浦雅春のレビュー一覧

  • 鼻/外套/査察官

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    鼻→ある朝、起きたら鼻がなかった…から始まる奇妙なお話。何かの皮肉なのかもしれないが、それが何かわからないので、ただ単に奇妙なお話。

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    2023年12月27日
  • 鼻/外套/査察官

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    ところどころでちょっとクスリとくる感じ。鼻ッなどとあるので何だかラノベみたいだなぁと思った。あえて落語調にしているらしい。鼻ははとにかく不条理でカフカの変身を何となく思い出した。外套は主人公が愛おしくなる。下級官吏は今で言う何に相当するのかいまいちつかめず。ロシア文学はあまり経験がないが、名前が長いところにはロシアっぽさを感じた。

    一般にあまり馴染みがないのもあってか解説が充実。『死せる魂』もいつか読んでみたい。

    査察官だけ未読

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    2023年06月18日
  • 鼻/外套/査察官

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    ・『鼻』、場面が奇妙すぎて、ちょいちょい誤読してるのかと思った。「鼻が制服を着て歩いてる」って言われましても。想像力が追いつけないよ。
    ・『鼻』の締め方良すぎる。この話と同じくらいわけのわからんこと、現実でもたしかに起こるわ。
    ・『外套』、まじめな小心者が舞い上がった直後に落とされるの辛い。終盤の怪奇小説パートでなんだか救われた。世間を見返してやれてよかったね。
    ・『査察官』、フレスタコフのしょうもないクズっぷりが清々しくて好き。登場人物がみんな親近感の湧くクズ。慌てふためくクズを遠目に観察する感じのブラックコメディ。
    ・落語調の訳の主張が強すぎたな...。

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    2023年01月03日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    2篇とも生きることの辛さ、閉塞感を感じながらもわずかな望みを繋いでいくような展開。時代背景も含めた土台となる状況がよくわからないので曖昧に読み進めてしまう。タイトルがワーニャ伯父さんとなっているがワーニャが主人公ではない。
    三人姉妹については更によく状況がつかめず。
    2作品とも演劇をみている気分にはなった。

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    2022年12月03日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    今まで読んだチェーホフの中では一番ハマらなかったかもしれない。

    「桜の園」は喜劇ということだけど、普通に読むとやっぱりどうも悲劇の色が濃いようにも思う。
    見方によってはたしかに滑稽かもしれない。

    「プロポーズ」は一番わかりやすくコメディで笑えた。
    プロポーズしにきたのにひょんなことから話が逸れていく。

    「熊」もプロポーズに似たようなところがある話。
    女は〜!とか男は〜!とかのあたりは読むに耐えない罵詈雑言だったのでまぁこれはでも笑いどころなんだろうなとは思いつつ、あまり楽しめなかったかなあ。

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    2022年08月16日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    ネタバレ

    『桜の園』
    日常の中のありふれた悲劇、って感じの書き方がかなり好き。
    何かの本で読んだ、「『桜の園』で桜の木を切り倒す斧の音を忘れられる人は居ないだろう」って言葉を思い出しながら読んだ。戯曲としても見てみたい。
    解説を読んで「その通りだな」って思ったけど、チェーホフは日常を切り取ってる。どれだけ重たい話し中でも、誰か階段を踏み外したり、テーブルクロスのソースのしみを眺めたり。そこがチェーホフの魅力。

    『プロポーズ』は特に何も思わなかったです。魅力的な喜劇だと思う。
    寂寥感?とか、桜の園目当てに読んだので。

    『熊』
    こっちもかなり好き。これも相当な喜劇だけど。
    女性が魅力的だから刺さったんだ

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    2022年07月26日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    戯曲。

    ワーニャ伯父さんがドライブマイカーにでてきたので読んでみました。
    ワーニャ伯父さんじたいはなにがおきるわけでもなく、伯父さんが主人公なのか?な。
    働かないといけない。
    200.300年後の人たちにむけて。
    強くあらねば。
    宣言するけど、それが果たされるとも思えない。

    首吊りの表現ってどういう意味だったのだろう。

    3人姉妹。
    恵まれた境遇。
    なぜモスクワへ、中心へ彼女たちは行きたかったのか。周辺にいる人たちの首都 中心への憧れ?

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    2022年04月30日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    ドライブマイカーを見て、初めて読もうと手にした。

    なんとも人間臭く、いかんともしがたい鬱々とした思いを募らせるワーニャとそれでも生きていかなければと話すソーニャの強さが印象的であった。

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    2022年02月08日
  • 鼻/外套/査察官

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    この新訳は落語調になっているときいたのでどうなんだろうと多少心配しながら読んだが、話となかなかあっていて読みやすく面白かった。
    別の訳で読んだことがある人はどうおもうかはわからないけど…私はこれがはじめてだったので違和感は感じなかった。

    『鼻』は、ある日鼻が顔からなくなっていてその鼻が服を着てそのへんを歩き回っており…という話でシュール。
    これは落語調じゃなければ余計意味わからん…って思いそうな話ではあった。

    『外套』は、貧しい役人が頑張って新しい外套を手に入れるものの…という話。
    これは語り口のおかげで笑える場面も多かったが、基本的にはロシアの下層民の憐れさ、それでも生きているし尊重すべ

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    2021年09月10日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    ネタバレ

    ロシア文学というと長編というイメージしか無いですが、「プロポーズ」と「熊」は単純に短編喜劇として傑作!「桜の園」は正直物語としては退屈な感じですが、特別大きな特徴の無い登場人物をどう演じるかで演者や演出家のスキルが問われる感じで、舞台作品として観てみたいと思える作品でした☆

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    2021年03月20日
  • イワンとふしぎなこうま

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     読み終えてドラえもんみたいだなーと思ってたら、解説でもドラえもんののび太とドラえもんの関係を引き合いに出してたので、あながち間違いではなかったのだとおもった。
     詩の形式をとることで、ロシア文学のリズムの良さを感じられるとのことだけど、個人的には読みにくく、ロシアのリズムにあまりなじまないと。
     これを書いたのが当時19歳の青年と言うのはすごいなと同時に、ファンタジーの世界観が違和感なく構成されてるのは感嘆としました。
     ただ、私にはあまり合わなかったかな。

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    2021年02月28日
  • 馬のような名字 チェーホフ傑作選

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    文体が平易だが少しポップすぎて、話の雰囲気に合うものとそうでないものの開きが凄まじい。大学教授ってこういうものの翻訳は苦手なんだろうか(偏見)。
    神西清で出てる話は読みなおそ。

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    2020年04月17日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    2019年7月26日(金)にMARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店で購入。7月27日(土)に読み始め、8月2日(金)に読み終える。チェーホフを読むのは『桜の園』以来、20年ぶり。寂寥感ただようせつない話ばかり。解説も読み応えがあってよい。

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    2019年08月02日
  • 鼻/外套/査察官

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    落語調で訳されているせいか、3作品とも日本の落語にありそうな内容に感じた。また、『査察官』に出てくる市長の、ハイテンションで一方的に撒き散らしながら話す様子は、ドストエフスキーの小説に出てくる登場人物を想起させる。ドストエフスキーとゴーゴリの作品しかロシア文学を読んだことがないが、もしかしてロシア文学に出てくる登場人物の共通点は、上記に挙げた特徴なのか?と思ってしまった。

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    2019年06月02日
  • かもめ

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    喜劇だと思っていたが悲劇だった。
    なんか自分のことで精一杯な感じ
    かもめ?ニーナになにか起こるかと思っていた。

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    2018年07月31日
  • かもめ

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    誰もが現状に満足せず、不満を持って生きている群像劇。
    自由に空を飛べるかもめを夢見ながら、あるいはそうであるはずなのに、撃ち落されて地面に落ちてしまうかもめ。理想と現実のギャップを埋められない。
    2年後、そんなかもめたちは飛ぶことができるようになったのか? 飛ぶことができたのは誰なのか? それを決めるのは周囲の評価でもないし、客観的な現状でもない。ただ自分が自分を生き方を評価するのみなのだ。不幸せに見える人間が幸せであり、幸せに見える人間が不幸せであるのだ。

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    2017年11月17日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    新国立劇場での舞台を観ての記録。
    演出はケラリーノ・サンドロヴィッチ

    ロシアの閉塞的な片田舎、これといった事件が起こるわけでもなく、終始どんよりとした気配が漂う。結局幸せになった人は誰もいないのか。
    段田安則の渋い演技、黒木華の輝きがよかった。宮沢りえは、チェーホフのようなオーソドックスな芝居より個性的な役のほうが合う。

    まったくの余談だが、先月舞台で観た池田成志を発見。新宿駅のホームで見かけ、もしやと思ったら、やはり同じ劇場へ。長期にわたる鳥ドクロが終わって一息、芝居巡りかな。
    がんてつさい最高でした、と伝えたかったけれど、心の中でつぶやいただけで我慢した~。

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    2017年09月19日
  • 鼻/外套/査察官

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    ゴーゴリというと名前だけは聞いたことがあるけれど
    全く読んだことがなかったロシアの文豪??
    ドストエフスキーはゴーゴリがいたから
    自分の小説が書けた、みたいなことを言っているくらいの
    すごい偉い人なんだろうなぁという印象だけはあった。
    で、今回初ゴーゴリだったわけですが
    ぶっ飛びました。
    なんだ、このバカバカしさは!!

    これは凄い。笑えます。
    今の作家でいうと町田康なんかは近いのかも。
    でもぶっ飛び具合のスケールが違う。

    「鼻」という短編なんかは
    朝起きたら虫になっていたというカフカどころではなくて
    鏡を見たら鼻がなくなっていて
    探しに町へ出たらその鼻が偉そうな格好で
    町で紳士然と闊歩して

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    2017年09月06日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    チェーホフは、かわいい女に続き2作目なのだけれど、戯曲だったのでおっと思った。

    桜の庭は名作とされてるらしいのだけれど、そうなの?という感じ。劇用だからか、所々、キャラクターのセリフが無視をされ、次の人が関係ない話をいきなりする個所が見られ、そこがよく分からなかった。

    プロポーズは面白かった。
    隣り合う2家が土地を巡っていがみ合うのだが、実は娘に求婚しにきたとしると、娘は彼を呼び戻す。呼び戻したところで、やっぱり言い争いになる。それでも、最後にはなぜか婚約することになる。なぜなぜでいっぱいだが、人間ってそんなもんかも?と思わせる奇妙な説得力あり(笑)

    熊もプロポーズと似たバタバタ劇。

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    2016年05月29日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    読書会の課題本。「桜の園」は神西訳に親しんできたが、他の2本は初めて読んだ。ところどころ出てくる、古臭い駄洒落が少し気になったが、まあまあ楽しく読めた。

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    2016年05月21日