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良かった。とても良かったです。切なくて、悲しくて泣きました。アメの記憶が戻っても戻らなくてもこの二人はこれから幸せでしょうね。よかった。
Posted by ブクログ 2015年07月19日
能登先生の奔放なキャラクターに戸惑いつつ、真っ直ぐで柔らかで純粋な二人の気持ちの重なり合いが丁寧に穏やかに描かれていく描写にするする引き込まれました。心の内側の柔らかな部分をそっと掬い上げるような言葉のきらめきの一つ一つに包み込まれるよう。
触れて欲しくない、目をそらして向き合おうとしないでいた痛み...続きを読むに手を差し伸べられて、そのままそっと包み込まれるみたいな愛おしさと苦しさが溢れていて、読んでいる間中、揺さぶりをかけられてどうしようもなかった。
行き場のない感情に寄り添う優しさと温もりが溢れていて、こういった感情に出会える事こそが物語に出会う喜びなのかな、とも思ったり。
愛おしいと思える人に出会える奇跡とそのぬくもり、二度と帰らない時間への切なさにぎゅっと心をつかまれました。
メイン二人は勿論、真っ直ぐな気持ちで相手に、自分自身に向き合っている相楽さん、秋津先生たち女性キャラもとても魅力的でした。
Posted by ブクログ 2014年01月28日
切ない系で最もベタな記憶喪失という設定ですが、能登と千歳の感情や考えに何度も泣かされます。
著者の朝丘先生の言葉の表現や台詞がとても好きです。
ドラマCDも出ていてそちらもおススメ。
Posted by ブクログ 2013年11月02日
私はつい最近朝丘さんの作品に当って読み出したばかりなので、見つけ次第、手に当たる次第という読み方をしていて、発表年代を追わずに読んでいると、技巧的な違いがふと気になったりすることがある。
この本も読み始めは文章の小さな拙さが気にかかって、キャラクターも好きになれなくて、これで何冊目かの朝丘さんの本に...続きを読むなるのだけど、はじめて低い評価になるかも、、と思いつつ読んでいました。
前半は甘々な展開に、この先このままどうやって話が転ぶんだろう?とそろそろ期待をやめてもいいかなと思いながら、後半に入ってあまりに使い古された展開にかなりがっかりしたのです。。。
、、、が、それが、、
その後の展開にはまさかの号泣です。
私は泣かそう泣かそうとする話は嫌いです。でも泣いてしまう。
途中耐えられなくなって、キッチンにコーヒーを入れに立ったのに、キッチンで座り込んで声をあげて泣いてしまう。
お願いなんとかしてあげて、、と泣きながら懇願しながら読みました。
特に話の展開が珍しいエピソードに溢れているわけでもない。
むしろ、本当にありふれた使う古された、ここでまさかこんなの使っちゃうの?っていうものなのに、キャラクターの気持ちが純粋に読んでる人の気持ちに入り込んで来て、一緒に泣いてしまう。
読み終わると、最初の好きになれないキャラクターが、まるで、そうでなくてはいけなかった形としてきちんと腑に落ちた。
だからふたりは一つにならなくてはいけなかったんだと思えた。
前半で諦めて読み飛ばさなくてよかったです。
Posted by ブクログ 2013年01月30日
歳の差、記憶喪失
ダメな大人と健気な子…
大きな物語の展開で、育んできた恋が消失する
でも、その恋は無意識下に、ひっそり静かに息づいていたのです
涙が出そうな、悲しくも温かい物語です
Posted by ブクログ 2012年10月02日
だいすき、って言葉が似合う前半。
お互いに少しずつ理解を深めて、キラキラとした思い出が増えていく。
ただ、二人の気持ちさえ変わらなければ、続いていくはずの未来。
でも、「あめちゃん」はいなくなった。
二人だけの秘密や思い出は、語る相手がいなければ、無かったに等しい。
「ちいさん」には、あめちゃ...続きを読むんの欠片が残っているのかもしれない。
頭の記憶がなくても、心とか体とか五感的な部分で。
理由は分からなくても、一緒にいたくて、離れたくなくて、先生を欲する心を止められないちいさん。
でも、先生が見ているのは今の自分ではなく、「あめちゃん」…。
それが苦しい。思い出せない自分が、先生を、苦しめている。
思い出せないから、先生は離れていってしまう。
同じ二人なのに、夢の続きには戻れない二人。
ほんと、後半のギャップに号泣。
ラストの展開が、何にせよハッピーエンド側で良かったです。
透明感のある文体と、テクノサマタさんのイラストとが、また
素敵でした。
Posted by ブクログ 2012年07月27日
朝丘戻が好きかと言われたら、即座に『違う』と言ってしまうと思う。
主だった作品は読んでいるし、新刊が出たらいそいそと買いに行ってしまうにも関わらずだ。
随分と上から目線で、何様?だけれど、『同族嫌悪』って言葉が一番しっくりくる。
朝丘さんの作品を読んだ時に味わう。〝痛さ〟みたいなもの。
それは木原音...続きを読む瀬作品とは全く別の種類の痛さで、普通、人はそれを切なさと呼ぶのかもしれない。
人には知られたくないものを、言い当てられるような。
心の中に手を突っ込まれて、痛いところを探られるような。
心の一番脆い部分にクリティカルヒットして、思わず血を流してしまうような、そんな痛さ。
よく小説の中でも出てくる表現だけど、好きと嫌いは限りなく一緒だ。
『あめの帰るところ』を読み終わった後、夜中にひとりでエフエフ泣いてしまって、でも泣かされてしまった自分に納得していないというような、理不尽な怒りみたいなモノ。
恐らくこれはHappy Endに分類されるお話なのに、なんでろう。悲しい。
理由も分からず、ただ悲しくて、しばらくは思い出すだけで涙が出てきて、レビューを書く気にもなれなかった。
高校三年生になって、予備校に通い始めた千歳は、ちょっと風変わりな予備校講師:能登に出会う。
先生はやる気もない、他人に興味もない、子どもっぽい、ダメな大人。
いや、むしろダメな子供そのもの。
先生は千歳に千歳飴から連想して『あめちゃん』というあだ名をつける。
先生の大人げない行動や言動に真面目に向き合って、時には叱ってもくれる真っ直ぐな可愛い〝あめちゃんに〟先生はたちまち恋に落ちる。
それは生まれて初めての恋だった。
この作品がダメだったという人は、生徒に半ば一方的に想いをぶつける先生の公私混同ぶり、危ない、気持ち悪い人ギリギリのキャラクターが許せないのだろうと思う。わからないでもないよ。
千歳は、一心に自分に向かって降ってくる愛のシャワーみたいな先生の暖かさに癒され、次第に心惹かれてゆく。
受験でとげとげした感情も不安もやさしく包み込むような陽だまりのような時間。
ふたりはやがてゆっくりと心を重ねてゆく。
受験も無事終わって大学に入り、念願の留学の夢を叶える千歳。
遠距離になっても、お互いを想いあう気持ちは決して揺らがない。
けれど、千歳が留学先で交通事故にあったせいで、ふたりの関係は決定的に変わってしまう。
事故のせいで、今までの記憶をすっかり失ってしまった千歳。
先生が愛した〝あめちゃん〟は忽然と消えてしまった。
でも、これからの千歳のことを想って、自分との関係を封印してしまう先生。
千歳に〝ちいさん〟という新しいあだ名をくれる。
もう〝あめちゃん〟はいないから。
『思い出して欲しい』と願うことが、思い出せない千歳を苦しめるから。
好きなのに、苦しいのに、あんなにダメな大人だったのに、先生は千歳の前から姿を消す決心をする。
自分がいることで、千歳が混乱するから。自分がいなくても幸せになってほしいから。
『あめちゃんとの記憶は、俺が全部持っておく。あめちゃんが俺の恋人でいてくれた日々のすべて、大切に胸にしまって生きていくよ』って。
何ひとつ思い出せないはずなのに、先生が近くに来ると、先生が離れてしまうと、千歳の中の〝あめちゃん〟が悲鳴をあげる。
そして時々、奇跡みたいなデジャヴをくれる。
何も覚えていないけれど、千歳はもう一度先生に恋に落ちる。
記憶を失っても、求め合う心まで消せない。
千歳は引っ越してしまった先生を追いかける。
先生の大好きな〝あめちゃん〟も、先生を覚えていなかった〝ちいさん〟も、やっぱり先生が大好きだから。
ふたりはまた一緒になれた。よかった。本当によかった。
なのに、ちょっぴり悲しい。
だって、やっぱりあの〝あめちゃん〟はもうどこにもいない。
先生と過ごしたふたりきりの教室も。夏の花火の夜も。
初めてふたりで見た朝焼けも。全部消え去った。
幸せだけど、胸がつぶれそうになる
先生と〝あめちゃん〟が過ごした時間のことを想って。
〝あめちゃん〟が消えてしまった時、絶望した先生のことを想って。
あとがき後に収録された書き下ろし、『あめちゃんへ』のラスト一行まで
必ず読んでほしい。滂沱の涙です。
Posted by ブクログ 2012年06月16日
私が朝丘戻。さんにハマるきっかけになった作品です。
文章がとても透明感があって綺麗です。
イチャイチャする場面では悶え、
先生が葛藤する場面では切なくなる。
最後が駆け足になってしまい少し残念ですが、
とてもいい作品でした。
あめちゃんも先生もとってもかわいいです。
Posted by ブクログ 2012年05月01日
泣きすぎて目が腫れた。
前半の『先生へ』は、あめちゃんがあめちゃんであれた章。
そこには、これでもか、これでもか、と後半への前振りのごとく、
ひたすらに優しく柔らかく、愛しい交際の模様が描かれます。
それはまるで、アルバムのページをめくるかのごとく、すべてが
尊く慈しみに溢れた優しい記憶。
後半の...続きを読む『きみの中、飴がなく』では、能登先生視点。
あんなに優しい『先生へ』のくだりはどこへやら。
全てがリセットされて、世界にひとり取り残された先生の絶望が
胸を掻きむしります。
この後半はラストに至るまでずっと泣きっぱなしでした…。
もう、ヤバイ勢いで涙が出てきてしようがない。
どんなセリフにも泣けて、ちょっとしたエピソードにも目頭が
熱くなる。まさに、能登先生が泣くタイミングと読み手が泣く
タイミングが一緒。すごいシンクロしてしまいます。
前振りの威力は絶大でした。
文句なしの☆5つ。10こくらいあげたい。
Posted by ブクログ 2012年02月13日
何度読んでも、泣ける。
ハッピーエンドなんだけど、切なさが強く胸に残ります。
2話の、「きみの中、飴がなく」・・・・切なすぎた。1話で甘く結ばれた二人ですが、生徒だったあめゃんが留学して遠距離恋愛に。
そして、あめちゃんは、なんと記憶喪失になり、音信不通になってしまいます。
先生は、あめちゃんはも...続きを読むういないから(記憶喪失になって、先生のことも、あめちゃんと呼ばれていたことも忘れている) ”ちいさん”という別のあだ名で、あめちゃんのことを呼びます。
ちいさんには彼女がいるし、先生はあめちゃんと恋人同士だったことは、ちいさんには言いません。恋人だったことは、自分の中に秘めて、墓場まで持っていこうと決心し、突き放します。でも、ちいさんは、先生が自分の特別な人だと気付きます。
そりゃあ気付くよ・・・だって、先生が、墓場まで持っていくって思ってるくせに、中途半端に愛を見せちゃうから。
すごく、切なくてたまりませんでした。
先生も、ちいさんも、とても愛らしいキャラクターです。
Posted by ブクログ 2012年01月27日
胸がぎゅーってなる話。悲しくて優しくてあったかくて幸せで、先生もあめちゃんもちぃさんも愛しくて愛しくてたまらなかった。
作中によく涙がホロホロと零れて~みたいな描写があるんだけれども、本当にラスト辺りは勝手に涙がホロホロ零れてしまう。最後のラストのセリフ、あれは反則だ~と思いながら涙が止まらなかった...続きを読む。
また一つ素敵な大好きな本が増えました。
Posted by ブクログ 2011年03月26日
コバルト時代の朝丘さんが戻ってきたな、という感じ。
決して大団円ハッピーエンドというわけじゃないけれど、それでも主人公たちがした選択は最良でとても幸せなのだと思います。
Posted by ブクログ 2011年01月06日
震えながら読みました。
文字通り、震えながら・・・読みました。
二人の必死さが凄かった、
こんなに必死な登場人物が出てくるBLは珍しい。
読んでるこっちまで必死になりました。
あとがきもこの作品の一部だと思えるような作品。
良かったです。
Posted by ブクログ 2010年09月30日
暖かくて、痛くて、涙が止まらなくなりました。やっぱり、朝丘さんは凄い人です。どこまでも透明で、言葉の一つ一つが心を打ちます。恋をしたくなりました。想いを届けたいと思いました。
Posted by ブクログ 2010年09月27日
新品で買ってよかったぁ!
最初から最後まで幸せが詰まっています。ひとを愛するて素敵なことなんだなぁとしみじみ思いました。
わたしも先生みたいに愛したいなと思いました。
ほんわか幸せな気分になりたいひとにはオススメです!
Posted by ブクログ 2010年09月22日
「こんな別れの為にキミと恋をした訳じゃないのに……」
本当にこのオビの言葉通りの作品。
ここ最近、テクノサマタがイラスト描いてるBL小説をわりと読んでるけれど、見事に当たりばっかだなぁ。
テクノサマタの作風が好きで、その作風や絵のテイストに合う小説……ってことになるから当然かもしれないけれど。
...続きを読む
恋を初めて知った能登先生。
互いに想いあって結ばれたのに……恋を忘れた千歳。
……互いに失ってしまった。
お互い、何もかもと言ってもいいくらいに。
詳しいストーリーはどうしても書けない。
この作品に関しては書けない。
もしちょっとでも興味があるなら、ダリア文庫公式サイトで公開されている書き下ろし小説を読んでください。
そして、本編を読んでみようと思ったなら購入特典の小冊子がついてくる間に是非。
「俺のこと……あめちゃんって、呼んでみてください。一回でいいから」
Posted by ブクログ 2010年09月11日
朝丘さんの書かれるお話は、ある種の免疫がないとするっと入っていきにくい、遅効性作家さんの一人だと思います。だけど入り込めてしまうと衒いもない言葉の数々がどれも甘くて痛くて涙腺に直撃。
序盤でのあめちゃん視点と後半の先生視点。あめちゃんという軸の上から見事に反転するもどかしい恋情、悲しみ、いとおしさが...続きを読むぐっと胸をつきまくる。しんどいけど好きなお話。
Posted by ブクログ 2018年12月31日
うーん、これ攻のキャラクターでかなり好き嫌いが分かれるかも。
10もの年の差で、一応先生と呼ばれる立場なのに、あめちゃん(受)に自分の気持ちを早々に打ち明けて『好き好き』攻撃。
そりゃ何の手練手管も知らない純情な高校生が絆されますわ…と穿ってしまう人には向かないかと思います。
ただ本筋はそんな話では...続きを読むなく。あめちゃんの事を想って何も言わず、身を引こうとする先生が切なくてただ泣けるお話でした。
ハッピーエンドですが、すべて元通りでみんな幸せ。というラストでないところが、切なさに拍車がかかってまたいいです。続編読もうかな。
Posted by ブクログ 2014年10月06日
最初天然で真っ直ぐ過ぎる先生に感情移入出来るかなと思ってましたが途中から一転。先生のあめちゃんを想う気持ちが切なくて切なくて…泣きました(T^T) 設定としては記憶喪失ものだし割とベタだと思うのですが、先生の気持ちの変化、あめちゃんを千歳として受け入れるまでの心情が痛いほど伝わってきて切なかった。ド...続きを読むラマCDの日野さんと梶くんが台本読んで泣いたと仰っていたので気になっていましたが本当読んでよかったです。
Posted by ブクログ 2012年04月14日
秀逸…
切なくて切なくて甘いお話でした。
最初から最後までもどかしくて、読み終わってもなんか余韻が残ります。
「忘れる」って忘れられるのも辛いけど一番苦しいのは「忘れた」ほうなんですよね。
あと、「あとがき」って文字で読むのやめる人いると思うんですが、いっちばん最後の一行を絶対読むべき。
Posted by ブクログ 2012年03月24日
初読みの作家さん。
攻め:塾講師・能登匡士
受け:受験生・椎本千歳
受験生の千歳はマンツーマンで受ける塾の講師・能登に出会う。彼はハンサムな外見に似合わず不思議な考え方の持ち主であまりにもいい加減なその態度に思わず叱ってしまう。能登はそれに感激し…。
事件らしい事件もなく、たんたんと能...続きを読む登の人となりが分かり、居心地がいいと感じ、そして好かれて、自分の気持ちを見つめ、能登に返事をして二人で一緒に過ごした2年弱。
ところが、次の章ではアメリカに留学した千歳と連絡が取れなくなって3か月の能登視線で語られて。
端的に言うと“記憶喪失物”なのですが、目の前にいるのは能登の知ってる“あめちゃん”ではなくて。
同じ顔、同じ仕草なのに自分の知ってる恋人じゃないのがとにかく切なくて。
能登先生との過去を思い出した訳じゃない。でも千歳の身体や心の奥には記憶がある。そして、離れてはいけないと身を切られる思いに駆られる千歳。
人を好きになる、愛するってそういうことなのね、と重たく受け止めることになった展開でした。
あめちゃん→ちいさん→千歳と変化する呼び方はそのまま二人の感情の関係を現していたと思います。
Posted by ブクログ 2011年12月05日
「先生へ」での、先生が好き。あめちゃんに夢中になって何度も「好き」と伝える先生がよかった。あめちゃんの天然ぶりも重なっていいコンビだと思う。子供な先生が可愛かった。
「きみの中、飴がなく」では、予想外の展開。あめちゃん記憶喪失て・・・。先生はもっとがむしゃらにあめちゃんを振り向かせて欲しかった。今さ...続きを読むら大人な態度取られても・・・。子供みたいな先生が魅力的だったのに。でも、今回は反対に千歳からアタックかけてる感じが新鮮だった。
「そして手のひらに月曜日の鴇色」はこれからの二人が気になる。大学あるし、結局先生が戻ってくるのか?
結論、先生のキャラが魅力的な話でした。
Posted by ブクログ 2011年09月09日
高校三年の千歳は大学受験の為に親に入れられた予備校で能登に教えてもらう事になる。初対面から名前も聞かないし、課題を与えるでも無く分からない所があれば聞いてと先生らしくない能登にそんなことじゃいけない!!と叱咤すれば「叱られた」と喜ばれて懐かれる。
13歳位も年上で高学歴なのにどこかダラしなく寂しげな...続きを読む能登に千歳は「あめちゃん」と呼ばれています。千歳飴=あめ、です。
他人と拘るのも付き合うのも興味の無かった能登があめちゃんが好きで好きで、好きばかり言うのが面映く、可愛らしかった。すっかり大人の男なのに。
メール迄交換して、女の子が送るみたいな会話してます。
可愛らしいお話でした。
もう一つの「きみの中、飴がなく」は留学中のあめちゃんと突然連絡が取れなくなって、一生懸命探した能登が偶然出合ったあめちゃんは、留学先で事故に合い記憶喪失になっていたお話。
あめちゃんの事を一番に考える能登が可哀想で切なかった。
テクノサマタさんの淡い絵がとても素敵でした☆〜
Posted by ブクログ 2010年10月24日
泣いて泣いて泣いた。
帰らないあめちゃん。
拒絶する先生と、追いかける千歳。
『先生が男でよかったよ。』
「性別なんて関係ないよ」って言うんじゃなくて、
ちゃんと肯定してあげるあめちゃんが好きだ!
こういう結末は想定してなかった
「あめちゃん」と「ちいさん」は先生にとってはやっぱり違う人何だろうな
「あめちゃん」のが先生に向ける言葉や笑顔は先生の宝物
「ちいさん」は違う
でも「千歳」なら先生と老人ホームに入っても仲良く出来るかな
Posted by ブクログ 2019年07月28日
あめちゃんと呼ばれる椎本千歳、先生である能登匡志の恋物語。二人の急速に縮まる距離感に戸惑いつつ、惹かれ合う時は本当に早いもんだよなとリアリティさも感じていました。
甘えたな先生が可愛くて、それを窘めてる千歳も可愛くて。
急に別れがきて、あめちゃんがあめちゃんじゃなくなって、先生はあめちゃんがいな...続きを読むくなったことを知り、千歳の未来の当たり前にある幸せの為に遠ざけようとする。
記憶喪失モノにはよくあると思うんだけど、記憶があってもなくても、その人はその人なんだって、頭では理解してても、実際その人の性格を形作っていくのって、それまでの記憶だったりするから…なんとも切ない。
傷を作るのが今の自分だって理解していても、先生のそばにいようとする千歳も我儘だし、千歳をあめちゃんとは違う人だって遠ざけてしまう先生も我儘だなって思った。
それでも、両想いなら一緒にいてほしいし、記憶や傷を埋め合う為にいっぱい話をしてほしいなって。
千歳が千歳のままでも、あめちゃんと呼ばれていた頃の自分のことを、今の自分の記憶だと思えるくらい知ってほしい。
そしたら、おじいちゃんになる頃には、きっと幸せだけでいっぱいになると思う!
Posted by ブクログ 2015年07月22日
どうも話が急すぎて入り込めなかった。
先生があめちゃんを好きになる過程もラノベの如くあっという間。正直それだけ?と思ってしまいました。後半同性同士の恋愛であることに葛藤する場面が出てきますが、その冒頭の急展開のせいで、全く活きてこなかったです。あめちゃん視点だから仕方がないのでしょうか。前半はほぼ先...続きを読む生のあめちゃんが好きってことだけで終了。
あめちゃんも、特にゲイというわけではなさそうなのに、あっという間に先生のことが好きになってしまう。これで先生の過去にちらつくトラウマやあめちゃんの家庭環境か関わってくるのならわかるのですが、特になんの理由やエピソードもないまま恋人になります。
後半記憶を失ってからの気持ちの表現はとても秀逸なのに、前半の急展開と説明不足のせいで、読んでる側はなかなか気持ちがついていきませんでした。
恋愛って「好き」だけではないよねって部分をところどころとても丁寧な表現で描いている分、話が雑というわけではないのですが、せっかくの気持ちたちがストーリーや設定と噛み合わず響きませんでした。
とても期待して読み始めたのでちょっと残念です。