富永和子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレビショップをさっさと殺せばいいのに…せめて言いなりにならなきゃいいのに、いちいち全部言うこと聞いてて、そのせいで被害者は増え続け…とモヤモヤ。
ビショップが嘘つきすぎて最後の最後まで何が本当かわからなかった。途中はプールが主人公みたいになって、肝心のサム・ポーターがややぽんこつになってしまったのもすっきりできない。
せめて日記だけは嘘なく書くか、嘘の部分は父親の死んだとこだけと明言してほしかったな…。
エモリーコナーズに頼ったあたりも都合良すぎた。アップチャーチの自分勝手さもひどすぎるし、、結局何が目的なのかさらっとしか読み取れなかった。
「悪をしざる」って訳もスッキリしない。
3部作、面白さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ期待したほどポーとの関連性はなかったけど、面白かった。
原題はそのまま訳すと『ポー殺人事件』ではないだろうから、キャッチーだとおもってこのタイトルに変えたのかなとはおもう。
実在の人物や歴史も織り混ぜながら、皮膚を剥がされる連続殺人が起きるという内容で先が気になってどんどん読めた。
序盤は時代や場所がポンポン飛ぶことになれず、読みづらさを感じたけど、後半になってくるとそれにも慣れてくるし謎も解けてくるのでだいぶ読みやすくなった。
展開も終盤はスピード感があってよかった。
犯人を隠すのがとても上手で、よく読んでよく考えればこいつ怪しいかなと思えるポイントもある。
サイコな殺人鬼を『神格化する -
Posted by ブクログ
Speechless. 言葉もないよ…といいつつ語るが、3部作堂々の完結、緻密に張り巡らされた虚々実々の物語を、あらゆるミスリードと伏線に足をとられつつ、ラストにたどり着いてみれば驚愕の地平…いや水平線かな…呆然と眺めたよ。こんな広がった話をどうたたむのと思っていたが、力技ではなく、本当に丁寧にカチリカチリとパズルがはまり、あたかもピタゴラスイッチ…いや、何の話だ。
これ、1作目で読みやめるならそれでよし。その先行くなら3部作一気読みに限るね。
極上のミステリーであり、また善と悪はどこでどう分かれるのかを考えさせられる読書体験。どちらにも、誰にも大切な人があり、奪われれば復讐せずにいられないし -
Posted by ブクログ
J・D・バーカー『嗤う猿』(ハーパーBOOKS)。「捜査パートはディーヴァー、殺人鬼パートはケッチャム」みたいな評があった前作『悪の猿』の続編。同じ主人公が違う事件を捜査する的なシリーズ作ではなく直接的な続編なので前作読んでないと駄目。
前作の詳細を忘れてたのでざっと再読してから本作に取りかかったんだが、再読しといてよかった。けっこう細かいところがいくつも伏線となってて驚いた。
前作の感想で「90年代中盤頃のサイコサスペンス映画を見たい気分のときにはちょうどいい一冊」と書いたが、続編での事件規模と“因縁”の拡大はどちらかというと映画よりもドラマ的。『あなただけ見えない』とか『沙粧妙子 最後の -
Posted by ブクログ
ネタバレグロい、気持ち悪い、この倫理観は絶対に理解できない、親!おかしいだろ!と読んだことを記憶から消してしまいたいくらいの嫌悪感を持つ一方、600頁短時間で一気読みしてしまう面白さ。意外な犯人、伏線回収、主人公がいい人で、いきなり明かされる不幸にビックリ!と、盛りだくさんで止まらない、どう評価していいのか混乱してしまいます。
真ん中くらいで、何故私はこの本を読むことになったのか、推奨した人を問い詰めたいと真剣に思ったくらいで、
星二つにしたい気持ちもあり。
見ざる、言わざる、聞かざる、しざる…
うーん、せざる でないと日本語としてどうでしょうか。
-
Posted by ブクログ
いやあ、面白かった。抜群に面白いサイコミステリ。でも、599ページのボリュームなので、なかなか読み終えることができず、時間がかかってしまった。それでも、全てがストンと頭に入ってくるので、前のページを読み返したりせずに済んだ。翻訳ものは名前を忘れたり、内容が複雑だったりして必ずと言っていいほど読み返すハメになる私なのだが。
ポーター刑事の元に一本の電話がある。交通事故が起こり、被害者が亡くなったとの知らせだ。そこで疑問。殺人課のポーターになぜ?それは、被害者がポーターが長年追っていた連続殺人犯の四猿だったからだ。
四猿とは、「見ざる」「聞かざる」「言わざる」に「悪事をしざる」を足したもの