朝南かつみのレビュー一覧
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ネタバレ私は新書版の「兄は莉一のことをなんとも思ってなかった」ヴァージョンのが好きなんですが、
新装版文庫の「兄は兄で莉一に片思いしてた」バージョンのが、
弟への嫌がらせのこととかいろいろと収まりがよくなるから
加筆修正して作品としての完成度があがったと思う。
それでもやっぱりラストの真相暴露シーンは唐突に感じられるけど。
今新たに弟を見て恋に堕ちる話でもよかったなー。
でも「実は……」の真相を明かさないと、タイトルにならないし。
互いに互いが「くるおしく君を想う」っていた話で、大好き。
今ごろ気づいたけど、朝南さんの表紙イラスト、
「ガラス窓のこっち側の2人」を描いているんですね。素敵素敵素敵!! -
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ネタバレ何度も込み上げてくるものがあって、しばしば天井を見上げて涙を堪えないといけない。そんで堪えきれなくて偶にぽろり。
凪良さんって、人物の掘り下げ方が尋常じゃない。
人間くさくて、無理がなくて、普段からすごく人間観察してるんだろうなー……と思わせます。
受の心の動きが手に取るように分かり、徐々に攻に惹かれていく過程には思わず唸ります。上手い。
実際前科者が生きて行くには、それこそこんな攻でもいない限り、そうとう難しいわけですけれども、バイト先の夫婦の救いのない容赦なさもよかった。
おばあさんとの関係がそのまま何も書かれなかったというのが少し残念ですが、何らかの形で(それがプラスでもマイナスでも)表 -
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バー、dialogoのオーナー一宮が出会った傲慢な男、湯川。
常連の久世と偶然silkのパーティで出会い、目立ちまくる男湯川に挨拶をしようと強引に引き合わされる。
不遜で粗野、高慢な印象の苦手な男だったが再び手伝いに頼まれたパーティで再会してしまう。
しかも「湯川」は偽名だった。
二度ある事は三度ある、その晩店に残って戸締まりを忘れていると現れたのは昼間のあの男。
これだけ有無を言わさず迫って来る男は小気味が良いですね☆
一宮のクールなお色気も素敵でした♡
二人の掛け合いとか、その背景にあるものが面白かった。
あの常連の久世も只のおちゃらけた男ではなかったんですね〜♫
朝南先生の描かれた見開き -
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朝南先生の描かれた表紙、何よりそれがよかった。
表題作「かくも強引な彼に俺は」にも登場する小曽根と二階堂なんですね。
小さな広告制作会社に勤める塚越はあるプレゼンで大手広告代理店DAKの優秀な営業、川のに出会う。塚越の美貌とその作品のセンスに惹かれた川のはあれこれと手を使い塚越を手に入れようと画策するのです。
が、フォトグラファーの小曽根(表紙の髭のちょっと悪そうな人)
のインパクトが強すぎて表題作よりもう一つの「かくも冷淡な彼に僕は」の印象しか残らなかったです。
仕事以外はいい加減でフェロモン全開の小曽根。
その写真に惹かれて苛められても誠実に御使えする二階堂が不憫でなりませんでした(笑)
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マハラジャです♡
もうそれだけで射抜かれました。
インド及び藩王国の総督である父を持つパブリック時代の親友
ロジャーにマハラジャを見舞いに行く旅に誘われれ、行く旨を
綴る手紙を書いた伯爵子息恭弥。
ああ、もう冒頭から心を持って行かれてしまいました♡
イギリス紳士らしく礼儀正しくユーモアたっぷりのロジャーと再会し訪れた藩王国には正妃の息子なのに立場を奪われ、黒太子と呼ばれて忘れ去られた王子シルダール・シンがいた。
その強烈な個性に惹かれてしまう恭弥。
王宮内には次期マハラジャを廻り不穏な動きが。。。
まるで、インディアナ・ジョーンズの世界♡♡♡
もう一つのお話では、三人が不穏な儀式を執り行ってい -
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たとえ裏切られても飢えない想い、それが本当の愛です。
詐欺師であった蓮からの酷い仕打ちにもかかわらず、出所する日を調べて待っていてくれた加賀谷。
俯いて凍てつく雪道を歩き出した蓮が加賀谷を見た時、驚愕や恐れと一緒に愛を感じたのではないでしょうか。蓮にとって幼い頃から与えられなかった温かさを加賀谷は無償で与えてくれます。
丁寧な文章で綴られたお話を読み終わって、聖書の言葉がふと浮かびました。
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず高ぶらない。
この世で最も強いもの、それが愛だと思います。
朝南さんのイラストも繊細な容姿の蓮と真面目で慈愛に満ちた加賀谷の雰囲気そのままでした。
表紙の -
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私が作家買いをする沙野センセの作品。
この方の話は、どんなシチュエーションでも、非常に淫靡なにおいがします。これは特に濃厚。
幼なじみともいえる隣のお兄ちゃん、莉一のことに強く憧れていた航希。その航希が、成長して弁護士となった今でも、莉一への想いから抜けきっていないんですね。でも、この莉一がね。。。鬼畜です。
殺されかけて、代用品代わりにされて、それでもそんな莉一にloveってのはどうしてよ?と航希に迫りたくなりますが、それが恋愛ってものなのかもね。
莉一は若き天才心臓外科医なのに、相当あぶないヒトです。天才って、こういうヒトもたまにいるんでしょうか?わかりません。
濡れ場ではほんとに言う