高遠弘美のレビュー一覧
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パリ。フランスという国名を超え人々を惹きつけてやまない響きがある。ルーヴル宮に描かれた歴史、セーヌ川に映る光と影。古代ローマの街ラテンスから中世の栄華、革命の激動までパリはいつも時代の中心にあった。
その輝きは豪華な歴史だけではない。カフェのテーブルで交わされる議論、美術館の静寂、パン屋の甘い香りにこそパリの本質が宿る。過去を知れば今の街角の表情に虹のごとくに陰影がかかる。歴史の物語だけではなく美術館博物館を巡る。なんと言ってもということで旅の終わりの楽しみは美味を堪能することも忘れず語られている。真のパリ愛好家の流儀ということであろう。
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Posted by ブクログ
しばらく休んでいたけど、また『失われた時を求めて』を読み始めました。
「ゲルマントのほう」の第1巻は光文社の翻訳で。
久しぶりに読んだということもあると思うけど、この「ゲルマントのほうへ」は、今まで読んだ、「スワン家のほうへ」「花咲く乙女たちのかげに」より数段難しい気がしました。
『1Q84』で、青豆がこの巻で読むのを挫折したというのもなんとなく頷けます。それでもやっぱり、『失われた時を求めて』を読んでいる時間って、他の本を読んでいるときの時間の流れかたと全然違う気がして、個人的にはすごく好きです。なんというか、今この時が止まって、主人公と一緒に色々な時間を思い出しているような。一瞬でもあるし -
Posted by ブクログ
新婚旅行でパリに行くので予習のため読んでみた。
そもそも世界史ほぼ勉強していないので前提知識がないため古代史がまったくイメージつかず、、横文字も覚えづらいので最初の方はあまり理解出来てません。
ところがフランス革命あたりから急に面白くなるし心なしか分量も多くなってる気がする。ただ、革命あたりのパリ、とにかく治安が悪い…。そして時代関係なくパリの住民は上に対して抗議やデモを行ってきたんだなと感じた。
また、ナポレオンについてあまり知らなかったため、三世も含めて現代に通じるパリを創り上げて来たという点が学びだった。
旅行の際は歴史を感じながら各地を巡りたい。 -
Posted by ブクログ
「源氏物語」と「失われた時を求めて」は誰の翻訳でもこれくらい面白い本は無いから、次々に目を晒すのだが、いずれも翻訳によってその文学世界が完全に異なってしまうので、面白いというより恐ろしい。だから本当の読書とは、やはり原書・原文に直接当たるべきなのだろう。
実際に今までにそうしてみたこともあったが、源氏よりもよく頭に入ったのはプルーストで、この重層的複合文てんこもりの牛のよだれのような羊腸の小径を辞書を頼りにおぼつかなく分け入る辛気臭い作業は、しかし微分積分的読解の快楽というものを与えてくれたのである。
かというて文庫本で10数冊に及ぶこの膨大な著作をそのまま読み切る自信はまるでないから、次