あらすじ
予測不能の完結編!
見ざる、言わざる、聞かざる――四番目の猿、最後の“死の裁き”。
「父よ、お許しください」
各地で発見される“祈る死体”の意味とは。
シカゴの街を震撼させる連続殺人鬼〈四猿〉と、事件を追う刑事ポーター。ふたりが昔知り合いだったと匂わす写真が発見され、捜査本部は騒然となる。訳がわからぬまま勾留され追いつめられるポーターをよそに、各地で次々と見つかる「父よ、お許しください」と懺悔の句が添えられた“祈る死体”。それは四猿による最後の裁きの始まりだった――
すべての謎が解けるとき、その結末に驚愕する。怒涛の完結編!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読み終わりました。全部で2千頁を超える大作。必死に着いて行かないと迷路に入り込みそうになる。
登場人物(殺害された人、司法側の人達、犯人側の人達)の人数が、どんどん増える。
もう、誰が誰だか分からなくなる。何をしたのか、何処で出てきたのか、数人の人に関しては諦めた。
物語の伏線回収が完全では無く、謎のままの部分が有ると思うけど、僕の読解力や記憶力が足りないせいで、そう思うのか?
最後も、悲しくて救いのない結末で後味が悪い。
主人公の今後が気になるので、この主人公の今後の話が読みたい。シリーズ化してくれ。
ともかく、面白かったのは間違いないけど、大食いチャレンジみたいで、完食出来てない感じがする。
本当は、もう一度、最初から読めばもっと深く内容を理解出来て、もっと面白く感じる事が出来ると思うけど、僕には無理だな~。
最後に「嗤う~」の冒頭のサムが目をえぐられそうになるシーンの続きって、どうなったの?
Posted by ブクログ
良かった点
・前2作の伏線やアンソン達の目的が丁寧なものも雑なものも含めて解明されている
・長いけど、沢山の視点が入り混じるので飽きない
ちょっと疑問に思う点
・ウェルダーマンとストックスは具体的にいつ殺害されたのか(日記での描写はヒルバーン夫人の証言から否定)
・何故ウィーゼルやティーガンはサムのことを皆に言わなかったのか
ずっとサムが報われることを信じて読み進めていたのでこの終わりは個人的には満足です。
トイレでのアンソンとサムの会話は日記の中のアンソンと話しているかのような幼さを感じました。
作者あとがきにて映像化されることが決定しているようなので、クリミナルマインドや映画SE7ENとかmozuとかが好きな人にはお薦めしたいです。
Posted by ブクログ
#猿の罰
#JDバーカー
#富永和子
四猿シリーズ三部作、完結編。
前作『嗤う猿』から、ノーブレーキのまま今作に突入。
起・承は『嗤う猿』で済ませてるので、
ひたすら「転」「転」「転」
もはや、何がどうなってるのかわからなくなる。
???頭はパニック寸前。
内容は何を書いてもネタバレになるから書けませんが、衝撃の結末まで最高のエンタテイメントでした。
オススメです。
相変わらず、気分が悪くなるほどのグロさはあるのでご注意を。
それと『悪の猿』『嗤う猿』を読んでないと話はわかりませんので、必ず先にそっちを読んでからどうぞ。
#今回も600ページ越え
#でもあっという間
#ノンストップ
#何が本当かわからなくなる
#トリハダたちまくり
#衝撃の結末
#読書っていいね
Posted by ブクログ
「四猿」三部作最終巻。また死体がいくつも現れる。刑事ポーターがまさか真犯人なのかと疑わせる状況に。そして怒涛の展開。話がややこし過ぎてうまく説明できないけれど、興奮、面白かった。
※以下ネタバレ
ポーターが聞いた自白は、ポーター自身の記憶喪失が疑われ、裁判でビショップは無罪になる。犯罪はビショップがいた施設の子供たちが人身売買に関わった者たちへの復讐だった。施設の子供たちやビショップの父母は死んだと見せかけられていた。ラストでどうやら全てを知ったポーターはビショップを殺したようだ。
Posted by ブクログ
『悪の猿』『嗤う猿』に続くノンストップ・スリラーの三部作完結編。三作でワンセットの巨大なストーリーとなっているため、一作目から読んで来ずにいきなり本書を手に取ってしまうと大変なことになる。要は続き物なので、ここから読んでも何のことやら何もわからないだろう。そのことを最初に断っておきます。注意書き付き作品。
前作で、主役のサム・ポーターに対し、新たなFBIの捜査官フランク・プールという第二の主人公的存在が登場。複数主人公型の物語へと変化したのだが、本書ではポーターを主軸とした描写は激減する。それどころかポーターが疑われるべき側に徐々に変化してゆく、という逆転の発想がストーリーに盛り込まれてゆくのだ。善悪が鏡のように向かい合わせになって進行する迷宮ストーリー。
さらに、メインストーリーの影となって、重要な秘密と過去の恐るべき犯罪を語ってきた日記は、その後も劇的な展開を迎え、本書では新たな秘密を語り継いでゆく。殺人者の真実。被害者たちの真実。また日記自体の真偽が問われるばかりか、日記そのものが大掛かりな事件全体の仕掛けではないかとまで疑われる怪しい存在となる。
現在と過去、捜査側と犯罪者側、罠のまた罠。そうした重層構造が、作品を紡ぐ最も大きなトリックであるかに思える。
短い断章を積み重ね、猫の目のように視点を次々と変えて、動きを止めないジェットコースター・ノヴェル。その性格は三作目にしてさらに加速する。ページの厚さが気にならない疾走感に身を委ね、この世の悪との、めうるめく知と知の闘いに身を任せよう。そんなウルトラ・エンターテインメント掉尾を飾る一冊が本書である。
ラストの作者あとがきを読んで、闇の人身売買サイトが実在していたことを知った。作者の眼のつけどころ、下調べは、この疾走ストーリーに重さを与えるものだが、社会の歪みや悪が人間をどのように変えてしまうのか、という恐怖は最後の最後まで残る。特に失われた子供たちの時間と、歪められる価値観、などの極めて人間的な問題はラストページまで持ち込まれる。
仕掛けだらけのストーリーの奥にある人間の正義の問題はこの三部作にとって極めて重要でありながら、妙に余韻を残す。一作目の一ページ目から是非味わって頂き、どうにかここに辿り着いて頂きたい。何よりも一気読みがおすすめ、そしてネタばらし厳禁です。
Posted by ブクログ
J・D・バーカー『猿の罰』ハーパーBOOKS。
待ちに待った続殺人鬼『四猿(4MK)』三部作の完結編。『見ざる、聞かざる、言わざる』に加え、『悪をなさざる』で『四猿』ということか。恐ろしい過去と『四猿』の仕掛ける壮大な復讐……前の二作はほんの触りに過ぎなかったかのような衝撃のラスト。
前作の衝撃のラストからの続きが描かれる。連続殺人鬼『四猿』の狡猾な罠に嵌まり、窮地に陥るサム・ポーター刑事。『四猿』の正体が実はサム・ポーターだという情報に翻弄される警察。
加速度を増す『四猿』の犯行とおぼしき殺人事件。そして、何故か『四猿』ことアンソン・ビショップが警察に出頭するという急展開。全ての疑惑がサム・ポーターに向けられ、窮地に立たされるサムは……
日光の『見ざる、聞かざる、言わざる』に準え、被害者の耳、眼、舌を切り取り、家族に送り付け、最後には殺害するという残酷な犯行を繰り返す連続殺人鬼『四猿』の目的は……
本体価格1,191円
★★★★★
Posted by ブクログ
読み応えあった。
ポーターの記憶の欠落が示唆され、実は悪いヤツなのではとハラハラさせられた。
人身売買など巨悪な者どもの復讐はしょうがないけど、その家族や嬉々として犯した殺人は許せないので、最後の結末はなるべくしてなった事だと思う。
Posted by ブクログ
どんどん人が出てきて死ぬから、誰が誰だか見失いそうになった。なにが真実でなにが嘘なのかも分からなくなり、最後はすべてのつながりがちゃんと見えた。厚めの3冊だけど、すぐ読めた。
Posted by ブクログ
三部作の完結編。
今回は特に二転三転が多く、主人公だと思っていたサムが実は4MK?と思わせる展開で、なにを信じたら…状態で読みすすめた
。
中盤辺り(病院のシーンなど)ちょっとこれにページさきすぎじゃない?と思う場面もあったけど、ラストは怒涛の展開でバタバタっとまとまった感じ。
被害者の数がやたらと多いので、誰だったのか、なんだったのかは全部は説明されないけど、この量の伏線を一気にまとめてきたのはすごいなぁと。
ビショップらは被害者であると同時に、もう庇いきれないほどの加害者でもあるわけで、こんな幸せな感じで終わっちゃっていいのか…?とラスト手前でモヤモヤしたけど、最後はさらにまさかの展開だった。
犯罪者は裁かれるべきだけど、復讐は連鎖するし、ビショップたちのやり方が正しかったのかはわからない。
実際、罪のない娘たちを殺してるのだからもう被害者ヅラもしきれないとは思う。
でも、あぁでもしないと大物たちが絡んでる人身売買組織を潰せなかったのかもしれないと思うととてもつらい。
なによりサムがかわいそうすぎた。
ただただ実直でまじめな警官だったのに、撃たれるわ、妻は殺されるわ、犯罪者扱いされるわ…一番救いがなかったなと。
なのでラストは賛否両論ありそうかも。
あと実際にこの人身売買サイトが存在していたということが一番ショックだったし、物語を楽しんでいいのか…という気持ちにさせられた。
すでに、映画化、ドラマ化の権利は売れているようだけどいつかやるのかなぁ。
まぁ映像化に向いてそうな話ではあったと思う。
合計2000ページほどの物語が終わってしまったので、ちょっと喪失感ようなものがある。
Posted by ブクログ
ビショップをさっさと殺せばいいのに…せめて言いなりにならなきゃいいのに、いちいち全部言うこと聞いてて、そのせいで被害者は増え続け…とモヤモヤ。
ビショップが嘘つきすぎて最後の最後まで何が本当かわからなかった。途中はプールが主人公みたいになって、肝心のサム・ポーターがややぽんこつになってしまったのもすっきりできない。
せめて日記だけは嘘なく書くか、嘘の部分は父親の死んだとこだけと明言してほしかったな…。
エモリーコナーズに頼ったあたりも都合良すぎた。アップチャーチの自分勝手さもひどすぎるし、、結局何が目的なのかさらっとしか読み取れなかった。
「悪をしざる」って訳もスッキリしない。
3部作、面白さは1>2>3の順だった。
けれど面白かったのでJ・D・バーカーの他の作品も読みたい。
Posted by ブクログ
翻弄された。
でもその翻弄されている自分を楽しみながら、堪能して読めた。本当に読み応えありました。
記憶の欠如したサムをあやしむ展開になったけど、ナッシュやクレアの一途に信じる姿を見ながら私も信じていた。助けてくれたエモリーの存在も考えるとサムには正義であって欲しかったのでそこだけは報われた気持ちがする。
「善であろうと悪であろうと、人が人生の障害に打ち勝てるのはその精神があるからだ。」
Posted by ブクログ
Speechless. 言葉もないよ…といいつつ語るが、3部作堂々の完結、緻密に張り巡らされた虚々実々の物語を、あらゆるミスリードと伏線に足をとられつつ、ラストにたどり着いてみれば驚愕の地平…いや水平線かな…呆然と眺めたよ。こんな広がった話をどうたたむのと思っていたが、力技ではなく、本当に丁寧にカチリカチリとパズルがはまり、あたかもピタゴラスイッチ…いや、何の話だ。
これ、1作目で読みやめるならそれでよし。その先行くなら3部作一気読みに限るね。
極上のミステリーであり、また善と悪はどこでどう分かれるのかを考えさせられる読書体験。どちらにも、誰にも大切な人があり、奪われれば復讐せずにいられないし、些細なできごとや誤解で属する側は変わるのだ。
翻弄されながら自分を信じ続ける主人公に乾杯。せつなきアンソンにも。
ところで1作目の感想で、ビショップをハニバル・ザ・カニバルに例えたけれど、今作の終盤では意外な人がレクター博士ジョークの対象にされててニヤリ。
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。楽しみにしてた。が、もはや、誰が主人公か、何を信じれば良いか、自身の胸の内で七転八倒。真実の犯人探しもだが、ストーリーを追うのも疑いながらで、えーっ?と何度声を上げたのが数え切れないほど。長いけど場面の切り替わりが早いから読み易い。
Posted by ブクログ
日本の見ざる・言わざる・聞かざるになぞらえた「四猿」と呼ばれた連続殺人事件鬼を描いた三部作。
四猿が残した日記で判明する犯人の生い立ち、犯人を追うポーター刑事との因縁。長編だが読みやすく、久しぶりに海外ミステリーにハマりました。
Posted by ブクログ
三部作だけど
一部が一番面白かった。
私のミステリーの読み方が悪いのかもしれないが、最後は色々とダイナミックになる分、それぞれについての内容が薄いように感じた。
またこのコロナ禍である以上…
いわんとすることはわかるかと。
Posted by ブクログ
すぐに読む終われず、日を空けては手に取って、やっと読み終えた。手に取るたびに以前の内容が混乱して、まるで悪夢を見ているよう。???マークのオンパレード。一気読みすればそんな事にはならないけど、疲れて無理でした。 長編小説を書くには緻密なプロットが必要でしょう。作者と翻訳者のかたに、お疲れ様でしたと言いたい。