ジョン・ディクスン・カーのレビュー一覧
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珍しく外国の小説を読んだ。ネットのお勧め小説だったかと思うが、期待を裏切らず面白い小説でした。
時代背景の違いや価値観の違いによる、洋書特有の違和感はあり感情移入は難しかったが、わかりやすいキャラクターやストーリーでその場の雰囲気が想像でき、オチには見事に騙されてしまいました。ミスリードに対する種明かしも納得のいくものでした。
また、エピローグで煙に巻くような後味の悪い終わり方をするので、それが苦手な方は注意してください。
あらすじとしては以下の通り。
主人公は編集者で仕事として、過去の犯罪を扱うノンフィクションの小説を渡される。そこには彼の妻とそっくりの、斬首刑となった犯罪者の写真が掲載され -
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息子エイドリアンが、ヘスキス・ピアソンの伝記(『コナン・ドイル : シャーロック・ホームズの代理人』)がきにいらなかったためにカーにすべての未公開文書を見せて書かせたという伝記。ジョセフ・ベルがシャーロック・ホームズのモデルかもしれないとしつつも、一番ホームズに反映されているのはドイル自身なのだとしているあたりに、遺族から依頼されて書かれた伝記というところがにじんでいる。
とはいえ、捕鯨船に乗りこんで航海したり、ホームズで成功をおさめたのちにボーア戦争に軍医として従軍し、腸チフスでバタバタと人々が倒れる修羅場のなかで医療班を統率したりと、そのすさまじいまでのダイナミックさには圧倒されるものが -
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ネタバレカーの凡作と呼ぶ声もある作品。
題材はいいと思う。
周りの被害者への不自然なほどの低評価から疑問は始まり、被害者の殺害直前の謎の行動、被害者の謎の経歴と謎がそこかしこに散りばめられて、どうつながっていくのかワクワクして物語にひきつけられる。
ただ、都合良すぎでしょという部分もある。手際の良く、ヒューズをショートさせるための手袋とかボタンフックの用意などその一例である。
詰めが珍しく甘いな、と思う。
中盤で、被害者が変装して入った等々の真相を明かすのが早すぎた、という批判(?)もあるが、特に早すぎたとは思わなかった。フーダニットを志向していて執筆していたなら、妥当なタネ明かしの時期頃だろう。 -
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ネタバレフェル博士シリーズ
雇い主であるミルドレット・テイラー夫人を毒殺したとして裁判にかけられる被害者の秘書ジョイス・エリス。彼女の弁護を請け負ったパトリック・バトラー。使用されたアンチモンの出所の謎。バトラーの弁護で無罪判決を受けたジョイス。リチャード・レンショーの毒殺事件。容疑をかけられた妻のルシア。ルシアの依頼で事件の真相を探るバトラー。離婚の為にルシアが雇った探偵が襲われる事件に注目し探偵社を訪れるバトラー。バトラーに証言をした直後に何者かに絞殺された探偵社社長ルーク・パースンズ。バトラーの周囲で動く金歯の男の謎。レンショーがボスとなっていた悪魔崇拝教団内部の権力闘争。フェル博士の導きで事 -
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大学教授のニコラス・フェントン教授は、17世紀に書かれた手記が気になっていた。
それは、自分と同姓同名の貴族フェントン卿の執事、ガイルズが書いたものだった。
そこには、フェントン卿の妻、リディアが毒殺されたことが書かれていたのだが、
肝心の事件の顛末や犯人が失われていたのだ。
どうしても気になるフェントンは、悪魔と契約し、フェントン卿の体に乗り移り、
犯人を見つけ、さらには事件を事前に食い止めようと企む。
しかし、本物のフェントン卿は女好きの上、政治的陰謀にも巻き込まれ、
はたして悪魔を出し抜いて歴史を変えることはできるのか?
50年以上前の作品だけど、古臭さはあまり感じず、堪能しました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ初カー。なんだろう、ミステリなんだけどオカルト要素が多くて新鮮だった。
今思い返せば、語り手となる主人公が冒頭職場で上司に指示をもらう場面があるんだけど、読者が実感を持って読める場面ってそれくらいかもしれない。もうそこにクロスという怪しい影が滑り込んでいるんだけど…
休日を過ごす別荘地に向かう電車で、自分たちが普段生活している現実世界から遠ざかって、もう後戻りできないんだろうなという感覚がすごくある。
事件現場は由緒ある家族の屋敷、霊廟、消えた死体、壁をすり抜ける幽霊…オカルト要素満載なんだけど、トリックは超現実的で、男女が起こしたくだらない殺人事件だった。
なんだろう、ただのミステリをオカ