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見ざる、聞かざる、言わざる――四番目の猿は死をもたらす。
連続殺人鬼<四猿>が突然の自殺。遺されたのは謎の日記。
邪悪で素晴らしいものを生みだす、才能ある作家。――ジェフリー・ディーヴァー
ここ数年読んだ中でも最高の始まり。その期待を裏切らない。――ジェイムズ・パタースン
J.D.バーカーはその独創性で、信じがたい悪役と予想を裏切る展開を作った。――ジャック・ケッチャム
シカゴを震撼させる連続殺人犯“四猿”。「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえ被害者の身体の部位を家族に送りつけてから殺す手口で、長年捜査を進める刑事ポーターも未だその尻尾を掴めずにいた。だが事態は急変する――四猿と思しき男が車に轢かれ死んだのだ。しかも防犯カメラにより、ただの事故ではなく自殺と判明。所持品には四猿の日記が。日記を読み始めたポーターは、新たな歪んだゲームに呑まれていく……。大御所作家がこぞって絶賛する、スリラー界の新星登場!
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Posted by ブクログ
被害者を誘拐し、その家族の元へ切り取られた耳を送りつけ、次に目、最後に舌を送りつけるという全米を震撼させている連続殺人鬼「四猿」。
その四猿 = 4MKの自殺から物語は始まる。新たな被害者のものであろう新鮮な耳が入った小箱と共に。
4MKの過去を追体験させる日記と、リアルタイムで監禁されている少女を追う現在編が交互に展開される。4MKはどのようにして"造られた"のか、その手口・殺人の目的は何なのか、が日記と現代の捜査が立体的に折り重なって暴かれていく様が面白い。
なにより一番最初、連続殺人犯の自殺というショッキングな出来事から始まるプロットの巧さ。
ジャンル的にはサイコサスペンス。作中でも登場するが『セブン』を思い起こさせる。
Posted by ブクログ
そもそもが幽霊のルポなどもやっていた文字通りの「ゴースト・ライター」だった。魔女の小説を書いてブラム・ストーカー賞候補になったことでデビューした新進作家の作品である。デビュー二作目にして、怪談話ではなく、サイコ&バイオレンスな警察小説を描いた本書は、圧倒的な物語構築力がアメリカン・スリラー界の注目を集めたということである。
帯にはジェフリー・ディーヴァー、ジェイムズ・パタースン、ジャック・ケッチャムなどのスリラー系作家による賛辞が並ぶ。いわゆる鳴り物入りの作品ということである。
当時からの興奮覚めやらぬ読者の期待を一身に背負った続編『嗤う猿』が、この3月に登場したことで、ぼくのように一作目の本書から手に取る読者も少なくないのではないだろうか。
文字通り巻置く能わずのページターナーの本書は、のっけから読者の好奇心を掴んで離さない強力な推進力を持つ物語である。
既に7名の命を奪っている『四猿』こと<4MK>なる凶悪犯罪者がバス事故で死んだということで、五年に渡り彼を追っていた捜査チームのリーダー、サム・ポーターが訳ありの休暇中であるにも関わらず、事件の捜査チームに呼び戻される。彼の傷にしても事件の長く巨大なスケールと、送り付けられる「耳」「眼」「舌」という奇怪さが幕開け。
その題材として語られる「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿(もちろん日光東照宮のあれなのだ)、その後に死体となって発見される被害者たちはいずれも社会に悪を為した男たちの大切な娘、妻などのか弱き女性たちばかり。残酷な犯人は事故現場に日記を残しており、物語は現在の捜査と、過去の日記による犯人の少年時代の異様な物語で構成される。
いわばトマス・ハリスの『ハンニバル』と、主人公レクター博士の成長の秘密を明かした『ハンニバル・ライジング』とが、纏められたスタイルの小説と言っていい。そしてどちらの時世の物語も手に汗握る展開となって後半にスピードアップしてゆく展開なのである。
<4MK>を誕生させてしまった両親が揃って異常すぎる設定に無理は感じる。また隣人との関係にもあまりの偶然性が集まり過ぎているなど、無理は感じる。様々な無理は感じるのだ。しかし、ここまでエンターテインメント性に長けていること。ストーリーテリングの質がページを追う毎に高度化してゆくことで、散乱し、錯綜したように見える物語が、最後にはしっかりと纏まってゆく、いわば収束の見事さとカタルシスを味わえるプロットは見事としか言いようがない。
当然、続編への期待が疼く終章であるが、待たずにすぐに『嗤う猿』に取り掛かれる幸福をぼくとしては早く味わいたいと思うばかりだ。
Posted by ブクログ
若い女性ばかり殺す四猿。悪いことをしている者の娘などの耳を本人に送りつけて後に殺す。何年も未解決になっていたら、バスに自ら突っ込んで死んだ者の持ち物から切り取った耳が出てきた。送り先は大富豪。四猿が死んでしまったのか。富豪の非嫡子の娘が行方不明になっている。彼女はどこに?
物凄く面白かった。大好物。
事件と並行して描かれるのは死んだ容疑者四猿が遺した日記。子供の頃に異常な体験をしたことがじっくりと描写されてたて、怖くて面白い。
二転三転するストーリーもいいし、続編「嗤う猿」へと繋がるラストもいい。サイコスリラー好きなら必読。文章のリズムなのか翻訳の巧さなのか、分厚いのにスラスラ読める。
ちなみに、見ざる、言わざる、聞かざる、に続いて「せざる」が4番目の猿=四猿という意味。
Posted by ブクログ
ジェフリー・ディーヴァーらからの賛辞とあったけど、間違いなくそれにふさわしい面白さだった。一気読みに近い感じで読んだ。
日光東照宮の三猿をモチーフにはしているけど、意味は違ってる。そこは日本人ならわかってくれるはず?これが正しいと思われたら嫌だな。
主人公の奥さんのことは最初から違和感はあった。
それにしてもひどい家庭環境だと思った。母親が恐ろしすぎる。バリー・ライガの作品を思い出したけど、それに輪をかけてすごい。
犯人が捕まってないのにあまりイヤーな感じてはないのが不思議。最後なんかむしろやるじゃんなどと思ってしまった。
続きあるんですかね?
Posted by ブクログ
まず最初に書いておきたいのですが、この作品すっごく面白いです。 少しでも興味があるなら読むのをおすすめしたい!
約600ページとボリュームがありますが視点の移動が激しいからか途中でダレたりすることもなく最後まで読めてしまいます。視点がコロコロ変わると、「えっ、主人公はどうなっちゃうの?」とか焦らされてしまうように思うかもしれませんが、むしろどの視点も続きが気になって仕方なくなってしまうので心配はいりません。どんどん読めちゃいます。
キャラクターもそれぞれ役割を持たされており、みなが物語に彩りを添えてくれるところが海外ドラマのようで楽しめました。
なかでも特に作者の気合の入りようを感じたのは4MK。存在感抜群の凶悪殺人犯に主人公も含め登場人物はみな翻弄されっぱなしなのですが、妙にフェアなところがあり、きちんと主人公にヒントを与えてくれるんですね。また主人公とともに4MKの生い立ちを辿っていくことでなんだか愛着が湧いてきたりもしたり。やってることはえげつないし、頭がおかしいことにちがいはないんですが、こういう天才型の犯人が出てくる話はやっぱりおもしろいですね。
ぜひシリーズ化されて欲しいと思いました。
Posted by ブクログ
J・D・バーカー『悪の猿』ハーパーBOOKS。
大昔の扶桑社の海外ミステリーを思わせるようなサイコ・ミステリー大作。連続殺人犯『四猿』の狂気を最後まで見事に描き切っている。
日光の『見ざる、聞かざる、言わざる』に準え、被害者の耳、眼、舌を切り取り、家族に送り付け、最後には殺害するという残酷な犯行を繰り返す連続殺人犯『四猿』……長年、この事件を捜査している刑事のポーターは『四猿』とおぼしき人物の死を知るが……
ポーターの捜査状況と『四猿』により拉致監禁された少女エモリーの過酷な運命、『四猿』の恐ろしい日記が交互に描かれ、少しずつ事件の核心が見えてくる。
久し振りに物凄いサイコ・ミステリーに出会った。
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小説・文芸
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