押切蓮介のレビュー一覧
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巻末解説が大西祥平! のちの『涅槃姫みどろ』原作者である。厄いわね。ホラーとギャグの間の危うい(でもわりと太い)境界線上を渡る二大巨頭の夢の共演とも言えるだろう。この解説からほどなくして『みどろ』の連載が始まることにセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない。
さておき本編。耳雄はヒロイックなキャラクターだが(今巻登場の相原岬視点では完全にヒーローの立ち位置だ)、同時にドバカでもある。単に思いつきと勢いだけで行動している。しかもその行動力がパワフルとくる。
電話中の落書きを妖怪の仕業と思い込んだり、入れ替え婆に「お礼」をぶちかましたり、長いCMに激しく煩悶したりする。このあまりにも考え無 -
Posted by ブクログ
ヤロウ……タブー中のタブーに触れやがった……(木原浩勝の巻末解説を読んで)。
それ言っちゃダメエエエエ! というか前巻の多田克己先生の解説まで間接的に貶めてるよいささか! 次巻の解説ががぜん楽しみになってきた。
耳雄はいわゆる不良のレッテルを貼られている。ケンカの相手を必要以上にブチのめし(中略)だが吐き気のする「悪」ではない。むしろ仲間思い、家族思い、ペット思いのたいへんいい奴である。
彼らの平和を脅かす悪霊には容赦ない一方、出会い頭の妖怪でも同情できるところがあれば優しい面も見せる。意外にちゃんとしたヒーローなのだ。
留渦のために文字通り命を賭して戦う「寿命ギャンブル」の回は、押切マンガ