石原千秋のレビュー一覧

  • 謎とき 村上春樹

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    ネタバレ

    芯をえぐる論点は主にふたつ。
    1、物語の神話化……一番書きたいことを隠して書く……信頼できない語り手……かつての自分の作品を作品内に埋め込む自己神話化を創作のエンジンにしている。神話の誕生、神話殺し、神話の再生という3部作。
    2、ホモソーシャル社会……女をハンティングしたり遣り取りしたりして男同士の絆を確かめ合う。鼠殺し。
    テクストからしか根拠を拾わないが、作品を縦断することで、作者の私的経験がほの見える。

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    2019年06月05日
  • 生れて来た以上は、生きねばならぬ―漱石珠玉の言葉―(新潮文庫)

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    単なる抜粋集なわけだが、成功していると思う。石原先生によれば、「漱石は「女の謎」を書き続けた作家である」。ていうか、石原先生流の『恋愛のディスクール』なのね。「ここのところ、読めますか?」みたいな。トイレとかに置いとくのがよい。

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    2020年06月15日
  • 生き延びるための作文教室

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    なんか、めっちゃいいこと言ってるような気がしてんけど、ちょっとつかみきれへんかった。むずかしかった。でも、少なくとも私はこれまでちょっと聞いてこなかったような新鮮な話が多かったので、この著者さんの本はまた読みたいと思う。

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    2015年10月24日
  • 謎とき 村上春樹

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    文学理論を駆使して、村上春樹を分析する手法がたいへん参考になった。また、石原氏の村上春樹に対する愛着ぶりが感じられた。

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    2012年11月23日
  • 読者はどこにいるのか 書物の中の私たち

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    石原千秋流「読書論」。著者の視点には、なるほどこんな読み方があるものか、といつも感心させられる。有名な作品の引用が多く、とっつきやすいと思う。が、ほとんどのストーリーを忘れてしまっているので、改めて小説を読み直してみたくなった。とくに東野圭吾を取り上げた最終章は、笑えた。

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    2011年12月27日
  • 謎とき 村上春樹

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    テンポ良く感じるのは講義を文章に起こしたものがもとになっているかららしい。
    男性間で女性をやり取りする「ホモソーシャル」、ノルウェイのワタナベは大人になりきれていなくて直子はワタナベと寝たときに大人になったのだ、というところがおもしろかった。
    他にも興味深い話がいろいろあったし無駄な引用も少なかったのでなかなか中身の詰まった本だと思う。

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    2010年12月28日
  • 漱石と三人の読者

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    [ 内容 ]
    小説は実験である。
    あなたは漱石のたくらみを知っているか。
    漱石がわかる。
    小説がわかる。
    近代がわかる。
    画期的な入門書。

    [ 目次 ]
    第1章 夏目漱石という文化
    第2章 小説と格闘した時代
    第3章 英文学者夏目漱石と小説
    第4章 『虞美人草』の失敗
    第5章 『三四郎』と三人目の読者
    第6章 『こゝろ』と迷子になった読者
    第7章 まだ見ぬ読者へ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振

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    2010年12月13日
  • 読者はどこにいるのか 書物の中の私たち

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    [ 内容 ]
    私たちは本を読むとき、さまざまなことを期待している。
    その期待は満たされたり、裏切られたり、覆されたりする。
    そのとき、私たちはどういう読者なのか、どういう感性を持っているのか、そして、どこにいるのか―近代読者の誕生から百年。
    作品論・作家論、テクスト論、構造主義、ニュー・アカデミズム、カルチュラル・スタディーズ…文学研究と現代思想のトレンドの変遷を跡づけ、「内面の共同体」というオリジナルの視点も導入しながら、読む/書くという営為の奥深き世界へと読者をいざなう。

    [ 目次 ]
    第1章 読者がいない読書
    第2章 なぜ読者が問題となったのか
    第3章 近代読者の誕生
    第4章 リアリズ

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    2010年07月14日
  • 漱石と三人の読者

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    こういう読者の設定もあるのか、と初めて読んだときは衝撃だった。石原千秋著で一番最初に読んだのがこれだったと思う。

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    2010年07月05日
  • 謎とき 村上春樹

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    村上春樹の著作を通し、読者に新しい読み方を提示し、またその世界をひろげてくれる本。
    小説を読みそこから意味のある事を取り出すのに、こんなにも様々な知識が必要で、また細部にまで意味がある事に驚かされる。
    論理構成についてはたまに強引さや疑問を感じることもあるが、だからといってこの本の魅力が下がる訳ではないだろう。肝心なのは、読者の小説への視点を豊かにしてくれることだ。

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    2010年06月28日
  • 謎とき 村上春樹

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    今まで村上春樹の小説がどうもしっくり来ず、何がこうも多くの人に支持されているのか分かりませんでした。石原先生の読み解き方を読んで、パズルが少しはまった感じがします。作品のストーリーを単純に読むのではなく、言葉のひとつひとつから裏に隠された小説世界の詳細を読み取るというのは勉強になりました。村上春樹は、徹底的に意図して言葉を配置しているのですね。「小説家はうそをつく」、勉強になりました。同時に村上春樹著「若い読者のための短編小説案内」を読むと、村上春樹ってモシカしたらとんでもない次元で小説を書いているのではという説にも納得がいきます。

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    2011年09月20日
  • 謎とき 村上春樹

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    早稲田大学教育学部で「ちーさま」「ちーちゃん」「千秋」と学生から畏れ慕われている石原千秋様の著書を、恐れ多くも就活の一環と好奇心と後学のために買ってみた。ここんとこの春樹読書と平行して読んでいたおかげで、春樹への抵抗がなくなったとも言える。ありがとうちーちゃん。ちなみにあたしは御姿を拝見したこともない。
    主に初期の名作を扱っていて、『風の歌を聴け』と『ノルウェイの森』の考察は思わずこれが正しいと思いかけた。。うーん、これ読んだ後に自分の考察なんて出来ないよ。でも『1973年のピンボール』は作品としてあんまり理解できずな部分があったし、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に関しては作品

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    2009年10月07日
  • 謎とき 村上春樹

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    第一章の『風の歌を聴け』の解説部分は一読の価値あり。‘ホモソーシャル’に関する解説にかなりの部分を割いている。が、しかし、このキーワード、実は村上春樹文学に欠かせないもの。勿論、ホモ・セクシャルとホモ・ソーシャルは全く違うものである。すっごく簡単に言ってしまえば、ホモ・ソーシャルは男性中心的社会のことであり、上野千鶴子なんかも、著書の中で指摘している概念である。女のやりとりの中で、男たちの社会的な絆っていうのは深まっていくのだ。少なくとも文学の中では。

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    2009年10月07日
  • 謎とき 村上春樹

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    ・風の歌を聴け
    ・1973年のピンボール
    ・羊をめぐる冒険
    ・世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
    ・ノルウェイの森

    村上春樹の初期の作品群を筆者である石原千秋が読み解いていく。早稲田の人気講座の書き起こしだそうです。

    非常におもしろかった。
    ここまでこう読むか!って、ひいちゃう場面もあるものの、全般を通して作者石原千秋の解釈を楽しめました。

    しょっぱなの、風の歌を聴けの物語の全体像から、へぇと感心しっぱなしでした。






    -ノルウェイの森-
    筆者がとある映画の淀川長治の解説をノルウェイの森の主人公ワタナベトオルとレイコさんのセックスをうまく言い表していると言って引用した部分

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    2009年10月04日
  • 百年前の私たち 雑書から見る男と女

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    漱石研究のために集めた雑書の中から、いろいろ抜粋をして、百年前の人達が何をどう考えていたかを読み解きます。百年前からちっとも進歩していない自分達の姿も見えてびっくりするかもです。

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    2009年10月04日
  • 漱石と三人の読者

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    漱石が彼の作品を誰に向けて書いたのか、
    という疑問を当時の社会制度や一般国民の東大卒に対するイメージ、
    更に文壇で流行している文学の手法や主義などのデータをもとに
    作品を分析し解明していく。
    扱われている作品は主に前期三部作と後期三部作。
    それに『虞美人草』と『我輩は猫である』も扱われている。
    誰に向けて、という疑問には、主に三つの答えがあって、
    一つは漱石の門下生や文壇といった、「顔の見える読者」に対して、
    二つ目は朝日新聞に勤めていた漱石が新聞社から言われていたであろう
    朝日新聞を読む、当時としては上流階級の人々、「何となく顔の見える読者」に対し、
    三つ目にはそれ以外の、未来の読者でもあり

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    2009年10月04日
  • 漱石と三人の読者

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    これを読んでると夏目漱石の作品を隅から隅まで読みたくなります...でも山月記を先に読みたいなぁ..この本は時代背景とか対象世代とかこと細かに説明されてるのでふむふむってかんじです

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    2009年10月04日
  • 漱石と三人の読者

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    ネタバレ

    弟子たちとの空気感、新聞連載の読者を飽きさせない工夫や、世間の流行、ライバル社の小説を意識していたりと、今の読者が作品をただ読んでいるだけでは知り得ない情報・考察が書かれていて大変興味深かった。
    私の好きな『門』は読者をあまり意識していないと考えられているようで、苦笑した。そんな力無い文字しか書けないような状態で仕上げた作品だったとは。
    『三四郎』の美彌子と野々宮の隠された物語の話が特に面白かった。
    これらを踏まえた上でもう一度漱石を読み直したら、また違った感想を持つのかもしれない。普段とは違う読書の楽しみを得られそうだ。

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    2023年10月10日
  • 生き延びるための作文教室

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    「良い子であること」「嘘をつくこと」が学校という壁の中では大事になるということはわかった。ハウツーとしては少ないように感じた

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    2022年09月10日
  • 生れて来た以上は、生きねばならぬ―漱石珠玉の言葉―(新潮文庫)

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    漱石著作のアンソロジー。ほとんどの作品は読んだが、それが高校生だった頃なので、内容を覚えていない。結構世の中を風刺しているところが、明治がまだ自由に発言できる時代だったのがわかる。男性にとって、女性が現代以上に掴みどころが無い、不可解な存在に映っていたというのも興味深い。2019.7.20

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    2019年07月20日