茂木健のレビュー一覧
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久しぶりに店頭で読みたい本を物色していて出会った一冊。ジョー・ウォルトンの作品は読んだことがなかったけど、とても好みな作品世界で、後から世界幻想文学大賞や英国幻想文学大賞受賞作家と知り、なるほど…と納得。
1926年生まれのパトリシアは、2015年現在、認知症を患い、老人ホームで暮らしている。冒頭の章で綴られる混乱する彼女の記憶は、しかし、混乱と言うより混線という表現が当てはまる不思議な様相を呈していて…日によって異なる部屋のインテリア、入居している施設の作り、更には彼女の元を訪れる子供たちさえ別々の人生で得た別々の家族が混在している様子。そうした混線した記憶の背景には、世界や政治にまつわる共 -
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霧を操ったり物を消し去ったりといった特殊能力を持った超人(ユーバーメンシュ)が、第二次世界大戦からベトナム戦争、ソ連のアフガニスタン侵攻、911同時多発テロなどの時代を生きつつ、主人公のフォッグが完璧な夏の日にたどり着くまでの物語。下巻では特に最後で、これまでのエピソードがパズルのピースをパチリパチリとはまっていくようで、とてもリズム感よく読み進められる。ネタバレになってしまうかもしれないが、愛というか恋というか、最後はハッピーエンドであると同時に切ない結末でもある。単純なメタフィクションだと思って読んでいたが、最後で一気にラブストーリーに変わって、驚かされた。このサプライズが楽しい。
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ネタバレ幼稚と言われればその通りなのだが、ジャスティスリーグやアベンジャーズ、劇場版の戦隊モノや仮面ライダー等、超人がドカドカ出て来て活躍する系のお話が大好きだ。
絢爛豪華で華やかなスター勢ぞろいに、本能的な何かを刺激されるのだろう。
この小説も、ユーバーメンシュと呼ばれる超人たちが大勢出て来て、第二次世界大戦やその後の冷戦、ベトナム戦争等で活躍する。主人公も相棒もその超人である。大人な小説なので単純な正義などなく、それぞれの国のそれぞれの政治的思惑の元、超人たちが超能力を駆使して戦いを繰り広げる様は、痛々しくも読ませどころである。
アメリカは派手な衣装を着てショーのような戦いをし、イギリスは地道 -
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Twitterでアメコミぽいとの評判だったので、釣られて購入。読んで納得。作者がかなり意図的に書いている感がある。自分はさほどアメコミに詳しくないので、あーと思う程度だったんですが、詳しい人はにやっとする仕掛けがもっとあるんじゃなかろうか。
話は過去現在、それと場所がかなり頻繁に入れ替わるので、最初は読みづらいかも。ザッピングのような感覚で謎を積み上げ解く印象。その辺もアメコミというか映像に近い感覚なのかな~。SFというよりはミステリーとまでは行かないけれど謎解きメインなのかなと?
あと比較的伏線がわかりやすいので、それを探して読むのも楽しいかも知れない。個人的にはちょっと最後脱力してしま -
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シスターズ・ブラザーズは、2人組みの殺し屋。
古き良きアメリカ西部開拓時代、ゴールドラッシュに揺れる新大陸で、馬にまたがり拳銃をぶっ放し、シスターズ・ブラザーズは今日もゆく。
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正直、読み始める前に思っていたのとはだいぶ違った。
もっとユーモアに溢れたドタバタ活劇かと思ってた。
開いてみたら、2人の殺し屋兄弟の、ロードムービー的なお話で、いわゆる日本の作劇上の起承転結や、アメリカハリウッド的なプロット物語でもなく、ただただ、あるがままを受け入れる、遙かなる旅路。
娯楽小説として読めば娯楽小説。
文学小説として読めば文学小説。
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人類の移住のために星系外惑星へ向かう探査船。
エンジン事故が発生、辛くも致命的な結果を避けるが、あれ、そない言うたら警報鳴らんかったし、あれ、基地に送ったはずのメッセージも消えとる?
いろんな、あれ?が重なっていき、実は裏ミッションが明らかになっていく。
異星生物との邂逅。陰謀に巻き込まれる末端の元エージェント。二転三転する状況。
最低限の仕掛けで、うまく話を持っていったなって感じだった。
ちょっと古いアメリカSFという印象で、SF好きのアマチュアが書いたみたいな、そうやんな、おうおう、という雰囲気が好みだった。
「降伏の儀式」とかなんかその辺を思い出しながら読んでいた。「知性化戦争」も -
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タイムトラベルが実用化された未来、タイムマシン空港横にあるホテルが舞台
タイムトラベルを悪用する犯罪者たちを取りしまる機関も存在する。
主人公のジャニュアリーは元々はその犯罪取締局にいたが、時間を行き来する事によって病を発症し、ホテルの警備員に転職する。
この病気(アンスタック)が厄介、現在に別の時間の事象(幻のようなもの)が流れ込んでくる。
そのため現実と症状の区別がつきにくい。
ジャニュアリーの性格はやや荒め、それとこの症状などによる行動のせいでホテルの従業員達ともトラブルが多発する。
ある日"時の止まった死体"をアンスタックで視ることになり、その犯人やホテル創設者の