茂木健のレビュー一覧
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上下巻通して読んだが比較的読みやすかったおかげでわりとサクッと読めた。場面転換がひっきりなしだったけども作品を通して映画的・テレビドラマ的であるのでシーンを思い浮かべやすく、混乱もあまりない。
私は「ロマンチックなSF小説」が読みたい欲求というのがあるので、この作品はちょうど良いのでは?と思ったのだけど、うーん、普通かな。そもそもSF小説かと言われると違う……のか?スーパーヒーローもの??カテゴリ分けが苦手なのでよくわからないのだが、乗れなかった理由はヒロインのゾマーターグ。いつまでも少女のような汚れなき乙女を想い続ける的なロマンスはあまり好みではないのだ。一個の人格というよりは、何かの投影 -
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献本でいただいた1冊となります。
いわゆる“泥酔文学”に分類されるとか。
“泥酔”というフレーズが示すとおり、
ひたすらに“ダメ人間”の集い、といった風です。
といっても、教訓臭いわけでもなく、
ある意味突き放した視点で描かれているのかな、と。
主人公はとあるバーのバーテンダー。
彼自身がイロイロとダメめ要素を持ってはいるのですが、
物語の冒頭はあくまで“観察者”としての立ち位置です。
彼の働くバーに来る客たちの“ダメ”ぷりといったら、、
微笑ましくもあり、あきれ果てるのもあり、様々です。
日々、困らせるようなことばかりですが、
どこか憎めない客ばかり、だからこそ“帰る”のでしょう -
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おもしろいかというと…う~ん。
味がある、と答えるかな。
語り手がちょっとIQ低めな弟、っていうところが、話に深みをだしている。
バンバン人を撃っちゃうお兄さんに対しても、
他人であれば『荒くれ者で人でなし』になるが
兄弟だからそれを受け入れる許容が自然と出てくる。
それを語っても、血なま臭くならないのは、そんな弟が語っているからか。
善き人のように描かれている弟。
見返りをそれほど期待せずに女に金を与え、社会的弱者には少しの情けをかける。
だが、踏み込んだ人間関係は一切遮断。
だからこそ決して仲良しではないような兄弟の描かれ方だが、その絆が浮き出される。
見え透いた『絆がテーマの感動作 -
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Posted by ブクログ
あちこちで評判がよかったので勢いで読んでしまった一冊。殺し屋が主人公のロードストーリーでは、『ノーカントリー』(原作は未読)を連想した。あそこまでの重苦しさとカッコよさはないので、ノーカントリーのポップ版って感じかな。思ったほど人も殺されかなったし。
明確な起承転結は多分、ない。前半はストーリー自体が見当たらず、単なる作者の自己満足かしらと訝しむような退屈さ。一人称の語り口は軽妙で特徴的ではあるが、これといって響くものがない。右から左へスルーするだけで、イージーなBGMを聴いてるよう。
後半にやっとドラマが展開するけど、その着地点もなんだかなあ。うまく着地してるけど、位置はそこじゃないでし