西屋太志(京都アニメーション)のレビュー一覧
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一年ぶりに発売された11巻は年末年始の短編二つに加えてクリスマス編が導入された内容となっている。
話名で言えば、里志からのクリスマスプレゼントが謎解き形式で贈られた「クリスマスは箱の中」、正月からえると二人で納屋に閉じ込められる「あきましておめでとう」が収録されて、「手作りチョコレート事件」は①のみ収録されている形である。
いつものような、日常的な謎解きが主題となった物語であるが、「あきましておめでとう」のヒロイン勢が随分と可愛らしく、星五つを付けざるを得ない内容だった。着物を見せびらかすえるの愛らしさは、あざとさと可愛さが等しく同居している。
というわけで、星五つと評価しているが、 -
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長きにわたり連載の続いた「クドリャフカの順番」完結編となる10巻である。他にはただ奉太郎とえるがイチャイチャしている「連峰は晴れているか」と「心当たりのある者は」が収録されている。
相変わらず、本当に漫画として面白いなと感心させられる。特に、内容的にかなり不気味さが演出された小エピソードの二話は、安楽椅子探偵方式で動きがないのに、物語の動的展開が話を引っ張っている。そのストーリーを描く手並みは本当にさすがとしか言えない。
個人的にはあまりコミカライズの類は読まないのだが、ここまで見事にコミカライズしてくれている作品はどれだけあるだろうか。テンポ良く進む様は本当に心地いい。
今回も星五つ -
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アニメオリジナルにさらに変更を加えたプール回と、そしていよいよ始まるクドリャフカの順番編を収録した巻である。
実はアニメをあまり観ていないので、新鮮な気持ちで楽しめたし、最後の落としにも腹を抱えて笑った。いや、さすがと言うべきか。私気になっちゃったんだなと、笑ってしまった。
全体的にテンポ良く進む物語には変わりなく、演出が小気味良い。群雄劇としての性質が色濃いクドリャフカの前座に、前日の夜を描いた一話が挟まっているが、これもまたある種の予告としてきちんと機能している。
さすがの一言である。楽しませていただいた。まだまだこれからだから星四つ半くらいかな、とも思ったが、期待も込めて星五つ -
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コミック版『氷菓』もついに15巻。表紙を飾るは古典部の女性トリオ。
今回は『いまさら翼といわれても』から伊原摩耶花の漫研騒動「わたしたちの伝説の一冊」の後半と、『米澤穂信と〈古典部〉』から折木奉太郎の受難物語「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」とを収録。後者も扱ったことで、完全にアニメ版準拠(原作小説を全て時系列順に整理)が確定。次はそろそろ主題の『ふたりの距離の概算』に入るか?…ところで折木のダイイングメッセージ「ちたん」って、犯人がバレバレです。
以下、関連情報。
※米澤穂信氏の「古典部」シリーズの愛蔵版第1巻は、2023年3月に発売済。今回の表紙デザイン(カバーを取ろう)はこれを意識し