東直己のレビュー一覧

  • 探偵、暁に走る
    再読。いやー、これはほんと切ない話。認知症を発症したけど、嫁以外の前ではしゃんとして、嫁しかおばあちゃんの混乱した姿を知らない、というのも、そのせいで嫁が夫から文句言われるのも。いかにもありがち。そして詐欺にあって騙されてるけど、それを絶対に言おうとしないというのも。正直、自殺しようとするのも分かる...続きを読む
  • 探偵は吹雪の果てに
    読み応え充分な内容。
    俺も歳取ったな…と前半は流して読んでいたら、怒涛の後半はドンチャン大騒ぎ。
    シリーズの伏線にもなっていて、おぉ!おぉ!とシリーズを読み返したくなりました。
  • 向う端にすわった男
    以前読んだときはぱっとしないなと思ったが、再読したら意外によかった。探偵の失敗談が多く、ほろ苦い読後感になる作品が多い。一話目は、探偵の醸し出す緊張感がやけに強いなと思っていたら見事に裏切られて、気持ちいいし。
  • 旧友は春に帰る
    複数再読。かつてファムファタールだったモンローが醜悪なオバサンになってしまうのが切ない。単なる老いではなくて、あの頃のまま、子供のまま、年齢を重ねてしまったということだろう。
    アキラさんもどんどん弱っていく感じがして、いつか死んでしまうんだなと思わせる。
  • 半端者
    ススキノ探偵シリーズ11作目。
    しごく当たり前のことだけれど、ススキノ探偵の「俺」にだって若いときはあったのだ。
    高田とはもちろん交遊があり、桐原ともすでに顔見知りだ。
    どんな生活なのかと思えば、あまり大きな違いはない。
    「俺」はやっぱり若くても「俺」で、基本的な性格は変わってはいない。
    大学生活を...続きを読む
  • 猫は忘れない
    顔馴染みのミーナから猫の世話を頼まれた「俺」。
    約束通り餌をやりに行けば、ソウルにいるはずの飼い主が殺されていた。
    事件を担当した刑事の茂木から、猫を飼うのに必要なものを教えてもらう「俺」。
    かくして、猫の世話をしながらミーナを殺したやつを「俺」は捜し始める。
    「俺」もすっかり年を取り中年どころか初...続きを読む
  • 旧友は春に帰る
    理由もわからないままトラブルに巻き込まれ、いつものことがけれどやくざから追われるはめになった「俺」。
    かつてススキノを席巻したモンローから、久しぶりの連絡を受けた「俺」は、面倒がりながらも結局は手を貸すことになる。
    過去から這い出てきたような女の存在は、「俺」を思いもよらぬ事態へと引きずり込んでいく...続きを読む
  • 旧友は春に帰る
    すっかりいい歳になった「俺」の言動は、若い頃から持っている独特の美学を残しつつも大人の分別や優しさも身に付き、成熟した魅力になっている。
    桐原や種田も然り。
    本シリーズのベスト作品じゃないかな。
  • 探偵は吹雪の果てに
    「俺」も人並みに年をとり、45歳という世間的にはそれなりの年齢になっているのが本作である。
    しかし、45歳になってはいても「俺」は変わらない。息子を持つ親父になっても「俺」は変わらない。
    誰がなんと言っても譲れないものは譲れないのだ。
    「俺」だけに通用する「俺ルール」が、けっこう好きだ。
    男という生...続きを読む
  • 探偵はバーにいる
    男が憧れる男。
    ものすごいマッチョでイケメンには憧れない。
    お酒を朝から飲んで自由気まま。それでいて、仲間に愛され、人情的。ユーモアがあり、女にもモテる。
    なんて男に憧れる。というか、そういう主人公の本が読みたい。
    ススキノが舞台なので感情移入もしやすい。大泉洋として見てしまうのも、またよし。
    ちょ...続きを読む
  • サイドストーリーズ
    またあの人たちに会える喜びとまだ知らない人たちの日常を垣間見れるお試し的感覚。
    何作か読みたい本も見つかってとっても得した気分。
  • サイドストーリーズ
    アンソロジーは、未読の作家さん探しに持ってこい!
    と、こちら即買い。
    しかし・・・しくじった⁉️
    よくれば、タイトルが、「サイドストーリーズ」
    ということは・・・本編ありきだった(笑)
    既読は、「百瀬〜」と「まほろば駅前〜」のみ。
    いくつか本編読んで、ようやく積読から脱出。
    ドラマ化されてるもの た...続きを読む
  • 探偵はバーにいる
    タフでなければ生きていけない。優しくなれなくては生きている資格がない。

    という、フィリップ・マーロウの名台詞を地でいくような主人公「俺」がなんともカッコ良い、いわゆるハードボイルド小説?のジャンルで括っていいんでしょうなあ、という内容でした。

    主人公は基本的にタフガイである。色々とボヤきつつも、...続きを読む
  • 半端者
    おもしろかった

    なにやらおもしろいとは聞いていたススキノシリーズ。
    映画もおもしろかったし、いつかは読もうと思っていたのだが、なかなか1から順にお目にかかる機会がなくどーしたもんかなーと思ったいたところ、これはそれ以前のストーリーとのことで、手にとる。

    飲んでんなー
    ひたすら飲んでんなー
    酒漬け...続きを読む
  • 駆けてきた少女
    ススキノ探偵シリーズ。
    《俺》はビルの8階にあるスナックで飲んだ後、そのビルの階段で若い男女に出会う。女性が嫌がっているらしいのを見て男を窘めると、女に唆された男にナイフで刺されてしまう。
    腹の脂肪が厚いお陰で傷は浅く済んだが、犯人は捕まらない。

    入院中に見舞いにきた霊能力おばちゃん・濱谷に、最近...続きを読む
  • ライト・グッドバイ
    再読。
    ススキノの便利屋-俺が見せる相変わらずのひねくれたモノの見方、妙な独自のこだわりと、年齢を重ねることで身につけた我慢強さのバランスが絶妙であり、シリーズの中で最も俺の良さが出ていると思う。
    ストーリーの中核をなす登場人物を遠慮なく徹底的にグロテスクに描く思い切りも当シリーズらしいです。
  • 探偵はバーにいる
    話がどうこうよりもおちゃらけた洒脱な文章が面白くて何度か吹き出した。小説読んで笑いが込み上げるのは久しぶりでした。登場人物はみんなそれぞれどうしようもない奴らなんで、特別シンパシーを感じる部分はなく、主人公の「俺」にひたすらスポットが当たってある意味分かりやすいエンターテイメントでした。
  • 札幌刑務所4泊5日
    どんな内容かわからずに手にした本ですが、読みやすくて面白かったです。実話なんですね!
    刑務所の中なんて知らないことが一杯で、勉強になりました。
    この著者の方、おもしろいですね・・・
    適当に書いているように見えて、実はしつこく同じフレーズを繰り返すことで笑いがこみ上げてきたり、イマドキ世の中にあふれて...続きを読む
  • 探偵はバーにいる
    2015/10/20
    頑なに名前を教えてくれない。
    これは映画の後に読んでよかった。
    洋ちゃんは当たり役だ。
    ぶっちゃけ映画見てなかったら面白かったか疑問。
    洋ちゃんのイメージで助けられて探偵が何やっても許せる。
    飲みすぎで心配なるけど。洋ちゃんが。
    映画の探偵のほうがクリーンだね。
    大麻はダメー
  • 旧友は春に帰る
    シリーズ1作目「探偵はバーにいる」に登場したあのモンローから、四半世紀ぶりに「お願い。助けて」と言うメールが来たところから周囲が慌ただしくなり、それから最後までハラハラしながらも懐かしくなったり悲しくなったりする話だった。
    とにかくモンローと一緒になって追っ手から逃げようとする前半と、大切な人を守ろ...続きを読む