部は延々続きます。第二部からは、論述をどうやって展開していくのかという手段として、二項対立の技法を解説しています。例文がいくつか引用され、その文章で使われている技法を読み解いていきます。

    私は、大学の文科系科目の課題で設問の意図もレポートの書き方もよくわからなかったし、そのテキストや論述がどういう理屈で論じているのかさっぱり理解できず論点もわからなかったので、もっと手前のこういった入門書を読めば何かわかるかなと思って読んでみた次第です。(私自身は芸術系で理系思考です)
    論文という物には二種類ある。一つは

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    2017年09月21日
  • 生れて来た以上は、生きねばならぬ―漱石珠玉の言葉―(新潮文庫)

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    単なる抜粋集なわけだが、成功していると思う。石原先生によれば、「漱石は「女の謎」を書き続けた作家である」。ていうか、石原先生流の『恋愛のディスクール』なのね。「ここのところ、読めますか?」みたいな。トイレとかに置いとくのがよい。

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    2020年06月15日
  • 大学生の論文執筆法

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    文系大学生向けに論文執筆法を説いた本だが、通常の論文執筆法の教本とはかなり異なっている。普通に論文を書くための作法・技術等だけ知りたい読者には不向きだと思われる。しかし、文系大学生なら一読の価値がある。
    第一部は、「秘伝 人生論的論文執筆法」と題されており、まさに著者の私見満載の「人生論的」な内容で、論文執筆についてだけでなく、文系大学生のあり方について語られている。多少、説教臭いことは否定できないが、著者独特の軽快な文体で、読んで損はない内容だと思う。
    第二部は、「線を引くこと―たった一つの方法」ということで、一流の論文がどういう方法によって書かれたのかを具体例に即して解説している。その中で

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    2016年11月12日
  • 生き延びるための作文教室

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    なんか、めっちゃいいこと言ってるような気がしてんけど、ちょっとつかみきれへんかった。むずかしかった。でも、少なくとも私はこれまでちょっと聞いてこなかったような新鮮な話が多かったので、この著者さんの本はまた読みたいと思う。

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    2015年10月24日
  • 近代という教養 ――文学が背負った課題

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    p.48「グローバリゼーションとは、進化論的パラダイムが世界を駆けめぐり、世界を覆いつくすことだ」
    p.54「因果関係とはそもそも恣意的なものでしかない。・・・すなわち『「原因」として何を挙げるかは、客観的に決まっている訳ではない、という事を物語っている。「原因」として何を挙げるかは、基本的には、それに関わる人間の問題意識に依存するのである』(『ウィトゲンシュタインから道元へ』哲学書房、二〇〇三・三)。
    p.62「進化論的歴史観は『歴史を、一元的なもの、つまり、一律な構成原理や変容原理の反映」(ギデンス)と認識していたわけだ。
     しかし、『野生の思考』は「野生の思考」は遅れているのではなく、欧

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    2015年01月16日
  • 国語教科書の思想

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     現代日本の国語教育の危うさ、アンバランスがよくわかった。小学校、中学校の教科書の内容が懐かしく感じた。

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    2014年12月18日
  • 大学生の論文執筆法

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    タイトルからテクニック本かと思って読んでみたが、ちょっと違った。
    でも、辛口で読み物として非常に面白い。

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    2014年09月22日
  • 国語教科書の中の「日本」

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    国語の受験の本を数多く書き、国語は道徳教育であると主張している石原氏が2009年に発刊した本。同じちくま新書の前著に当たり2005年に発刊した「国語教科書の思想」の続編的な位置づけなので、セットで読んだ方が良い。

    前著では光村出版の教材を主に分析したが、2章では小学校3社、3章では中学校4社を分析している。これに先立ち、1章では国語教科書の思想の振り返りと国語のもっている特殊性などを論じ、最終章の4章では前著の「国語教科書のその後」という題で内容を深めている。

    国語教育とは表面的な面もあるが、少し突っ込んで考えると教材のもつ共通性、思想性などがどうしても出てくる。そのあたりを意識することが

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    2014年04月21日