朝丘戻。のレビュー一覧
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購入済み
クマミ
こういう結末は想定してなかった
「あめちゃん」と「ちいさん」は先生にとってはやっぱり違う人何だろうな
「あめちゃん」のが先生に向ける言葉や笑顔は先生の宝物
「ちいさん」は違う
でも「千歳」なら先生と老人ホームに入っても仲良く出来るかな -
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あめちゃんと呼ばれる椎本千歳、先生である能登匡志の恋物語。二人の急速に縮まる距離感に戸惑いつつ、惹かれ合う時は本当に早いもんだよなとリアリティさも感じていました。
甘えたな先生が可愛くて、それを窘めてる千歳も可愛くて。
急に別れがきて、あめちゃんがあめちゃんじゃなくなって、先生はあめちゃんがいなくなったことを知り、千歳の未来の当たり前にある幸せの為に遠ざけようとする。
記憶喪失モノにはよくあると思うんだけど、記憶があってもなくても、その人はその人なんだって、頭では理解してても、実際その人の性格を形作っていくのって、それまでの記憶だったりするから…なんとも切ない。
傷を作るのが今の自分だって理解していても、先生のそばにいようとする千歳も我儘だし、千歳をあめちゃんとは違う人だって遠ざけてしまう先生も我儘だなって思った。
それでも、両想いなら一緒にいてほしいし、記憶や傷を埋め合う為にいっぱい話をしてほしいなって。
千歳が千歳のままでも、あめちゃんと呼ばれていた頃の自分のことを、今の自分の記憶だと思えるくらい知ってほしい。
そしたら、おじいちゃんになる頃には、きっと幸せだけでいっぱいになると思う! -
Posted by ブクログ
どうも話が急すぎて入り込めなかった。
先生があめちゃんを好きになる過程もラノベの如くあっという間。正直それだけ?と思ってしまいました。後半同性同士の恋愛であることに葛藤する場面が出てきますが、その冒頭の急展開のせいで、全く活きてこなかったです。あめちゃん視点だから仕方がないのでしょうか。前半はほぼ先生のあめちゃんが好きってことだけで終了。
あめちゃんも、特にゲイというわけではなさそうなのに、あっという間に先生のことが好きになってしまう。これで先生の過去にちらつくトラウマやあめちゃんの家庭環境か関わってくるのならわかるのですが、特になんの理由やエピソードもないまま恋人になります。
後半記憶を失ってからの気持ちの表現はとても秀逸なのに、前半の急展開と説明不足のせいで、読んでる側はなかなか気持ちがついていきませんでした。
恋愛って「好き」だけではないよねって部分をところどころとても丁寧な表現で描いている分、話が雑というわけではないのですが、せっかくの気持ちたちがストーリーや設定と噛み合わず響きませんでした。
とても期待して読み始めたのでちょっと残念です。 -
購入済み
良くも悪くも
朝丘さんらしーって感想。何つーか一進一退?牛歩戦術?てな具合のスローな進み具合に途中投げそうになりつつも読んでくとジワリと何かクる、みたいな(笑)逸人の心情が語られるまでは、進展あり得んの?ってくらい退屈だったんですが(笑)いざそーなるならない件の焦れ焦れ感はさすが〜って感じです。お布団シーンも通常モードにサラリ、具体的表現ではと言うなら皆無に等しい清らかさ(笑)葛藤や心理描写を読ませるのが上手いですねぇ。テーマが家族愛てことで確かに家族絡みが濃いにも関わらず義兄弟ものと言うには背徳感は薄いかな。
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Posted by ブクログ
ネタバレこれは絶対しっとり系のいい話だ! と思って読んだら、やっぱりしっとり系のいい話でした。
こういうので当たりを引くとワクワクしますよね!
物語の主人公は岩瀬一。
一って書いて「いち」。
一には真という姉が一人いて、その姉は一度、二十歳の時に結婚し、その三年後に離婚した。
一は、その姉の元夫である元義兄のことが大好きで、元義兄の玖珂逸人の元に通い詰める日々だった。
逸人は、一の姉と離婚すると共に、今まで勤めていた大手企業を辞め、「夢」と言っていた海岸で喫茶店を営む日々をしていた。
けれど、一の目に映る逸人は何となく表情も冴えず、全てを諦め切った表情を浮かべているように見えた。
一はそれが悲しくて、なんとかして逸人を笑顔にしようとするけれど、逸人は二言目には一に対して「もう来なくていい」と言い、「バイトとしては雇わない」と言うのに、時給九百円のお小遣いを一にくれたりする。
一はそんな自分の立場を歯がゆく感じるのだけれど、同時に自分では逸人を癒せない事を強く意識していた。
そこまでして逸人を想う自分の気持ちを、一は家族や友人に感じる親愛の情だと、深く考えた事もなかったけれど、ふとしたことがきっかけで一は自分が逸人に抱く想いが「恋」であることに気が付いてしまう。
せめて本気で想っている事だけは知って欲しい、と思った一は、振られる事を前提に決死の思いで告白するけれど、結局、逸人に望まれたのは一が、逸人にもう会いに来ないで忘れる事、だった。
一は、自分に対して彼がそう感じるのは、まだまだ自分が子供で頼りないせいだと考え、自分がずっと思っている事だけは忘れないでほしい、と告げ、彼の前に姿を表さないようになる……
という話でした。
家族に恵まれなかった逸人と、家族に恵まれた一。
逸人は、一の家族を壊したくないと、ありきたりの幸せを一とその家族には手に入れて欲しいと願い、その手を振り払うけれど、真っ直ぐな一は、その逸人の想いまで踏み越えて、彼を手に入れる……という感じの話でした。
なんというか、一の真っ直ぐさと純粋さが、逸人には怖かったんだろうな……と思いますが。
こういうちょっと現実を噛みしめる感じの痛い系の話は大好きです。
そしてそれよりも何よりも、元妻・真がかっこよすぎる! -
Posted by ブクログ
ネタバレ朝丘さんの作品初めて読みました。全体的に評価が高いので期待していたのですが、作品の中でいいと思うところと嫌だと思うところが極端でした。
嫌だったのは、灰原さんの口調です。最初から変な口調が気になってしまし(物語だとしてもおかしすぎる…!!)冷めてしまいました。性格も独特です。逆に雅くんは独特ですが男前でかっこよかったです。
よかった所は、名言、名場面がたくさんあったことです。「恋人ができたら店の個室でご飯が食べたかった」とか「つつましやかな食事の方が思いだした時に胸に来る」とか「一生を見出すには、何度躓いても僕達が捨てようとせず、昔愛した時間を思い出そう、もう一度許してみよう、そう思い合う必要があるってこと」などじーんとくる名言が本当に多かったです。
いいとも悪いとも言いにくいけど心に残る作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレゆっくりと時間をかけて、お互いの気持ちを受け入れていくお話。その根底に流れているのは家族への愛ですね。生い立ちが不幸で家族の愛を知らずに育った逸人は高校生の時に自覚した自分の性癖を恥じている。一度は『幸せな家庭が欲しい』『この性癖を捨てたい』と願って結婚するけれど、いつしか妻の弟に好きになってしまい、そんな自分に絶望して離婚。せっかく手に入れた家族を泣く泣く捨てる。一方、この義兄に対して、刷り込みかっていうぐらい、執拗なまでの想いをぶつけてくる義弟の一。大切な家族のぬくもりを教えてくれた女性を裏切れない。義弟を自分のように後ろ暗い人生を歩ませたくない一心で、一を拒み続ける。物語は最初に“一”視点。次に”逸人”視点で書かれていて、それぞれの感情にけっこう説得力がある。どこまでもまっすぐに逸人を想い続ける一と一のことが大切過ぎてなかなか前に踏み出せない逸人。でも、やがて、誰を不幸にしても、失ってはいけない存在だと気付く。きちんと心情が描かれた、やさしいお話でした。
なんの下情報も先入観もなしで読み始めて、ずっと逸人は『受』だって気がしていました。だから、ずっと、え?攻なの?本当に?という気持ちがぬぐえませんでした。なんでだろ。
この作家さんの情景描写や心理描写は神だと思う。でも、相変わらず、ここは漢字にしといてくれよって思う箇所が多々ある。
余談ですが、個人的に、ヨレヨレになったやたらリアルのシーサーのTシャツを着ていたり、喫茶店でストローやスティックシュガーの紙ゴミを必ず星型に折ってしまったり、お風呂場に使い終わった絆創膏を置きっぱなしにするような男は生理的に無理――とふと思ってしまいました。