朝丘戻。のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
高校を卒業してから二年。芹田藍は昼は古本屋、夜は身体を売るバイトをしていた。淡々としている藍を玩具のように扱う客が多い中、愛情を教えてくれたのは自分の身体を一切求めてこない客、成瀬恵一だった。平凡なサラリーマンで、温かく純粋な成瀬。だが彼に心惹かれるも、過去の出来事から自分自身を認められない藍は、遠ざかることしかできず―。切なく心揺れるラブストーリー。
ずっと気になってましたが、ようやく読みました
朝丘さんの作品は初めてでしたが、とっても良かったです
作品の雰囲気がすき
攻めも受けも不器用で、じれったくて、可愛くて
読後感もすごく良かった
攻めの優しさと受けの臆病さにきゅんき -
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Posted by ブクログ
「こんな別れの為にキミと恋をした訳じゃないのに……」
本当にこのオビの言葉通りの作品。
ここ最近、テクノサマタがイラスト描いてるBL小説をわりと読んでるけれど、見事に当たりばっかだなぁ。
テクノサマタの作風が好きで、その作風や絵のテイストに合う小説……ってことになるから当然かもしれないけれど。
恋を初めて知った能登先生。
互いに想いあって結ばれたのに……恋を忘れた千歳。
……互いに失ってしまった。
お互い、何もかもと言ってもいいくらいに。
詳しいストーリーはどうしても書けない。
この作品に関しては書けない。
もしちょっとでも興味があるなら、ダリア文庫公式サイトで公開されている書き下ろし -
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Posted by ブクログ
[雑貨店店長×バイト大学生]
人物設定は結構オカシイ。
しかしそれを上回る表現力。
細かい表現ですが、絶妙に感情が乗っかってくる。
良かったです。
朝丘さんの本を読んだのは初めてですが、
面白い文章を書かれる方だなと思いました。
若干読みにくいけど、きちんと読めば心地いい。
人物設定は完全にネタっぽいですが、感情は凄くよく分かる。
とても良かったです。
☆あらすじ☆
雑貨店でアルバイトする坂上雅は、なにかと絡んでくるので嫌っていた店長の灰原志郎から突然「好きです」と告げられた。嫌悪されることを覚悟しながらも、恋情と欲を抑えられないと泣く志郎が切なかった。過去の恋にたくさん傷ついてきた志郎 -
ネタバレ 購入済み
攻め君の受けちゃんを思う気持ちが重々しくて切なくてちょっと悲しくなりました。最後の最後に受けちゃんが自分の気持ちに気づいてようやく両想いになり、ほっとしました。
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Posted by ブクログ
古本屋と夜のお店で働く芹田藍と、白シャツ白靴下が好きな変態会社員成瀬恵一の、どこまでも切なくて苦しくて、どこまでも優しくて愛しいお話でした。
この物語を読んで、自分にも大切にしたいのに突っぱねてしまう優しさが身近にあることに気付き、「ありがとう」の言葉でさえ簡単に伝えられない人がいることに気付きました。
読んでる間、胸がチクリと痛かった。
少しだけ二人の気持ちと重なって苦しかった。
藍の「僕と会っても、楽しくないですよ」という一言に「それは俺が決めることだろ」と返した野宮さんが凄く好きです。
佐藤店長は二度と藍の前に現れないでほしい。
藍が成瀬さんを好きだと気付いたのは、一体いつだっ -
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Posted by ブクログ
高校の同級生同士の飛馬と海東。お互いに思い合っているのは確かなのに、キスだけでズルズルと続く長い長い片思い。
互いに特別で許しあえる関係なのに、その心地よさを壊してしまうのを恐れているのか、ちっとも踏み出せないまま行き止まりの「仕事仲間」の停滞した関係は続き…。
可愛らしすぎる文章での心情の切り取りにあかん、苦手な方の朝丘さんだな感は否めない。
受けを崇拝する攻めと、攻めに甘えながらも自分の気持ちに明確な答えを見つけられない受け。
じれじれともどかしい二人の関係が手探りで恋に変わっていく。
こういうのも悪くないよね、うん。と思いつつちょっと可愛らしすぎた。
あと、仕事の先輩。ああいう人はすご -
Posted by ブクログ
藍はなぜそこまで自分を大事に出来ないのだろうかと思わずにいられないのですが、ひとえに愛情に飢えていたことに尽きるんだろうなと……。
肉体労働のアルバイト、と流されるままゲイ向けのデリヘルで働き、加虐心を擽る佇まいゆえにおもちゃのように弄ばれることを「あたりまえ」と受け流していた藍は自分をただ抱きしめて慈しむように触れてくれる成瀬に出会い、不器用で純粋で真っ直ぐな愛情に包まれていく。
成瀬だけでなく、オーナーも先輩もみんなで親身で優しいのに愛情に包まれて守られていることに気づけていないだよな、と。
不完全な人たちが不完全なまま気持ちを柔らかに溶かしていく朝丘ワールドでした。
静かに淡々と紡がれ