安彦良和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原点のアニメ版(映画込み)でも力が入っていた場面だけあって、ことさら原作「富野演出」と作者のスタンスの違いが明確に現れている気がする。
情報量をあえて削って端的に切り取っていた人の情感・心の動きを、安彦版では執拗(すぎるくらい執拗)に追い、時にスピード感を犠牲にする。反対に、対コンスコン隊戦でのガンダムの鬼神のごときヒロイックな活躍は「戦闘の一断面」として割り切られ、より大局的な構図が重視されている。
ブライトの不器用な態度、スレッガーの男気、テム・レイの悲惨さ、ララァの一種理解しがたい魅力、そういったものを丁寧に追う筆致はさすがの一言。
サイド6の偽善的・独善的だが政治的に正しく、住人にと -
Posted by ブクログ
ルウム戦役前の御前会議にてなかなか注目すべき発言が。
ギレン曰く、
「公王陛下の下に全軍一体となり、公国の興廃を賭けて戦ってのみ、勝利は可能となる!」
日本人である僕達は、ここは”皇国”と読み替えなければ。
そしてドズル中将。
「忘れるな、負ければ我々はみな戦犯だ。絞首刑だぞ」
これは東京空襲を始めとした日本焦土化作戦を立案したカーチス・ルメイの言葉が元ネタ。
別のページではギレンも”戦争犯罪人として訴追されたくなければ、勝利者になればいい”ということを言わせている。まあ、敗戦国である日本にとってはこれは真実以外の何者でもない。
この巻を描いているとき、安彦良和は「フォッグ・オブ・ウォー」を -
Posted by ブクログ
ネタバレテレビアニメ・機動戦士ガンダムで、
キャラクターデザインを担当した安彦良和氏の解釈で描かれる、
オリジナルとは少し違う展開の漫画版・機動戦士ガンダム。
アニメ版とはちょいちょい設定や展開が異なって一年戦争が描かれているので
ガンダムを知らない人は勿論の事
アニメで既にガンダムに触れた人も皆楽しめる作品だと思います。
特筆すべきは、9巻から14巻までの
アニメでは描かれなかったジオン・ダイクンの暗殺から始まる
一年戦争開戦以前の様子を描いた完全オリジナル展開で
誰も見た事のない先の読めぬ展開に手に汗を握ります。
特に9巻は一冊丸ごと使って幼いキャスバルとアルテイシアが描かれており
幼いアルテイ