宮藤官九郎のレビュー一覧
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一方では噺家、一方ではヤクザの顔を持つ林屋亭小虎こと山崎虎児。売れない服屋を続けながらどこかで落語への想いを捨てきれないかつての天才噺家・林屋亭小竜こと谷中竜二。落語もかくやと言う珍騒動があっちこっちで起こる中、虎児の属する流星会は新興勢力・ウルフ商会に押され解散の危機に瀕していた。竜二がいよいよ噺家を再開しようと言うその時に、虎児は罪を負い――虎児は林屋亭に戻れるのか。どん兵衛とやり直すことは出来るのか。もう一度高座で吠えることが出来るのか。タイガータイガー、じれっタイガー! 落語ブームのきっかけとなった伝説の作品、クドカン渾身の脚本集。題材となった落語の速記に加えクドカンの新作落語「竜の玉」に林屋亭どん兵衛を演じた西田敏行の解説を収録。
あまちゃんの時も思ったけど、クドカンの手法がホントに好き&得意なんだなあと。ナンにサインしてくれなんて二時間SPの反復じゃないですか(´; ;`) そんでその手法がまさしくそのまんま落語にも通じますよね。タイガー&ドラゴンはそれ自体が長い長い一つ落語なのかもしれない。疑似家族ものだからね、もう完全にわたしの涙のツボついてきてますわこれぇ。
品川心中にしろ子別れ(子は鎹)にしろ見立ても巧いですね。私はこういった手法にとことん弱いので改めてクドカンすごい、と思う。こういうのは簡単に見えてなかなか出来ることじゃないからね。今回読んでみて、改めて私の初めての落語体験がタイガー&ドラゴンで本当によかったと思う。まんじゅうこわいとか粗忽長屋とかこの時に覚えた驚きと感動が「いつか落語をちゃんと聴いてみたい」という想いになって、そして機会がやってきて順調にハマって今に至ってるんですわ。ここんところ会の開催や情報を得ることが少なくて、なかなか生の落語に触れる機会がないけど、それでも「やっぱ私落語好きやねん!」って思える。私の落語ソウルを再び熱く燃やしてくれた文庫でした。ありがとうクドカン、出演者・スタッフのみなさん!
クドカンの新作落語、開催地が多摩だったからこその噺&サゲって感じでしたがその点を一般化したらほかの人も掛けられそうな噺でした。もっと書いてほしいなー -
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両親を喪って以来、笑うことが出来ず冗談も言えなくなってしまった流星会のヤクザ・山崎虎児。しかしある日、借金を取り立てるはずが落語家・林屋亭どん兵衛の落語を聴き「弟子にしてくれ」といきなり入門。教えて欲しい噺はこれまたいきなり大ネタ「三枚起請」。案の定うまくいくはずもなく、初高座が失敗に終わった虎児は「三枚起請」が出来る唯一の弟子を紹介してもらう。その弟子こそ、どん兵衛の息子にして落語家を廃業した売れないデザイナー・谷中竜二だった――落語の世界と現実で起こる騒動と人情が融合した時、新しい落語が生まれる! 宮藤官九郎が描く、笑いを失ったタイガー・山崎虎児と笑いを辞めたドラゴン・谷中竜二の二人を中心とした落語ドラマの代表作。
落語心中も始まったし、読書も落語に寄ってみようか、まずは私にとって落語のファーストインプレッションであるタイガー&ドラゴンのノベライズ……と思ったんですがクドカン作品はノベライズしちゃいけない決まりでもあるのか、あまちゃんと同じ脚本集です。吾輩は主婦であるもノベライズじゃなくて脚本だしね。なので作品を見てから読む方がいいかも。でも前に見たのは落語一年生の時分の2009年だったっけ……なのであんまり覚えてないのですが、それでもやはりクドカン脚本のパワーってのにぐいぐい引きこまれていきますね。めっちゃ面白かったです。
落語の内容と本編の内容がリンクする、落語の本歌取りのような作風はちりとてちんでもそうですが落語を知らない若者であった私(放送当時高校三年生)に虎児(小虎)が本編であったドタバタ劇をうまく落語に落とし込み、当意即妙!なサゲをつける、それが実に爽快で落語ってなんて面白いんだ! こんなすごいものがずっと昔からあったなんてすごいな~! なんで今まで知らずにいたんだろ! ととにかく感動したものであります。05年の落語ブームのきっかけでもあった(だよね?)この作品、今また落語心中で落語ブーム再来の動きを作ろうとしておりますが、ぜひぜひタイガー&ドラゴンも見直すなりこの脚本なりを読んでほしいところです。
と所感はこの辺にして好きな話は落語すげえ!ってサゲに感動した(あ、じーんときたっていう意味ではない)「饅頭こわい」、昔からなんでこんなひどい噺があるんだといまいちわからなくて、むしろ嫌いだったけど、落語にふれて早数年、考えが変わってきて今回改めて読んで泣いてしまった「厩火事」でしょうか。うん、この「厩火事」は泣けるよー。「厩火事」の本質を描いてるよね。「明烏」も好きなんですけど下巻ですね。まて次回! あ、あと題材になった落語の速記もついてます。 -
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まず第一に、このせなけいこさんの表紙がインパクト大。
クドカンさんの子育てエッセイ。
一行目が「私は子供が嫌いです」なのに共感‼︎
私も、自分の子、唯一の姪っ子、友達の子以外の子供は嫌い。
だけど子供の親。
そんなところにとても共感してしまい、読み始めました。
でも、子供嫌いでも自分の子は格別なんだよね〜。
クドカンさんもそうみたい。
かんぱちゃん、かわいい。
なんとなく、食い意地が張ってるとことか、ハイハイじゃなくズリバイなとことか、頭がでかいとことか、長女とかぶりました。
寝かしつけるとき、立って揺らして、ようやく寝た! と思ってベッドにおろすとギャー!とか、そうそうそう!でした。
かんぱちゃんは幸せものだ〜。
自分が全く覚えてない、物心つく前のことを、お父さんが記録していてくれるなんて。 -
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宮藤官九郎がとても好きだ。
本当に憎いんです。もちろん良い意味で。
小ネタを挟む、だなんてメディアが取り上げたりしてます。まぁ、本書の特別対談にも話がありましたが「出し惜しみがない」。これに尽きます。
構成を考える上で盛り上がる山場を作るために、「良いセリフはこの辺で・・・」だなんてシナリオはあって然るべきだと思います。
それが、宮藤官九郎の脚本はそんな見え透いた意図が凄く想定しにくい。もちろん頭の中の構成はあるんだろうけど、私の想像力の稚拙さ故なのか不意を突かれに突かれる。そして笑ったり泣いたりさせられる。ズルイよ・・・。
脚本家は物語の全体像を描く。
宮藤官九郎の突き詰められた客観性は、出し惜しみない言葉で、世が言う「小ネタ」達が肩組んで本筋となって物語を進めていく。
セリフにもチームワークが見えるんだよなぁ。宮藤官九郎の描く作品には。 -
Posted by ブクログ
2014.1.20
【経緯】
表紙買い。
くどかんに子煩悩なイメージ無かったから興味あって。
【感想】
愛娘のニックネームが「かんぱ」て。笑
発想がやっぱり面白い。変な人。
多感な時期にじぶんの面白おかしく晒された成長日記を読むのは酷なものがあるけど、いつか愛だと気づいてあげてください。
「我が子」っていいな〜
その後も読んでみたい。
【共感】
•10年間夫婦ふたりで生活していたくどかん。こどもを勧める人に対して結婚して子どもを作らない選択肢を、「愛があるから鎹はなくてもいいんです」とキッパリ言えたのがカッコいい。
•子どもへの接し方の四分類。「本心からかわいがる」「接し方分からないから見守る」「ほっとく」「建前上かわいがる」
•じぶんより小さい子に意地悪する少年に「あんたたち、つまんないから帰んな!」と叱った妻。良いか悪いかを、「つまんないことだ」という美意識でもって教えるやり方。