名和高司のレビュー一覧
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初めて、コンサルティングの本を読んだが非常に奥が深い内容だった。
コルサルする上で大事なこと!それは、課題設定であり、本質と構造を見極める必要がある。
では、具体的にどうする?
本質を見極めるのは、チョークポイントという問題の根っこを探る。この方法として、「イシューから始める」これは、闇雲に色々試すのではなく仮説を立てながら検討していくことが1番の近道である。
問題解決は4段論法を用いる。ここでは、
1.何が問題なのか?
2.なぜ、それが問題なのか?
3.なぜまだそれが出来ないのか?
4.それができるようになるためにはどうすればいいか?
筆者は特に3.の要素が重要だと述べていた。
次に -
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確かに、教科書。
教科書としては★5。
McKで長年にわたり多くの企業の変革を携わった経験と、一橋で教鞭を立っている現在のお立場の両方が、よく反映されている。
すなわち、現場での経験が抽象的な知恵に昇華され、きれいな言葉で表現されている。
この手の本にありがちなwhatの議論だけでなく、howとwhoの議論まで踏み込んでいる。
それにも関わらず、教科書らしい整理された体裁で収まっている。
このバランス感覚はお見事。
また、コンサルティング経験が長年されてきた著者だからこそ感じるその限界を、時折本の中に垣間見ることができる点も面白い。
その主張が、若干浅いように感じる。
この本に加えて、ミ -
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■企業タイプ
A.1990~2010 年の20 年間に、売上高、営業利益、時価総額を大きく伸ばした企業がある。それら勝ち組100 社を分析すると、経営モデルは、次の4 タイプに大別できる。
・タイプJ:「オペレーション力」(技術力、製造力、販売力などの現場力)に磨きをかけ続ける。
・タイプW:オペレーション力に加えて、トップの「経営変革力」で成長を牽引する。
・タイプX:オペレーション力に加えて、「事業モデル構築力」と「市場開拓力」を成長のエンジンとする。
・タイプZ:オペレーション力、事業モデル構築力、市場開拓力、経営変革力の4 つ全てを兼ね備える。
B.日本企業の大半は「タイプJ 」で -
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戦略本はやはり面白い。
最初の1章や2章では、なんとなく所謂バズワード的な言葉の羅列であったり、ありきたりのことをちがう言い回しで書いてあるだけであったり、単によくわからない英語を使っていたり。ちょっと軽薄な本かなと思っていましたが。2章・3章あたりでの考え方を書いてある部分(バタフライモデル・メビウス運動)は非常に参考になったし。面白いと思いだしました。最後のほうの4章のグローバル化や5章の日本企業のグローバル化における協創や共層の考え方はなんとなく、ちょっとインスピレーションを感じたかもと思いました。
企業の実例(事例)が割と豊富に紹介されていて、よかったと思います。
お勧めです。 -
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ビジョンやバーパスは最近本当によく目にし耳にする。類書を読んでみても概念にあまり違いは感じない。要はどうありたいか、そのためにどう行動するかでしょう。
行き過ぎた資本主義による閉塞感、疲弊感で元気をなくしている世の中。
なぜ自分たちは存在し、何をやりたいのか。
少し哲学的ではあるがこのような問いが原動力となって内から発信されるのがパーパスだろう。
日本が得意とする人を中心に捉えた経営や考え方が見直されているという皮肉。
好調な時こそパーパス作り。鍵を握るのはミドル層とのこと。この層を焚きつけ熱意を持ってちょっと背伸びして届くか届かないかのストレッチゾーンに目標設定。価値の言語化、言葉には徹 -
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良書。インパクト評価に関わるようになって、なんて難しいのかしらと思っていたが、それもそのはず。社会価値の測定に標準的な尺度があるわけではない。業種や企業戦略によって違うから。自分たちの原点に対する強いこだわりなしに社会価値の測定も新たな価値創造につなげることも出来ない。
CSV経営の最終目的は何か。経済価値か。三方よし経営のように社会課題解決が主目的で、結果としての経済価値か。ポーターの思想と日本的経営の比較も面白かった。
CSV経営とNPOの違いも強烈に一線引かれていた。だからこそ、企業が社会価値を追求する理由を。価値創造のストーリーを。