浦雅春のレビュー一覧

  • 馬のような名字 チェーホフ傑作選

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    チェーホフの印象が変わった。とは言ってみたものの、そもそも読んだことあったっけ?桜の園とかワーニャおじさんとかが有名な作家さんやけど、読んでないかも知れない。それでも印象変わったのは確か。短編集だからなんかな。

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    2015年08月30日
  • 鼻/外套/査察官

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    えーっと。岩波版の方を読んでいないので良くわからないのだけど、私はこの落語調の翻訳が原典の魅力を損なっているように感じてならない。鼻がひとりでに歩き出すというおかしみをもうちょっと硬派な文体で読みたかったかも。岩波の方も読んでみようと思う。「査察官」は落語調の翻訳がピタッとはまってこの中で一番楽しく読めた。主人公がゴーゴリの投影なのか。ゴーゴリという人物に興味がわいてきた。この翻訳は賛否が分かれそうな感じがする。2012/082

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    2013年11月13日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    人間ってかなしいのに、おかしい。

    「プロポーズ」は、普遍的にある話。はいはい、って言いたい。
    「桜の園」は、ところどころなんか変な人がいて、でも、まあ人間ってこんな感じかな、と思わせる。ちょっと変な人って、わりとどこにでもいるよね。
    「熊」も、どちらもめんどくさい人だった。こういうの、いろんなキャストで見てみたいなと思わされた。

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    2013年08月06日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    「女三人のシベリア鉄道」にチェーホフの話が出てきたので急に読みたくなったのだけど、やっぱりわたしは戯曲って苦手みたいだ。戯曲はセリフを言うように読み、行間を読まなくては、と思うんだけど、どうしても普段の癖でストーリーを追うようにざざーっと雑に読んでしまって。
    だから、単に、背景がよくわからず、登場人物の対話はかみ合わず、なんかわけわかんないなー、という。
    解説を読んで少しわかった。
    人生に意味はないけど生きなくてはー(大雑把すぎ)、みたいなチェーホフの非情さには共感したりするのだけれど。
    この年になると、もう人生やり直せないし、未来はむなしくても生きるしかない、っていうワーニャ伯父さんの気持ち

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    2012年07月18日
  • かもめ

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     偏食気味で良くないのですが、そもそも文学系の本を読むことは少ないですね。特に戯曲は、シェークスピアを除いてほとんど読んだことがありません。
     ということで、恥ずかしながらチェーホフははじめてです。この「かもめ」、後の「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」とともに四大戯曲と呼ばれたチェーホフの代表作のひとつです。
     終幕近くトレープレフとニーナの台詞の交換、ニーナは「私は、かもめ・・・」と何度もつぶやくのです。ニーナは忍耐に目覚め、トレープレフは絶望の淵へ。再び多くの人物が登場して一気に結末のシーンへと向かいます。

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    2012年03月31日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    『三人姉妹』のイリーナが、イタリア語で窓とか天井をなんていうのか思い出せない、人生は過ぎ去っていって二度と戻ってこないと嘆くところがやたら印象的で、あまりに気に入ってつい原文まで調べてしまった。『ワーニャ伯父さん』も、ワーニャが過去しなかったことについて悔やむシーンを、かなり強烈に思い出せる。どうにもならない現状と過去への後悔がひたすら目に付いて、今ですら気持ちは分かるんだけど、20年後こんなふうに閉塞感と悔恨を抱えて生きてたくはないなって思った。

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    2011年10月30日
  • 鼻/外套/査察官

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    ネタバレ

    正直、まったく意味がわからなかった。
    このテンションの高さ、ついていけません…。
    ロシア文学って、あんまり読んだことないけど、「!」とか罵倒の言葉が多いイメージが。
    熱いんですよね。
    こういう喜劇的?な、ユーモアたっぷり的な作品って、苦手です…。
    笑えないし、楽しめないし、疲れちゃう。

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    2011年07月04日
  • 鼻/外套/査察官

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    摩訶不思議なできごとが起こるのですが、節々に風刺的なものをかんじるので、なんだかちぐはぐしています。でもその奇妙さや、まるで読者を嘲るかのような奇抜な展開や突飛な終わりかたがこの小説の癖になるところだとおもいました。『査察官』は展開は読めてしまうものの、すべてを知ったうえで登場人物たちの微妙に噛み合わないやりとりを読むのはおもしろかったです。落語調の訳というのが新鮮でしたが、違和感なく素直に楽しめました。

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    2011年07月02日
  • 鼻/外套/査察官

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    これが19世紀の写実文学とすると、2世紀経った今も世界は変わらないな~と率直に感じた。翻訳を落語的に試みたところが良かったんだと思う。「査察官」については現代の私たちにっては、若干物足りなく展開はある程度読めてしまうが、当時は非常に斬新で、また物議を醸したのだろうと思う。外套は人間味が良かったが、最後の幽霊の展開は予想できなかった。

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    2011年06月07日
  • 鼻/外套/査察官

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    課題で読みました。まずは落語調の訳にびっくりしたけど、いやな感じではなかった。どれも素直なコメディではなく、見栄や惨めさが巧妙に組み合わさった滑稽なお話。

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    2011年07月15日
  • 鼻/外套/査察官

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    ジュンパ・ラヒリの『その名にちなんで』を読んで
    ゴーゴリが気になったので読んでみる。
    新訳だということで入り込めるかどうか心配ではあったが、おもしろい。

    鼻は子どもに読み聞かせて一緒に笑いたいし、
    外套は日本人に馴染み深い恨みつらみで化けて出る。
    査察官のどたばたはなんとも滑稽。

    どれもどこかで出会ったことがあるようで
    それでいて奇抜な話。
    訳者の遊び心に引きずられながら、
    ずんずん読める。
    ロシア文学を敬遠している人はゴーゴリから入ってみるのもいいかもしれない。
    ロシア文学をますます好きになるか、
    あるいはその反対か。
    道は2つに1つ。

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    2010年01月08日
  • かもめ

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    噛みあわない言葉をかわす人びとの、滑稽でかなしい群像劇。
    劇中に散りばめられた恋する者と恋い慕われる者同士でさえ、なにひとつ分かりあえない。求めるものを追えば追うほど、それは遠のいていく。たとえば「夢」。たとえば「愛」。
    そんな子供っぽいたあいのない幻に裏切られたら、あとはただやり過ごすだけの日常を生きるか、あるいは
    死ぬか。

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    2009年10月04日