ジョン・ディクスン・カーのレビュー一覧

  • 月明かりの闇 フェル博士最後の事件

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    2013/7 初読時のメモより

    解決部分を読んでも、トリックの所が今ひとつピンと来ない。ほかのカー作品にも言える事だが、見取り図があると親切(原作からして、無かったのだろうけど)。

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    2023年09月02日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    ネタバレ

    良くできているが、面白くはない。
    事件パートが密室パズルを出題するために用意されているようで魅力的ではないし、探偵役のキャラもただ不可能状況を提示するために動いている。
    密室談義の部分で、「現実感がないといってミステリを批判するな」といった話が出てくる。それはそのとおりだと思う。ミステリにはあっと言わされるようなものを求めてる。ただ、現実感のなさにも2通りがあると思う。1つは、有り得そうもない奇抜なトリック。つまり「思いついてもやらんやろ…」。もう1つは、必然性が薄いために起きえないと思うもの。つまり「そんなんよう起きんやろ…」というやつ。この作品はそれで言うと後者だ。密室殺人という不可能を可

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    2024年11月15日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    密室ミステリーの金字塔とのこと。
    確かにアクロバティックなトリックでしたが、内容というか、題材的には、以前読んだ「火刑法廷」の方が面白かったなぁ。あっちは、トリッキーな結末でもありましたし、ちょっと本書はシンプルな印象。

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    2023年05月19日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    ネタバレ

    世評の高いミステリー。期待して読み始めた。

    「火刑法廷」という題名からも推測できるが、オカルティズムに溢れて、魅力的な謎に密室。そして訳ありの登場人物の面々と、てんこ盛りではあるのだが、どうにも気に入らないのは、最後に登場する探偵役に今一つ魅力とキレがないことと、登場する必然性に作為がありかなり無理がある事。

    ただこれも、最後の最後に訪れるビッグサプライズの布石だと思えば納得できるが、この最後のサプライズで本書はミステリーからホラー小説に変わる。

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    2023年04月29日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    オカルトムード漂って何が事実かどうかわからないままずっと進みでいった。状況がイマイチ想像力足りずついていけず、入り込めなかったけど最後5ページで、最後まで読んで良かったと思った。が、スッキリはしない!

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    2023年03月19日
  • 剣の八

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    最後の数ページでようやく解説が。 それまでは…ん−、なんだかよくわかりませんでした。あっちこっち話が飛んで行って掴みにくかったのかなあ

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    2022年12月01日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    常識人のグリモー教授が密室で銃殺される。その直後には犯人と思われる男もまた、信頼できる目撃者たちの前で銃殺された。二つの密室の謎を解く鍵は三つの棺が描かれた絵?フェル博士が解いた謎とは。
    有名な「密室講義」が最高。コレは名作→

    個人的に訳が合わなくて(新訳版なんだけど古き良きクラシカルな翻訳っぽい)なかなか入り込めなかったんだけど、密室講義以降はぐいぐい引き込まれた。
    内容的には好きではないけど、この密室トリックはすごい。よく考えたなーと思う。最後まで読んで冒頭に戻ると「なるほどなー」ってなる。

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    2022年07月15日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    死体消失と人間消失。2つの謎があり、その真相をきいてなるほどと思ったと同時に疑問も持った。読み終わっても読者に考えさせるものを作った作品だと感じた。

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    2022年04月11日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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     ニューヨークの出版社の編集部員であるエドワードが週末を過ごす別荘へ向かう車中で出版予定の小説原稿に添えられた写真と名前は別荘で待つ妻マリーだった・・・小説は事実を基にした70年前の毒殺事件でマリーである筈がないがエドワードの心にはシコリが残る。。。

    時期を同じくして別荘近くの大地主でデスパード家の当主が病死するが甥で友人でもあるマークから砒素を使った殺人の疑いがあり容疑者探しを行う。

    妻似の70年前の砒素毒殺事件犯人は魔女で”不死者”といわれ時代を超越した幽霊が犯人なのか?
    霊廟に安置された筈の当主の亡骸は何処へ?
    唯一の目撃情報である”古いフランス様式のドレスを着た女性”は誰なのか?

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    2021年08月24日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    ネタバレ

    古典密室の名作。カーは初めて読んだが、読みやすくて良かった。舞台設定は素晴らしいのだが、偶然に偶然が重なって上手くいったような状況なのもあってか、まったく推理できなかった。フェル博士は天才だ。

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    2021年08月02日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    冒頭の妖しいムードに惹き込まれつつも、ついつい混同する登場人物の名前や序盤のもたついた筋運びに乗り切れないまま読み進めたが、第Ⅲ章から俄然面白くなる。解決編の第Ⅳ章で探偵役が推理を披露するのだが、消える人影の種明かしはまだしも遺体消失のトリックや犯行動機について後出し感が拭い切れないのは私が普段所謂本格推理ものを嗜まない所為だろうか。目眩し的に積み上げてきたオカルティックなネタをエピローグの第Ⅴ章で反転に用いる試みは功を奏したようだが、中世魔女事情に精通していない私には今一つピンと来ない部分も多かったり。

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    2021年08月06日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    ネタバレ

    随分前に「読みたい」に登録していてなかなかだったのですがようやく読みました。
    オカルト的な雰囲気がそこかしこから漂っていて、これはミステリーなのか?と疑問に思いながらもきちんと納得のいくトリックが明かされます。ホッ。
    でも探偵役の人は死んでしまうわ、最後の最後にまたやっぱりオカルト?と思わせる章があり、ちょっと嫌な余韻を残す本でした。

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    2021年04月23日
  • 眠れるスフィンクス

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    ネタバレ

    読後の今になってこの題名の示唆する意味が仄かに立ち上って来て、カーもなかなかやるな、とちょっと心地良い余韻に浸っている。前回読んだ『疑惑の影』のようにこちらも毒殺物だが、それに加え、密室の中で重い石の棺が独りでに開くというクイズみたいな謎があり、カーの味付があちらよりも濃い。
    事件は小粒だが、今回はヒステリー症という病例を上手くトリックに盛り込み、物語に二面性を持たせているところを高く買う。
    こういう一見、何の変哲もなさそうな事件なのに何かがおかしいというテイストがセイヤーズを髣髴とさせており、カーの中でもちょっと珍しい部類に入る。しかもこれが冒頭述べたようにこの謎めいた題名の意味を徐々に腑に

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    2021年01月27日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    カーの有名なミステリー。密室ミステリーの最高峰と名高い「三つの棺」をはじめて読む。

    ロンドンの街に雪の降り積もるある夜、グリモー教授の家をコートと帽子、それに仮面をつけた長身の男がおとずれる。ふたりの入った書斎から銃声が響き、ドアを破って室内に入ると、胸を撃たれて瀕死のグリモー教授が倒れていた。
    しかし、長身の男は忽然と姿を消していた。密室であったのに。

    この作品はギデオン・フェル博士シリーズのひとつらしい。
    このシリーズを読んだことがないため、フェル博士がどういう人物なのかがよくわからない。
    フェル博士がよく咳をしたりする描写があるが、喘息や、何か肺に病気を抱えているのかどうかもわからな

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    2017年04月26日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    なかなかやはり名作だけあって面白かった。
    ただ、鏡という単語からトリックの何かのはしはちょっと考えついたけど、それでも面白かった。

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    2017年03月11日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    フェル博士シリーズ及び、カーの作品を読むのは2冊目になります。
    単純に、この小説が好みか、好みでないかで言えば、
    そんなに好きでもない部類に入るのですが、そんなことより
    このトリックを思いついて、そして書き上げてしまったという事に、
    ただただ賞賛を送りたくなるばかりです。

    有名な密室講義の章は、密室トリックについて大変わかりやすく纏められており、
    今現在でも充分に通用する素晴らしい解説でした。
    なんとなくわかったつもりでいた、密室トリックについて
    ちゃんとわかった、と言えるくらいに勉強になりました。

    突然のメタ発言には驚きましたが、ハドリー警視の突っ込みといい、この本が書かれた20世紀半ば

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    2015年01月19日
  • ビロードの悪魔

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    大作。歴史ミステリですが、ミステリより『三銃士』みたいな冒険活劇だという心構えで読んだ方が楽しめるんじゃないかなぁ。
    悪魔と契約して三百年前の貴族に乗り移り、その貴族の妻が毒殺される事件を解明しようとする謎がミステリネタのメインです。が、プラス当時の政治的なゴタゴタ(チャールズ二世の統治する時代)やら、かっこいい剣劇やら、美女とのロマンスやら、もういろんな要素がてんこ盛り。
    当時の風俗描写も力が入っていて、きっと事前にいろいろ調べたんだろうなぁ、と。
    ラストへの盛り上げ方もまさに伝奇小説ですので、大河ドラマを観る心持ちで楽しめば良いんじゃないかと思いました。
    にしても分厚かったよ…。

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    2012年08月20日
  • 剣の八

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    ギデオン・フェル博士モノ。オカルト(ポルターガイスト騒動)、田舎町の人間関係と殺された住人の暗い過去、犯罪学に凝っている聖職者、死体が握りしめていたタロットカード、あ、あとロマンス。という感じでモチーフ盛りだくさん。
    さらに、主教をはじめとする素人探偵が次々あらわれ推理合戦の様相も呈してきて、とっちらかってる印象はあります。
    (ちょっと後出しじゃんけん気味なところもありますし)ま、深く考えずに流れに身を任せて楽しむ作品ですかね。
    フェル博士の出番が少なくて、お茶目があまりないのは残念。

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    2012年03月05日
  • 剣の八

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    すごくこの本、脳みそが疲れます。
    それはなぜかといいますと、
    探偵役が異常に多いときています。
    しかもそれぞれが持論を滔々と展開するもんだから
    読者の私たちからすればたまったものではありません。

    しかもそのせいで事態が混乱するはめに
    本当探偵は何人も要りませんって。

    犯行そのものは
    複雑ではあるものの
    読みなれている人には犯人を推理するのは
    容易なはずです。

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    2009年11月08日
  • ハイチムニー荘の醜聞

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    自分の子供の中に死刑囚の子がまぎれているという
    よくよく考えたらなんとも恐ろしい設定。
    そして起こる犯罪は不可能犯罪。
    どうがんばっても外部とは思えないと来た。

    ただ、捜査が何と言うが冗長、
    かつクライヴの強引な調査が
    非常に目立ちすぎて、ちょっと読む気を
    失せさせてしまったのがマイナスです。

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    2009年10月29日