あらすじ
予測不能の完結編!
見ざる、言わざる、聞かざる――四番目の猿、最後の“死の裁き”。
「父よ、お許しください」
各地で発見される“祈る死体”の意味とは。
シカゴの街を震撼させる連続殺人鬼〈四猿〉と、事件を追う刑事ポーター。ふたりが昔知り合いだったと匂わす写真が発見され、捜査本部は騒然となる。訳がわからぬまま勾留され追いつめられるポーターをよそに、各地で次々と見つかる「父よ、お許しください」と懺悔の句が添えられた“祈る死体”。それは四猿による最後の裁きの始まりだった――
すべての謎が解けるとき、その結末に驚愕する。怒涛の完結編!
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Posted by ブクログ
良かった点
・前2作の伏線やアンソン達の目的が丁寧なものも雑なものも含めて解明されている
・長いけど、沢山の視点が入り混じるので飽きない
ちょっと疑問に思う点
・ウェルダーマンとストックスは具体的にいつ殺害されたのか(日記での描写はヒルバーン夫人の証言から否定)
・何故ウィーゼルやティーガンはサムのことを皆に言わなかったのか
ずっとサムが報われることを信じて読み進めていたのでこの終わりは個人的には満足です。
トイレでのアンソンとサムの会話は日記の中のアンソンと話しているかのような幼さを感じました。
作者あとがきにて映像化されることが決定しているようなので、クリミナルマインドや映画SE7ENとかmozuとかが好きな人にはお薦めしたいです。
Posted by ブクログ
読み応えあった。
ポーターの記憶の欠落が示唆され、実は悪いヤツなのではとハラハラさせられた。
人身売買など巨悪な者どもの復讐はしょうがないけど、その家族や嬉々として犯した殺人は許せないので、最後の結末はなるべくしてなった事だと思う。
Posted by ブクログ
三部作の完結編。
今回は特に二転三転が多く、主人公だと思っていたサムが実は4MK?と思わせる展開で、なにを信じたら…状態で読みすすめた
。
中盤辺り(病院のシーンなど)ちょっとこれにページさきすぎじゃない?と思う場面もあったけど、ラストは怒涛の展開でバタバタっとまとまった感じ。
被害者の数がやたらと多いので、誰だったのか、なんだったのかは全部は説明されないけど、この量の伏線を一気にまとめてきたのはすごいなぁと。
ビショップらは被害者であると同時に、もう庇いきれないほどの加害者でもあるわけで、こんな幸せな感じで終わっちゃっていいのか…?とラスト手前でモヤモヤしたけど、最後はさらにまさかの展開だった。
犯罪者は裁かれるべきだけど、復讐は連鎖するし、ビショップたちのやり方が正しかったのかはわからない。
実際、罪のない娘たちを殺してるのだからもう被害者ヅラもしきれないとは思う。
でも、あぁでもしないと大物たちが絡んでる人身売買組織を潰せなかったのかもしれないと思うととてもつらい。
なによりサムがかわいそうすぎた。
ただただ実直でまじめな警官だったのに、撃たれるわ、妻は殺されるわ、犯罪者扱いされるわ…一番救いがなかったなと。
なのでラストは賛否両論ありそうかも。
あと実際にこの人身売買サイトが存在していたということが一番ショックだったし、物語を楽しんでいいのか…という気持ちにさせられた。
すでに、映画化、ドラマ化の権利は売れているようだけどいつかやるのかなぁ。
まぁ映像化に向いてそうな話ではあったと思う。
合計2000ページほどの物語が終わってしまったので、ちょっと喪失感ようなものがある。
Posted by ブクログ
ビショップをさっさと殺せばいいのに…せめて言いなりにならなきゃいいのに、いちいち全部言うこと聞いてて、そのせいで被害者は増え続け…とモヤモヤ。
ビショップが嘘つきすぎて最後の最後まで何が本当かわからなかった。途中はプールが主人公みたいになって、肝心のサム・ポーターがややぽんこつになってしまったのもすっきりできない。
せめて日記だけは嘘なく書くか、嘘の部分は父親の死んだとこだけと明言してほしかったな…。
エモリーコナーズに頼ったあたりも都合良すぎた。アップチャーチの自分勝手さもひどすぎるし、、結局何が目的なのかさらっとしか読み取れなかった。
「悪をしざる」って訳もスッキリしない。
3部作、面白さは1>2>3の順だった。
けれど面白かったのでJ・D・バーカーの他の作品も読みたい。
Posted by ブクログ
翻弄された。
でもその翻弄されている自分を楽しみながら、堪能して読めた。本当に読み応えありました。
記憶の欠如したサムをあやしむ展開になったけど、ナッシュやクレアの一途に信じる姿を見ながら私も信じていた。助けてくれたエモリーの存在も考えるとサムには正義であって欲しかったのでそこだけは報われた気持ちがする。
「善であろうと悪であろうと、人が人生の障害に打ち勝てるのはその精神があるからだ。」