西屋太志(京都アニメーション)のレビュー一覧
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コミックの帯には「直木賞受賞・米澤穂信の原点!」、予想よりも早い刊行でうれしい限り。
内容は前回の折木奉太郎誕生日会の後半と、伊原摩耶花の漫研騒動の前半で、巻末には摩耶花(ペンネーム井原花鶴)の努力賞が発表された漫画雑誌の再現ページもある。前巻と同じくアニメ(手本)がない中でのビジュアル化は新鮮で、おなじみの面々が意外な形で所々に再登場する。
最後の原作者コメントより。「私は不幸な出来事の大きさよりも、それらすべてを歴史的遠近法の彼方でやがて古典にしてしまう、日常の強さにこそ圧倒されます」。
※原作の動向…『小説 野性時代』(電子書籍のみ、2022年6月25日発売)は米 澤穂信特集。そして古 -
Posted by ブクログ
12巻での発売予告から半年遅れての刊行となった13巻。原作者や漫画家のコメントに影を落とすのは去年の「京都アニメーション放火殺人事件」、あのような事件がもう2度と起きませんように。
さて内容は、前巻から続く『遠まわりする雛』の終盤、そしてアニメ化されていない2年生編『ふたりの距離の概算』の序盤で、新入生「大日向友子」が登場。ただし原作と違って、漫画は時系列順で話が進行しており、主人公「折木奉太郎」の誕生会に入ったところで話は終わる。時系列順が『ふたりの距離の概算』内にとどまるか、はたまた『いまさら翼といわれても』や『米澤穂信と古典部』収録の「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」をも含めたものにな