三宅陽一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020年の夏休み図書として購入。
2017年から社会人として博士後期課程に進学したことがきっかけで哲学的思考に興味を持ち始め、自身の研究を進める傍ら様々な西洋哲学の入門書も読み進んでいくなかで偶然本書を知ることとなった。
著者は国内におけるゲームAI開発者の第一人者ともいえる三宅陽一郎氏であるが、本書は三宅氏が「人工知能のための哲学塾」というイベントを5回に渡って開催した際の、いわば講義録的な内容となっている。
人工知能関連の書籍はサイエンスやエンジニアリングに偏った内容が多い中で、本書は人工知能に関する専門的な内容は最小限に留めつつ、人工知能開発における哲学的思考の必要性について、終始 -
Posted by ブクログ
AIが本物のAIになるための必要な要素のひとつとして著者が考える、哲学を解説してある、と思ってたら大間違いだった。
哲学塾とあるものの、実際は心理学や生物学も含めた幅広い分野をAIに絡めつつ、AIに主観を持るためには何が必要なのかを認知を中心として解説していくように自分には読めた。
本書の素晴らしいと感じたところは、例えば、さりげなく
「意識」を「注意」と置き換えて考えてみます。
といって(理由をくどくど説明することなく)、よどみなく読み進められるところか。
唯一残念だったのは、巻末に読書ガイドがあるとてっきり思い込んでいたのが、めくってみたら講義のディスカッションの記録だったことくら -
Posted by ブクログ
最近何かと話題になっている人工知能について知りたいと思って手に取った一冊(最初と最後にシンギュラリティを紹介している辺りが)。68のキーワードを紹介していくタイプで,その単語についてイラスト入りで分かりやすく説明されている。帯に糸井重里さんのメッセージがあるとおり,別に前提知識は共有されないので一般向きの本と言える。ただし,微妙に周辺知識があるとイラストはより一層楽しめる。
最初の一文はさも人工知能について知りたくて出会った本のように見えるけれど,事実はその重要な動機となったアプモンのAI監修の人(三宅陽一郎さん)の本ということでほぼ名指し。近辺で登録したアイテムを見ればバレバレか。そして過去