【感想・ネタバレ】悪の猿のレビュー

あらすじ

見ざる、聞かざる、言わざる――四番目の猿は死をもたらす。
連続殺人鬼<四猿>が突然の自殺。遺されたのは謎の日記。

邪悪で素晴らしいものを生みだす、才能ある作家。――ジェフリー・ディーヴァー

ここ数年読んだ中でも最高の始まり。その期待を裏切らない。――ジェイムズ・パタースン

J.D.バーカーはその独創性で、信じがたい悪役と予想を裏切る展開を作った。――ジャック・ケッチャム

シカゴを震撼させる連続殺人犯“四猿”。「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ被害者の身体の部位を家族に送りつけてから殺す手口で、長年捜査を進める刑事ポーターも未だその尻尾を掴めずにいた。だが事態は急変する――四猿と思しき男が車に轢かれ死んだのだ。しかも防犯カメラにより、ただの事故ではなく自殺と判明。所持品には四猿の日記が。日記を読み始めたポーターは、新たな歪んだゲームに呑まれていく……。大御所作家がこぞって絶賛する、スリラー界の新星登場!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久々に一気読みするミステリーを見つけた。
文中にも親切に登場人物のメモが出てくるが、それがなくてもわかりやすく読めた。
いろんな伏線がちらばめられている事も十分わかったため今後が楽しみです。

1
2022年03月31日

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ネタバレ

ディーヴァーを引き合いに出す書評がチラホラあったが、ディーヴァーよりは面白く読めた。イカれた父親が殺されたときはスカッとしたよ。

0
2025年09月27日

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被害者を誘拐し、その家族の元へ切り取られた耳を送りつけ、次に目、最後に舌を送りつけるという全米を震撼させている連続殺人鬼「四猿」。
その四猿 = 4MKの自殺から物語は始まる。新たな被害者のものであろう新鮮な耳が入った小箱と共に。
4MKの過去を追体験させる日記と、リアルタイムで監禁されている少女を追う現在編が交互に展開される。4MKはどのようにして"造られた"のか、その手口・殺人の目的は何なのか、が日記と現代の捜査が立体的に折り重なって暴かれていく様が面白い。
なにより一番最初、連続殺人犯の自殺というショッキングな出来事から始まるプロットの巧さ。
ジャンル的にはサイコサスペンス。作中でも登場するが『セブン』を思い起こさせる。

0
2021年09月06日

Posted by ブクログ

#悪の猿
#JDバーカー
#富永和子
猟奇殺人鬼と、
それを追い続ける刑事との、
緊迫した駆け引きが味わえる、
ノンストップ刑事小説。
犯人の日記のパートと
現実の捜査のシーンが交互に進む構成で、
どんどんページが進みます。
圧倒的なリーダビリティ。
中だるみ無しの最高に面白い本でした

0
2021年02月11日

Posted by ブクログ

ちょっと間があきましたが、再開してからは一気読みでした。いやはや、大変にスリリングな展開です。すごい家庭に育ったものですねえ。最終的に極悪人成敗が目的だったようですが、それまでの犠牲者にもきっと意味があるのでしょう。ラストも非常に象徴的。そういうことを解き明かしてくれそうな続編、否応無く期待が高まります。そりゃもちろん母親を探したくなるでしょう。見届けたいですねえ。

0
2020年04月29日

Posted by ブクログ

 そもそもが幽霊のルポなどもやっていた文字通りの「ゴースト・ライター」だった。魔女の小説を書いてブラム・ストーカー賞候補になったことでデビューした新進作家の作品である。デビュー二作目にして、怪談話ではなく、サイコ&バイオレンスな警察小説を描いた本書は、圧倒的な物語構築力がアメリカン・スリラー界の注目を集めたということである。

 帯にはジェフリー・ディーヴァー、ジェイムズ・パタースン、ジャック・ケッチャムなどのスリラー系作家による賛辞が並ぶ。いわゆる鳴り物入りの作品ということである。

 当時からの興奮覚めやらぬ読者の期待を一身に背負った続編『嗤う猿』が、この3月に登場したことで、ぼくのように一作目の本書から手に取る読者も少なくないのではないだろうか。

 文字通り巻置く能わずのページターナーの本書は、のっけから読者の好奇心を掴んで離さない強力な推進力を持つ物語である。

 既に7名の命を奪っている『四猿』こと<4MK>なる凶悪犯罪者がバス事故で死んだということで、五年に渡り彼を追っていた捜査チームのリーダー、サム・ポーターが訳ありの休暇中であるにも関わらず、事件の捜査チームに呼び戻される。彼の傷にしても事件の長く巨大なスケールと、送り付けられる「耳」「眼」「舌」という奇怪さが幕開け。

 その題材として語られる「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿(もちろん日光東照宮のあれなのだ)、その後に死体となって発見される被害者たちはいずれも社会に悪を為した男たちの大切な娘、妻などのか弱き女性たちばかり。残酷な犯人は事故現場に日記を残しており、物語は現在の捜査と、過去の日記による犯人の少年時代の異様な物語で構成される。

 いわばトマス・ハリスの『ハンニバル』と、主人公レクター博士の成長の秘密を明かした『ハンニバル・ライジング』とが、纏められたスタイルの小説と言っていい。そしてどちらの時世の物語も手に汗握る展開となって後半にスピードアップしてゆく展開なのである。

 <4MK>を誕生させてしまった両親が揃って異常すぎる設定に無理は感じる。また隣人との関係にもあまりの偶然性が集まり過ぎているなど、無理は感じる。様々な無理は感じるのだ。しかし、ここまでエンターテインメント性に長けていること。ストーリーテリングの質がページを追う毎に高度化してゆくことで、散乱し、錯綜したように見える物語が、最後にはしっかりと纏まってゆく、いわば収束の見事さとカタルシスを味わえるプロットは見事としか言いようがない。

 当然、続編への期待が疼く終章であるが、待たずにすぐに『嗤う猿』に取り掛かれる幸福をぼくとしては早く味わいたいと思うばかりだ。

0
2020年04月13日

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若い女性ばかり殺す四猿。悪いことをしている者の娘などの耳を本人に送りつけて後に殺す。何年も未解決になっていたら、バスに自ら突っ込んで死んだ者の持ち物から切り取った耳が出てきた。送り先は大富豪。四猿が死んでしまったのか。富豪の非嫡子の娘が行方不明になっている。彼女はどこに?

物凄く面白かった。大好物

事件と並行して描かれるのは死んだ容疑者四猿が遺した日記。子供の頃に異常な体験をしたことがじっくりと描写されてたて、怖くて面白い。

二転三転するストーリーもいいし、続編「嗤う猿」へと繋がるラストもいい。サイコスリラー好きなら必読。文章のリズムなのか翻訳の巧さなのか、分厚いのにスラスラ読める。

ちなみに、見ざる、言わざる、聞かざる、に続いて「せざる」が4番目の猿=四猿という意味。

0
2020年03月29日

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 ジェフリー・ディーヴァーらからの賛辞とあったけど、間違いなくそれにふさわしい面白さだった。一気読みに近い感じで読んだ。
 日光東照宮の三猿をモチーフにはしているけど、意味は違ってる。そこは日本人ならわかってくれるはず?これが正しいと思われたら嫌だな。
 主人公の奥さんのことは最初から違和感はあった
 それにしてもひどい家庭環境だと思った。母親が恐ろしすぎる。バリー・ライガの作品を思い出したけど、それに輪をかけてすごい。
 犯人が捕まってないのにあまりイヤーな感じてはないのが不思議。最後なんかむしろやるじゃんなどと思ってしまった。
 続きあるんですかね?

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2019年10月14日

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 まず最初に書いておきたいのですが、この作品すっごく面白いです。 少しでも興味があるなら読むのをおすすめしたい!
 約600ページとボリュームがありますが視点の移動が激しいからか途中でダレたりすることもなく最後まで読めてしまいます。視点がコロコロ変わると、「えっ、主人公はどうなっちゃうの?」とか焦らされてしまうように思うかもしれませんが、むしろどの視点も続きが気になって仕方なくなってしまうので心配はいりません。どんどん読めちゃいます。
キャラクターもそれぞれ役割を持たされており、みなが物語に彩りを添えてくれるところが海外ドラマのようで楽しめました。
なかでも特に作者の気合の入りようを感じたのは4MK。存在感抜群の凶悪殺人犯に主人公も含め登場人物はみな翻弄されっぱなしなのですが、妙にフェアなところがあり、きちんと主人公にヒントを与えてくれるんですね。また主人公とともに4MKの生い立ちを辿っていくことでなんだか愛着が湧いてきたりもしたり。やってることはえげつないし、頭がおかしいことにちがいはないんですが、こういう天才型の犯人が出てくる話はやっぱりおもしろいですね。
ぜひシリーズ化されて欲しいと思いました。

0
2019年01月11日

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ネタバレ

何といっても犯人の邪悪さ、狂気と不気味さ、恐怖に圧倒されてしまう。そして作中に出てくる日記の内容の異常さ。読むことすら嫌になるような描写がたくさんあるのに読むことをやめられない。抜群に面白い。犯人の造形と同様に警察側の造形もよくて魅力的。時間との戦い、先の見えない捜査、焦りと絶望感。次々展開されていく猟奇的な事件。こんな物語は読みたくないけど読んでしまうし一気読みの面白さ。

0
2018年08月29日

Posted by ブクログ

J・D・バーカー『悪の猿』ハーパーBOOKS。

大昔の扶桑社の海外ミステリーを思わせるようなサイコ・ミステリー大作。連続殺人犯『四猿』の狂気を最後まで見事に描き切っている。

日光の『見ざる、聞かざる、言わざる』に準え、被害者の耳、眼、舌を切り取り、家族に送り付け、最後には殺害するという残酷な犯行を繰り返す連続殺人犯『四猿』……長年、この事件を捜査している刑事のポーターは『四猿』とおぼしき人物の死を知るが……

ポーターの捜査状況と『四猿』により拉致監禁された少女エモリーの過酷な運命、『四猿』の恐ろしい日記が交互に描かれ、少しずつ事件の核心が見えてくる。

久し振りに物凄いサイコ・ミステリーに出会った。

0
2018年08月28日

Posted by ブクログ

面白い!3部作なので続けて次の本を手に取った。
気になったのは犯人の日記。
これは、日記では無く告白だ。
それと、犯人は小説家じゃないんだから、告白の文章が上手すぎる。
告白や日記と言うなら、もう少し書き方に工夫が欲しい。
目まぐるしく視点が変わり、僕の苦手な構成だけど気にならない程、面白かった。
2作目、3作目と期待大だ。

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2024年07月28日

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おもしろかった、1巻目はつかみの感じでした。風呂敷広めの一巻目。娯楽サスペンス小説としてとても良き。

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2024年04月17日

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視点を変えつつ、テンポよく物語が進むのはいい。
ただ、最初から見込み捜査を行い、犯人に手玉に取られる捜査陣はあまりにもお粗末。
視点の切り替えも、映画なら頻繁でも良いが、本だとたいして変化もない視点も描かれてかえって緊迫感が薄れてしまった。
それでも、一気に読ませる筆力はあるので、次回作に期待。
画化には最適では?

0
2023年04月16日

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ネタバレ

面白かった。
良くも悪くも、ザ・サイコサスペンスみたいなところはあったし、犯人も結構すぐ気づけてしまうけど、とにかく先が気になる展開で600ページをあっという間に読み終えた。
現代の事件と、四猿の過去の日記が交互になっているので、飽きがきにくくテンポ良く読めるのかなと。
ずっとハラハラ感がある。

とくに日記は面白かった。
結構グロめで拷問なので苦手な人もいるとは思う。
それといくらなんでもこんなぶっ飛んだ家庭環境ある??みたいなことは思ったし、最後の方は勢いありすぎて怖いというよりかは若干笑えてしまったけど。

ラストの贈り物は良かった。
紳士ぶったサイコパス殺人鬼がお気に入りの人間相手にやりそうなこの感じ。
これは三部作らしいので、今後四猿とサムの関係性がどうなっていくのかも気になる。

0
2023年02月28日

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サイコキラー系ミステリー
全体のストーリーや恐怖シチュエーションは、以前読んだ「その少女アレックス」と似ていて新鮮味がなかったが、突然の犯人明かしで不意を突かれ、全く予想していない人物だったのが良かった。
程よい爽快感を感じられるラストも好き。
結構長くて読むのに根気がいった。

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

なぜ今まで読まずにいたのか?が謎なほど好みの要素が詰まった一冊。舞台はシカゴ、主人公であるポーター刑事の愛車はダッジチャージャー、同僚も魅力的でこれからの群像劇としての発展も見込める。
「刑事さんにはドーナツが良かったわね」みたいなクリシェも好みだよ。
本筋のスピード感ある謎解き、終盤の驚きの展開、途中に挟まれる犯人の日記の不気味さ、すべてバランス良くまとまっている。三部作であることがうれしいな。4.0

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2021年01月23日

Posted by ブクログ

これは傑作。勧めてくれた友に感謝。なぜ見逃していた。
いま誘拐・監禁されている少女を探す本筋と、犯人・四猿が幼少期を綴る日記が並行して描かれるが、どちらもスリリングで先が知りたくてページを繰る手が止まらない。シカゴのタフ刑事主人公も魅力があるが、連続殺人鬼のキャラが素晴らしい。自分(だけ)の倫理で人を罰する洗練の手口、高い知能…ハニバル博士にも比しうるなあ。
シリーズ3作このまま読みまーす。

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2021年01月16日

Posted by ブクログ

色んな有名作品を思い出すような小説。
〈日記〉がある時から急転直下の展開をみせて、そこから時間を忘れて読めた。

ジェフリー・ディーヴァーの『石の猿』からタイトルを思いついたのか?
日本人には非常に馴染み深い日光の三猿をこんな風に使うとは。

0
2020年05月28日

Posted by ブクログ

翻訳が読みやすく、面白い。
現代の話と日記の話が交互に出てくるタイミングも、早く次を読みたい感を煽る。
本著は殺人者をダークヒーロー的に描いてるように読めることもあり、読後感はわりと爽やかで悪くない。

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2019年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グロい、気持ち悪い、この倫理観は絶対に理解できない、親!おかしいだろ!と読んだことを記憶から消してしまいたいくらいの嫌悪感を持つ一方、600頁短時間で一気読みしてしまう面白さ。意外な犯人、伏線回収、主人公がいい人で、いきなり明かされる不幸にビックリ!と、盛りだくさんで止まらない、どう評価していいのか混乱してしまいます。

真ん中くらいで、何故私はこの本を読むことになったのか、推奨した人を問い詰めたいと真剣に思ったくらいで、
星二つにしたい気持ちもあり。


見ざる、言わざる、聞かざる、しざる…
うーん、せざる でないと日本語としてどうでしょうか。

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2018年10月19日

Posted by ブクログ

 いやあ、面白かった。抜群に面白いサイコミステリ。でも、599ページのボリュームなので、なかなか読み終えることができず、時間がかかってしまった。それでも、全てがストンと頭に入ってくるので、前のページを読み返したりせずに済んだ。翻訳ものは名前を忘れたり、内容が複雑だったりして必ずと言っていいほど読み返すハメになる私なのだが。

 ポーター刑事の元に一本の電話がある。交通事故が起こり、被害者が亡くなったとの知らせだ。そこで疑問。殺人課のポーターになぜ?それは、被害者がポーターが長年追っていた連続殺人犯の四猿だったからだ。
 四猿とは、「見ざる」「聞かざる」「言わざる」に「悪事をしざる」を足したもの。四猿は、まず被害者家族に被害者の耳を送り付け、次に目、その次に舌を、最後には被害者が遺体で発見される。被害者に共通しているのは、その家族が何らかの悪事を働いているということ。
 本当にこの遺体は四猿なのか。監視カメラでは、四猿らしき人物がバスに飛び込む姿が映っていた。そして四猿が身に着けていたいくつかのヒントを頼りにポーターが調査に乗り出す。遺品は切り落とした耳の入った白い箱に日記帳。安物のスーツに不釣り合いな高価な靴(2センチ大きい)。そして75セントの小銭にクリーニング屋の引換券。
 以後、ポーターと同僚刑事のクレア、それから今回の被害者のエモリー。そして、日記の中の少年時代の四猿。4つの視点から物語が語られていく。

ポーター目線では、犯人を追い詰めていく緊迫感が。クレア目線は、事件を追うもう一つの刑事目線。それから、エモリーの目線は、犯人に監禁され、真っ暗闇で味わう恐怖と不安を。そして、日記では、四猿の特異な少年時代の体験が。それぞれ興味深く綴られていく。
特に、日記が面白い。青い体験のような感じで始まった日記は、全く違う形を整えていく。やがては四猿が四猿たる所以が、また、今回の事件を起こす動機が見えてくる。

読んでいる間中、続きが気になってしょうがなかった。これでデビュー2作目とは恐れ入るばかり。綿密に練られた構成にあまりにグロいシーン。そしてラストがまた秀逸。サイコミステリはこうでなきゃって思えるラスト。これから読む人が羨ましい。

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2018年10月13日

Posted by ブクログ

シカゴを震撼させてきた四猿と呼ばれる殺人鬼、警察は長年奴を追ってきたが、そうだと思われるオトコがバスに轢かれて死んだ。しかも自殺らしいが、所持品には本人の日記と誰かの耳があった。最後の犠牲者は誰なのか、どこにいるのか、調査を始めながら、四猿の日記を読み進んていく。
ネットて評判が高く期待していたが、600ページと長く、合間に猟奇的なシーンがはさまれ、途中で読むのがつかれてしまった。三部作のはじめで紹介のような話だからか犯人にレクター博士のような魅力を感じなかった

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2024年04月01日

Posted by ブクログ

レビューの評価が高かったので期待し過ぎてしまったせいか、それほどでも…と思ってしまった。
猟奇的な面は確かに突き抜けているように思えるが、悪さをする人が、出てくる人皆ただただ嫌なやつで、もっと繊細な面もある、とか、多面性があるとより面白いのかもなぁと思ってしまった。
外国物はサバサバしているので、日本物のようにねっとりと悪くない感じというか。
それでもやっぱり続きがやや気になるので、続きを読むかもしれない。

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2023年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに本格ミステリーが、どうせならサイコな海外物が読みたくて手に取りました。
 
シカゴを数年にわたって震え上がらせた連続殺人鬼「四猿」。
その手口は三猿の 見ざる 聞かざる 言わざる にちなんで、誘拐した女性の耳を切り取り、眼球をえぐり、舌を切り取り、それらを順番に小箱に入れて家族に送り付け、その後に殺害した遺体を放置するという残虐なものだった。
その「四猿」が自殺!?
自殺した「四猿」と思われる男が所持していた小箱には、新たな被害者の耳が入っていた。
被害者を捜しながら「四猿」の思惑にはまっていく刑事たち。
そして……。
 
う~ん。
定型、とまで言わないが、良くありそうなストーリー。
足りない。
なにかがもの足りない。
首を傾げたくなるところもチラホラ。
サイコサスペンスにしては、悪い意味でキレイすぎるだろうか?
もっと狂って、狂気や憎悪をぶちまけてほしかった。
 
ちなみにこれは完結はしていますが、続編、続続編と、三部作になっているらしい。
続編を読むかどうか、微妙なところです。

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2022年01月27日

Posted by ブクログ

猟奇的連続殺人犯を追い詰めていくミステリー。

「聞かざる、見ざる、言わざる」(日本の一般的な順番とは違い有)になぞらえ誘拐した被害者の身体の部位を切り取って家族に送った後、殺していく犯人を捜査していく。

主人公の刑事のポーターの視点。

また犯人が遺した幼少の頃の日記が挿入され、
誘拐された被害者の視点もあって、複数の視点が入れ替わって物語が進んでいく。
 
その割に複雑にならずスッキリしている。

犯人の両親が異常過ぎる。
また拷問の手口等の狂気さも恐ろしい。
(ネズミを使ったのとか。)

死体の描写もエグい。

総じて暗い描写が多いが、個々のキャラクターが深く魅力的。
(チョイ役のタクシードライバーまで印象的。)

どんでん返しも途中に用意され、最後も鮮やかでだった。
 
この様な猟奇的なストーリー展開にも関わらず、読後は何故か爽快感すらあった。

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2021年01月11日

Posted by ブクログ

午前6時14分
サム・ポーターの携帯がしつこく鳴り続ける。彼の妻は「牛乳を買いに行ってくる」とベッドサイドに書き置きを残し、外出をしたようだ。こんな早朝に。

シカゴ市警の刑事である彼は、交差点で起きた事故現場へと向かう。バスの前に歩行者が突っ込んできたらしい。自殺?
問題は歩行者の手に握られていた黒い紐をかけた白い箱。中を開けると切り取られた耳が入っている。

まずは耳、そして眼球、最後に舌。
日本人にはお馴染みの『見ざる言わざる聞かざる』になぞられて、これが被害者の家族宛に月々と届けられ、最後には無残な死体となって発見される連続殺人事件。こいつはその犯人なのか。被害者の耳を家族に送ろうとした際に、バスにはねられたのだろうか。

分厚い本なのに中だるみしないのは、この事件の犯人の子ども時代の日記と現在の事件の状況が交互にあるからだ。
主役のポーターはもちろん、彼の仲間たちもとても魅力的な人たちで、そのやりとりのテンポのよさもいい。
それでもやはり、犯人の異常さと、人質になった女の子の恐怖と苦痛、残酷な手口の数々はとてもじゃないけど、わたしのキャパを超えていると思った。

思わず死を乞うほどの苦痛を、わたしは味わいたくないし、誰かに与えようとも思わないし、この世のどんな人にも(いや、例外はいるかもしれないが)経験して欲しくはない。だから、ここまで描いているのはダメかもしれない。
気分が悪くなる場面が何度もあった。
でも、ストーリーは抜群に面白い。それは間違いないと思う。

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2020年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジェフリー・ディーヴァーが云々というコピーがあり読んで見ました。満身創痍な主人公も同僚たちもキャラクタが分かりやすく安心して読み進められました。このチームの続編があれば読んでみたいです。現実の捜査部分と犯人の日記部分を交互に読ませる形式も通勤中に細切れに読むにはありがたかった。ただ...
少女が監禁されているという待ったなしの緊迫感が伝わらない。2日間の話が2週間ぐらいに感じた。犯人の日記もまず普通誰かが全部読むだろう。捜査と同時進行というのは違和感あり。犯人の主人公を導く緻密な仕掛けはお見事と思ったがちょっとやりすぎ(できすぎ)と思っちゃいました。

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2019年06月15日

Posted by ブクログ

う〜ん、いやなかなか米国ミステリー読んだ〜 という充実感。それにしても三猿、いや本来は四猿をモチーフにしたとは、観点もオモロイですね。すぐ映画にできそうだけど、ある意味ありがちな展開だから難しいかもですね。読後感は良かったです。

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2019年02月07日

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