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きみはどこまで落ちていくのか?夜ごとハリウッドの場末のバーに集結する、ありとあらゆる種類のダメなひとびと。ウィスキー、テキーラ、ビールにコカインが乱舞する夜が明け、そしてまた夜が訪れる……。渇いた筆致で容赦なく活写する、酒に踊り、酒に溺れる人々の酔態、痴態、狂態。『シスターズ・ブラザーズ』が話題を呼んだ、鬼才パトリック・デウィットの驚嘆のデビュー作。つねに誰かが酔っている、泥酔文学の金字塔!
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Posted by ブクログ
舞台はLAの場末のバー。 ぶっきらぼうな文体。 主人公の“君”。 ウイスキー。 面白くて一気読みした。 乾いたLAの場末が思い浮かぶし、登場する人たちもリアル。 肯定も否定もしないところがいい。 ラストもいい。 原作はもとより、訳した方もうまいと感じる。
おいおいどうしようもないな、という酔っ払いの話。 日本でも酔っ払いはいるけど、半分はスナックとかそういう感じが多そうで、でもアメリカはガチで酒だよね。そんなに酒が好きかーってな。 とは言えこういう店にやってくる変な人々を描写するのは古今東西あるあるなわけで、リリー・フランキーとか書いてそうじゃん、て...続きを読むいうかこの動物園とか奇人変人を見て楽しむみたいな趣味の悪い人にはもってこいではないか。 最終的には主人公がダメ人間っていうか一線を越えた感がナイス。
酔っぱらいってサイテーだよね、うむ。自戒の念とか反省とか色々込めて。そして人が酔っぱらってひどい目に会う話ってなんでこんなにおもしろいんだろうね、困ったもんだ。
泥酔小説というジャンルがあるらしく、以前私が読んだものでいうとベルリン「掃除婦のための手引書」とか。有名どころだとチャンドラーとかブコウスキーとか。 解説にあったけど、立川談志の名言「酒は人間をダメにするものではないのです。人間が、ダメなものだというのを確認させるために酒が存在してるんです」がすべて...続きを読む。
ひたすら登場人物全員が酔って薬をキメて落ちていくお話 多分人間どんなに落ちてもだいたい生きていける、と思わされる
思ったよりお下劣だったわ。読んでて意外に引いてる自分がいた。酩酊してドラッグやってたら、あんまり何とも感じないのかな。この感覚って、自分の赤子のうんこなどは臭いけど、別に汚いとか何とも思わないのはやっぱり愛があるからで。 酩酊と愛情は似てる雰囲気を持っているが全く違う訳でして。 バーテンダーはモ...続きを読むテると言うより「入れ食い状態」らしい。酒によって緩んだ自制心と、永年培った信頼関係は違うのにねえ。 やっぱその辺の線引きが日頃からしっかりしてないとな。 ちょっと変わってるタイプの本だな。
訳文が現在形なのは、原作通りなのかな。自省を伴わない依存症者の物語は読んでいて辛い。観察者であった筈の主人公が酩酊者に堕ちて行く様は笑えない。禊ならば、聖的なものがある筈だが、この小説に出てくるお酒は聖水どころか、悪魔の水ですね。
「泥酔文学の金字塔」という謳い文句に惹かれ読んでみた。語り手が主人公を「君」という二人称で呼び、現在形で実況する文体に最初違和感があったが、Ⅱに入る頃には慣れていた。 常連達の生態が酷い。主人公はそこそこ大きなバーの補助スタッフだが、仕事中に酒も薬もやっているのにカー通勤だ。吐く、盗む、倉庫で淫行、...続きを読むもうどうしようもない。それでもなんとなく面白いのは、「石を入れたストッキングのように垂れ下がった胸」みたいな比喩が秀逸だったからかもしれない。
献本でいただいた1冊となります。 いわゆる“泥酔文学”に分類されるとか。 “泥酔”というフレーズが示すとおり、 ひたすらに“ダメ人間”の集い、といった風です。 といっても、教訓臭いわけでもなく、 ある意味突き放した視点で描かれているのかな、と。 主人公はとあるバーのバーテンダー。 彼自身がイ...続きを読むロイロとダメめ要素を持ってはいるのですが、 物語の冒頭はあくまで“観察者”としての立ち位置です。 彼の働くバーに来る客たちの“ダメ”ぷりといったら、、 微笑ましくもあり、あきれ果てるのもあり、様々です。 日々、困らせるようなことばかりですが、 どこか憎めない客ばかり、だからこそ“帰る”のでしょうか。 中盤以降、主人公のバーテンダーもまた、 “呑みこまれて”いってしまうのですが、、うーん。 端から見ると転落していくのでしょうが、 本人にとってはどうなのでしょう、、これもまた一つの形、なのかも。 なんて愚にもつかない事を考えながら、つらつらと。 素面で読むよりは、バーボン片手に酩酊しながら、、 アテの一つとして楽しむ、それもまた“アリ”かもしれません。
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