杉原理生のレビュー一覧
-
購入済み
ゆっくりと穏やかに
タイトルズバリなお話です。杉原さんらしいと言っていいかな?華美な設定や奇抜なキャラ個性はないのですがお話の中で「ちゃんと生きてて」つい引き込まれますね。しかし12年てね、時間かかるにも程があるわ!と1人ツッコミ入りました。BLに多い設定な気がする、この無駄にロングランな片恋的な(笑)お話自体は優しく時に切なくもあり良かったかな。ただね水森がキツイと言われてるほどキツくい訳でなく割と単に色々無関心なんじゃない?とか、矢萩が見目良く受けがいい猥談好き(?)と謳うわりに印象は気の弱いヘタレだったりとキャラに若干違和感が残ったので総評は☆3で。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ幼い頃交通事故で両親を亡くした透は、伯父夫婦に引き取られる。年の近い従兄たち、幼なじみ、暖かい家族に囲まれて透は幸せに暮らしていた。とりわけひとつ年上の彰彦は、おとなしくて心優しい透を気に掛け、時には庇い、透にとって特別な存在になった。年長の従兄への無邪気な好意、憧憬は、やがて隠しきれない恋心へ変わっていく。お互い同じ気持ちであることがわかっても、透には大切な家族を裏切ることはとてもできなかった。
『家族だから』と言う透の一言で、ふたりの恋は永遠に封印されたはずだった。
長い年月が流れて、彰彦は突然透の元に戻ってくる。必死の思いで胸の奥底に葬ったはずの恋心はいとも簡単に再び引き出されてしまう。お互いの気持ちが少しも変わっていないことなど、すぐにわかってしまうのだ。
未熟だったふたりには決して乗り越えられなかった壁が、大人になった今は違う高さに映るのだろうか。
大切な家族を裏切ることはできない、悲しませたくないという思いは今でも変わらないけれど、決してお互いを諦めることもできないと気付くための10年だった。何と引き替えにしても決して失くすことはできないとわかるための時間。
結果、周りを取り巻く環境は何ひとつ変わっていないので、裏切る、悲しませるという後ろめたさは全く解消されない。ただ長い年月を経て、その事実をようやく受け入れる覚悟ができたということ。なので…両想い後の圧倒的な幸せ感は著しく乏しい… -
Posted by ブクログ
タイトルどおりスローだと聞いていました。
でも、じれじれキュンが好きな自分としてはむしろ本望!とばかりに購入。どんなじれったい話なんだろうと、ワクワクしながら読みました。
確かにスロー。もどかしいばかりにゆっくりな恋模様が、一人称の受け視点で語られます。
…でも、これ好き嫌いが分かれるかなー。
これをじわじわと読むのかノロノロと読むのかで評価は分かれると思います。私は合わなかった。
ストーリー自体もゆっくりな歩みですらなく、結局その場で足踏みしてたのにやっと気づきました、という感じ。
最後には、受けのあまりの煮え切らなさにイラっとしてました(笑)
木下さんのイラストが繊細で綺麗なのが救い。 -
購入済み
もう一捻り。
「音無き世界」が淡く切ない美しいお話だったので本作にも同種のモノを求めましたが、ちょっとタイプ違いでした。幼少期に仲が良く長らく付き合いのなかった高成と「男同士の関係」になりうんうん葛藤する理也が関係を続ける勇気がなく別れを決意、再びうんうん悩むハメになり離れてしまった高成こそがかけがえのない存在だと気づくまで、のお話。良いお話なんですが、切なさはなく理也が悩みまくってた割りに案外あっさりまとまっちゃって盛り上がりに欠けました、、ね。高成のン十年来の想いももっと爆発させても良かったのかも。
-
Posted by ブクログ
ただの再会ものではありません。10年前は少女みたいにかわいかった幼馴染みと10年ぶりに再会したら、面影も無いほど背も高く伸びて、無愛想な男前に変貌していて…という話です。
お嫁さんにしようと思っていたら、お嫁さんにされそうになるんです。
驚愕ですねw
大学生の一哉は偶然からシェアハウスすることになります。そこで隣部屋になったのが、真帆。
かわいかった真帆のあまりの変貌振りに、一哉は戸惑ってしまいますが、不機嫌そうに見えた真帆はなぜか好物のシフォンケーキを焼いてくれたりして。
見てくれはデカくなってしまった真帆ですが、やることは乙女でかわいかったりするギャップが面白かった。
中身は変わってないんですよね。そして、本人も変わっちゃったことをすごく気にしているらしい。
一哉の視点で描かれているのでわかりにくいんだけど、真帆の一途さに気が付くときゅんとなります。ずっと一哉のことが好きだったのがひしひしと伝わってきました。
一哉にはあんまり伝わってなかったですけどねww
真帆の一生懸命さ、必死さに微笑ましくなります。
しかし、ちょっとストーリー展開がムダにまどろっこしかったかな。
すごい事件が起きてドラマチックに盛り上がる、という展開ではなかったので前半退屈になってしまったんですよね。後半、二人のズレっぷりが明らかになってくると俄然面白くなってきましたが。
脇キャラも全員ちょっとめんどくさかった…スピンオフが出ても微妙。
というわけで、エロ的には焦れ焦れさせられすぎで、萌えるというよりは恥ずかしくて赤面するかんじでした…
エロより、攻の一途な行動にキャーッて悶えるのがメイン。読んでてジタバタしちゃいました。
高久センセのイラストがぴったりでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ杉原さんの超絶ファンタジー『薔薇と接吻』の続編。ヴァンパイア氏族の長となった櫂と櫂と共に永遠を生きる決意を固め伴侶となった律也の“新婚篇”
どんなラブラブ甘々が繰り出されるのかと思いきや、意外とシリアスなトーンだった。
でも前作よりもエロの頻度と濃さは五割増しな気も! 新婚さんなだけにww
ファンタジーは物語の世界観を説明する必要があるから冗長になるのはやむを得ないけど、結構ページ数くったなぁと思う。
正直、ファンタジーは得意じゃないので、夜の種族、浄化者、狩人、狼男とか、ふぅーん…(・、・)?って感じで、長の代替わり、氏族同士の争いとか言われてもどっぷり入り込めないんだけど、ヴァンパイアの櫂がビジュアルも性格も超好みなので、それだけでご飯三杯くらいいけそう。
ストーリー自体はただ好きな人と結ばれてずっと一緒に…みたいな夢物語じゃなく、この先果てしなく長い時間がふたりの前にあるけれど、決して永遠を約束するものじゃなくて、いつか終わりはやって来る。何がふたりを分かつのかはわからないけれど、いつか自分が死ぬなら櫂のそばで、櫂が死ぬなら自分のそばで…と律也が共に生きる覚悟を決める、そんなお話だった。
私個人的には、本来サブキャラのレイとフランが、メインカプを喰うくらい印象的だった。ふたりの結末は、それが最善の方法だと頭ではわかっている。なのにこの切なさはなんだろう。
フランにとって、どんな形にしろ、やっとひとつになれたことは幸せかもしれない。二度と離れることはないのだから。
でもやっぱりどうしようもなく悲しい。フランの灰を抱きしめるように、そっと静かに口づけたレイの姿が鮮烈に胸に残った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな作家さんです。既読の過去作品を鑑みると、こういうタイプの攻ってめずらしい気がする。杉原さんの描く、年齢に関わらず精神的優位に立つ感じの攻がスゴく好みなのだけど、今回はストライクゾーンではなかったな。
真帆のビジュアルは結構好きなんだけど、なんか不思議ちゃんでわかりづらすぎて、どうしたいのん?と疑問符…。だんだん法則が見えてくると、なるほど口べたで不器用に幼なじみを溺愛するワンコだと判明。色んな行動が一生懸命過ぎてかわいい。
幼い頃は可憐な美少女みたいだったとか、そういう設定もわりと好きだけども。
受けの一哉にいたっては、なんか印象薄かった。
その一方で脇には変な人いっぱい出てきたな~。
陽人さんみたいな、何考えてんだかよくわかんない悪そうな人好きなので、スピンオフ出たら読むと思う。
杉原さんは新刊出たら無条件に買ってしまう作家さんだけど、ここ最近は、あのちょっと神憑り的に素晴らしい(私基準)比喩とか心理描写がなりをひそめている気がする。人によって好きずきはあると思うけど、私はあのポエミーな文体が読みたい。