富永和子のレビュー一覧
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エドガー・アラン・ポー博物館の稀覯本をきっかけとして、残忍な殺人事件が発生する…という、導入としては興味をそそられる展開。
ただ、作家としてのポーとの関わりは、単にポー博物館に関わる人物が殺されたという点のみで、ポーの作品とか人生とかとは一向に関係がないので、原題がどんなだったか分からないけど邦題としてはもう少し何とかならなかったのかなと思う。
あと、事件の残虐性と猟奇性の割にはその真相がインパクトに見合う内容の濃さを備えていないというか、「なんだ、そんなことで?」的な、若干肩透かしを食らう結末なのも否めない。
出てくる主要登場人物はチャーミングな人が多いし、アメリカとノルウェーにまたが -
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ネタバレ久しぶりに本格ミステリーが、どうせならサイコな海外物が読みたくて手に取りました。
シカゴを数年にわたって震え上がらせた連続殺人鬼「四猿」。
その手口は三猿の 見ざる 聞かざる 言わざる にちなんで、誘拐した女性の耳を切り取り、眼球をえぐり、舌を切り取り、それらを順番に小箱に入れて家族に送り付け、その後に殺害した遺体を放置するという残虐なものだった。
その「四猿」が自殺!?
自殺した「四猿」と思われる男が所持していた小箱には、新たな被害者の耳が入っていた。
被害者を捜しながら「四猿」の思惑にはまっていく刑事たち。
そして……。
う~ん。
定型、とまで言わないが、良くありそうなストーリー。 -
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ミステリー
シリーズ2作目。
このシリーズは3冊で完結するとのこと。
1作目を読んで無くては2作目の内容のほとんどが分からないので、1作目は必読。
連続殺人犯の「四猿」が姿を消してから4ヶ月。
ポーター刑事が独自で捜査を進めるなか、公園の池で凍った少女の死体が発見される。死体には少女のものとは違う別の行方不明の少女の服が着せられ、連続殺人の様相が。
果たしてこれは新たな「四猿」の犯行なのか?
前作のポーター刑事とお馴染みの同僚の刑事も出てきて活躍するので、前作を読んでいる身としては嬉しくなる。
(但し皆が終始疲れ気味)
また刑事達犯人を追う側だけで無く、犯人の幼少の視点や被害者 -
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猟奇的連続殺人犯を追い詰めていくミステリー。
「聞かざる、見ざる、言わざる」(日本の一般的な順番とは違い有)になぞらえ誘拐した被害者の身体の部位を切り取って家族に送った後、殺していく犯人を捜査していく。
主人公の刑事のポーターの視点。
また犯人が遺した幼少の頃の日記が挿入され、
誘拐された被害者の視点もあって、複数の視点が入れ替わって物語が進んでいく。
その割に複雑にならずスッキリしている。
犯人の両親が異常過ぎる。
また拷問の手口等の狂気さも恐ろしい。
(ネズミを使ったのとか。)
死体の描写もエグい。
総じて暗い描写が多いが、個々のキャラクターが深く魅力的。
(チョイ役のタク -
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午前6時14分
サム・ポーターの携帯がしつこく鳴り続ける。彼の妻は「牛乳を買いに行ってくる」とベッドサイドに書き置きを残し、外出をしたようだ。こんな早朝に。
シカゴ市警の刑事である彼は、交差点で起きた事故現場へと向かう。バスの前に歩行者が突っ込んできたらしい。自殺?
問題は歩行者の手に握られていた黒い紐をかけた白い箱。中を開けると切り取られた耳が入っている。
まずは耳、そして眼球、最後に舌。
日本人にはお馴染みの『見ざる言わざる聞かざる』になぞられて、これが被害者の家族宛に月々と届けられ、最後には無残な死体となって発見される連続殺人事件。こいつはその犯人なのか。被害者の耳を家族に送ろうとし -
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ネタバレジェフリー・ディーヴァーが云々というコピーがあり読んで見ました。満身創痍な主人公も同僚たちもキャラクタが分かりやすく安心して読み進められました。このチームの続編があれば読んでみたいです。現実の捜査部分と犯人の日記部分を交互に読ませる形式も通勤中に細切れに読むにはありがたかった。ただ...
少女が監禁されているという待ったなしの緊迫感が伝わらない。2日間の話が2週間ぐらいに感じた。犯人の日記もまず普通誰かが全部読むだろう。捜査と同時進行というのは違和感あり。犯人の主人公を導く緻密な仕掛けはお見事と思ったがちょっとやりすぎ(できすぎ)と思っちゃいました。