宮藤官九郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「ことによると、本当の終末は(原発体験もあるので)この小説のように一気に一切を失うというものではなく、何十年も何百年もかかってじわじわ、だらだらと、しかしとどめようもなく崩壊に向かうというようなものかもしれません。」(2013年に復刊した小学館文庫のための作者あとがき)
私たちは終わりへの過渡期を生きているのか?
とりあえず、身の回り、日々のニュース、世界情勢を思い浮かべてみる限り、それを否定できる根拠はなーんにもない。
むしろそんなことを言われると、そんな気しかしなくなる。
とりあえず米が買えなくなるなんて、日本人にとってはちょっとした終末よ。
さて。シナリオ本というものを避けてきた人間ですが、意外と読めるじゃない〜とクドカンパートを読み終わり、そっから山田太一パートが始まったことに面くらう。
え、そんなこと書いてた?と思って帯やら装丁やらを見て…
「シナリオ『集』」
ああ。
「読み比べができる」
ああ。
ええーー!それなら山田太一バージョンから読んだよー。
絶対読みづらいやん!
………いや、意外と読めますな。
そしておもしろい。
もちろんクドカン的コミカル味はないけど、しっかり没入してしまった。
いや、本家だしそりゃそうか。
いやしかし、この奇抜な物語の原作が自分が生まれる前に書かれていたことに驚き。
ハインラインの「夏への扉」レベルのオドロキ。
でも、最後まで読んで、あとがきや解題まで読んで、作者の想いにも触れた上で、1番悲しかったのが「レオの死」だなんていう私は、やっぱり「終わり」への行進に足並み揃えた現代っ子なのでしょうか。 -
Posted by ブクログ
一方では噺家、一方ではヤクザの顔を持つ林屋亭小虎こと山崎虎児。売れない服屋を続けながらどこかで落語への想いを捨てきれないかつての天才噺家・林屋亭小竜こと谷中竜二。落語もかくやと言う珍騒動があっちこっちで起こる中、虎児の属する流星会は新興勢力・ウルフ商会に押され解散の危機に瀕していた。竜二がいよいよ噺家を再開しようと言うその時に、虎児は罪を負い――虎児は林屋亭に戻れるのか。どん兵衛とやり直すことは出来るのか。もう一度高座で吠えることが出来るのか。タイガータイガー、じれっタイガー! 落語ブームのきっかけとなった伝説の作品、クドカン渾身の脚本集。題材となった落語の速記に加えクドカンの新作落語「竜の玉」に林屋亭どん兵衛を演じた西田敏行の解説を収録。
あまちゃんの時も思ったけど、クドカンの手法がホントに好き&得意なんだなあと。ナンにサインしてくれなんて二時間SPの反復じゃないですか(´; ;`) そんでその手法がまさしくそのまんま落語にも通じますよね。タイガー&ドラゴンはそれ自体が長い長い一つ落語なのかもしれない。疑似家族ものだからね、もう完全にわたしの涙のツボついてきてますわこれぇ。
品川心中にしろ子別れ(子は鎹)にしろ見立ても巧いですね。私はこういった手法にとことん弱いので改めてクドカンすごい、と思う。こういうのは簡単に見えてなかなか出来ることじゃないからね。今回読んでみて、改めて私の初めての落語体験がタイガー&ドラゴンで本当によかったと思う。まんじゅうこわいとか粗忽長屋とかこの時に覚えた驚きと感動が「いつか落語をちゃんと聴いてみたい」という想いになって、そして機会がやってきて順調にハマって今に至ってるんですわ。ここんところ会の開催や情報を得ることが少なくて、なかなか生の落語に触れる機会がないけど、それでも「やっぱ私落語好きやねん!」って思える。私の落語ソウルを再び熱く燃やしてくれた文庫でした。ありがとうクドカン、出演者・スタッフのみなさん!
クドカンの新作落語、開催地が多摩だったからこその噺&サゲって感じでしたがその点を一般化したらほかの人も掛けられそうな噺でした。もっと書いてほしいなー