東直己のレビュー一覧

  • 猫は忘れない

    Posted by ブクログ

    知り合いのスナックママ、ミーナから、旅行中の飼い猫の世話を頼まれた“俺”は、餌やりに訪れたマンションで変わり果てた姿となった彼女を発見する。行きがかりから猫のナナを引き取り、犯人捜しを始めた“俺”は、彼女の過去を遡るうちに意外な人物と遭遇、事件は予想外の方向へと進展する…猫との暮らしにとまどいながらも、“俺”はミーナの仇を取るためにススキノの街を走り抜ける。

    0
    2018年06月25日
  • 探偵、暁に走る

    Posted by ブクログ

    地下鉄で乗客とトラブルになっていたところを救ったのがきっかけで、“俺”はイラストレーターの近藤と飲み友だちになった。その近藤が何者かに刺されて死んだ。友人の無念を晴らすべく、ひとり調査を開始した“俺”の前に、振り込め詐欺グループ、闇金融、得体の知れない産廃業者らの存在が…絶体絶命の窮地に陥りながらも、“俺”は友の仇を討つために札幌の街を走り回る。

    0
    2018年06月25日
  • ライト・グッドバイ

    Posted by ブクログ

    「殺人容疑者と親友になれ」退職した古馴染みの元刑事種谷が、“俺”のところに厄介な依頼を持ち込んできた。未解決の女子高生行方不明事件の証拠となるべき死体を見つけるためだというのだ。“俺”はバーで偶然を装って男に近づき、気の合うふりをして付き合いを深めてゆく。だがそいつは、一緒に酒を飲むのはまっぴら御免という、“俺”が最も嫌いなタイプの男だった…

    0
    2018年06月25日
  • 消えた少年

    Posted by ブクログ

    学校では問題児扱いだが映画が大好きな中学生、翔一と知り合い意気投合した(俺)。ところが、翔一の親友が惨殺死体で発見され、一緒にいたはずの彼も行方不明となってしまった。変質者による誘拐か?暴力団がらみなのか?それとも、学校をも巻きこんだ障害者施設反対運動に関係があるのか?担任の教師、春子に翔一の捜索を依頼された(俺)は、彼の姿を探してススキノを疾走する!

    0
    2018年06月25日
  • バーにかかってきた電話

    Posted by ブクログ

    いつものバーで、いつものように酒を呑んでいた「俺」は、見知らぬ女から、電話で奇妙な依頼を受けた。伝言を届け相手の反応を観察してほしいという。疑問を感じながらも依頼を果したのだが、その帰り道、何者かによって殺されそうになった。そして、ひとり調査を続けた「俺」が知ったのは依頼人と同じ名前の女が、地上げ放火ですでに殺されていたことだった。

    0
    2018年06月25日
  • 待っていた女・渇き

    Posted by ブクログ

    表題作は、短すぎて起承転結がダイナミックさを欠く。オチが弱いというか、後半のどどどっという怒涛の展開があっけなさすぎる。まあ仕方ないよな。娘がまだ無邪気なお子様で、かわいい。子どもたちの成長を見守るのも本シリーズの楽しみの一つである。
    渇きは、嫌な刑事である井原がいい味を出している。うねはらに対する嫌味が陰険で陰惨で、たまらない。
    2020.3.5再読。
    凡百の書き手なら美談にしかねない井原の真摯さを徹底して疑ううねはらの態度、筆者の人間観察の際の冷徹な視線が垣間見える。
    印象に残ったのは、ラスト。これまで自分の子どもの大切さというのが実感としてはわかっていなかったのだろう。
    空手の描写が弱いことにも気付いた。攻撃を外受けで受けるとか、形式的すぎる。空手を離れたアクションの描写はいいのに、なんでだろ?

    0
    2020年03月05日
  • 待っていた女・渇き

    Posted by ブクログ

    表題作は、短すぎて起承転結がダイナミックさを欠く。オチが弱いというか、後半のどどどっという怒涛の展開があっけなさすぎる。まあ仕方ないよな。娘がまだ無邪気なお子様で、かわいい。子どもたちの成長を見守るのも本シリーズの楽しみの一つである。
    渇きは、嫌な刑事である井原がいい味を出している。うねはらに対する嫌味が陰険で陰惨で、たまらない。
    2020.3.5再読。
    凡百の書き手なら美談にしかねない井原の真摯さを徹底して疑ううねはらの態度、筆者の人間観察の際の冷徹な視線が垣間見える。
    印象に残ったのは、ラスト。これまで自分の子どもの大切さというのが実感としてはわかっていなかったのだろう。
    空手の描写が弱いことにも気付いた。攻撃を外受けで受けるとか、形式的すぎる。空手を離れたアクションの描写はいいのに、なんでだろ?

    0
    2018年04月02日
  • 悲鳴

    Posted by ブクログ



    畝原シリーズ第三弾。
    出版された2003年、この辺りの年だと、「キレる17歳」だとか、クレイマーなんてのが社会問題になってた頃か。

    強烈な自己憐憫で己を覆い、自分以外の世界すべてが敵であるなんて拗らせたのが、少数ながら存在する。それは今に限ったことではなく、はるか昔から。その昔ってのも、古代に遡ってさえも。

    正義だ悪だと二元論ではなくて、だれしも必ず起こりうる。東作品に一貫して掲げられる、悪の捉え方。
    三作目は、かなりズッシリくる。
    重厚感が凄まじい。ラスト近くの産廃前の描写は、小さなお子さんを持つ親御さんは読むの堪えるだろうな。

    0
    2018年03月18日
  • 悲鳴

    Posted by ブクログ



    畝原シリーズ第三弾。
    出版された2003年、この辺りの年だと、「キレる17歳」だとか、クレイマーなんてのが社会問題になってた頃か。

    強烈な自己憐憫で己を覆い、自分以外の世界すべてが敵であるなんて拗らせたのが、少数ながら存在する。それは今に限ったことではなく、はるか昔から。その昔ってのも、古代に遡ってさえも。

    正義だ悪だと二元論ではなくて、だれしも必ず起こりうる。東作品に一貫して掲げられる、悪の捉え方。
    三作目は、かなりズッシリくる。
    重厚感が凄まじい。ラスト近くの産廃前の描写は、小さなお子さんを持つ親御さんは読むの堪えるだろうな。

    0
    2018年03月18日
  • 流れる砂

    Posted by ブクログ



    私立探偵畝原シリーズ第二弾。
    本書の単行本が発行されたのが99年。
    オウム真理教、パナウェーブ研究所、林真須美のヒ素カレー事件が思い出される。
    出版された年に読んでいたら、さぞ不気味だったことだろう。

    最初の依頼のマンションの一室で、良からぬことが起こっているようなので、その調査から物語は始まる。
    その後、新興宗教から保険金殺人へと。

    悪の根源はなく、悪の臭いを持つ者同士が互いに弱みを握り合いながら、より悪事に麻痺し溺れて行く様が実に人間臭い。
    毎度、長編にもかかわらず、場面運びは秀逸だ。
    しかし、最後のオチの仄暗さは何度も言い表し難い。タイトルの通り。

    0
    2018年03月12日
  • 流れる砂

    Posted by ブクログ



    私立探偵畝原シリーズ第二弾。
    本書の単行本が発行されたのが99年。
    オウム真理教、パナウェーブ研究所、林真須美のヒ素カレー事件が思い出される。
    出版された年に読んでいたら、さぞ不気味だったことだろう。

    最初の依頼のマンションの一室で、良からぬことが起こっているようなので、その調査から物語は始まる。
    その後、新興宗教から保険金殺人へと。

    悪の根源はなく、悪の臭いを持つ者同士が互いに弱みを握り合いながら、より悪事に麻痺し溺れて行く様が実に人間臭い。
    毎度、長編にもかかわらず、場面運びは秀逸だ。
    しかし、最後のオチの仄暗さは何度も言い表し難い。タイトルの通り。

    0
    2018年03月12日
  • 探偵、暁に走る

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。いやー、これはほんと切ない話。認知症を発症したけど、嫁以外の前ではしゃんとして、嫁しかおばあちゃんの混乱した姿を知らない、というのも、そのせいで嫁が夫から文句言われるのも。いかにもありがち。そして詐欺にあって騙されてるけど、それを絶対に言おうとしないというのも。正直、自殺しようとするのも分かるなぁ。それを助けたのもほんとに良かったのか。しかし、振り込め詐欺、聞かなくなったけど、まだやってる人もいるんだろうな。そしてもっと違う詐欺をやってるんだろうな。

    0
    2018年03月02日
  • 向う端にすわった男

    Posted by ブクログ

    以前読んだときはぱっとしないなと思ったが、再読したら意外によかった。探偵の失敗談が多く、ほろ苦い読後感になる作品が多い。一話目は、探偵の醸し出す緊張感がやけに強いなと思っていたら見事に裏切られて、気持ちいいし。

    0
    2017年09月07日
  • 旧友は春に帰る

    Posted by ブクログ

    複数再読。かつてファムファタールだったモンローが醜悪なオバサンになってしまうのが切ない。単なる老いではなくて、あの頃のまま、子供のまま、年齢を重ねてしまったということだろう。
    アキラさんもどんどん弱っていく感じがして、いつか死んでしまうんだなと思わせる。

    0
    2017年06月07日
  • 半端者

    Posted by ブクログ

    ススキノ探偵シリーズ11作目。
    しごく当たり前のことだけれど、ススキノ探偵の「俺」にだって若いときはあったのだ。
    高田とはもちろん交遊があり、桐原ともすでに顔見知りだ。
    どんな生活なのかと思えば、あまり大きな違いはない。
    「俺」はやっぱり若くても「俺」で、基本的な性格は変わってはいない。
    大学生活を送りながら、怠惰な時間を送る日々。
    だけど、ススキノの歓楽街に出入りはするものの、まだススキノに溶け込んではいない。
    親しくなった女性が姿を消したことから、「俺」は彼女を捜してどんどん深みにハマっていく。
    気づけばけっこう怪しげなところまで踏み入っていて、謎は少しも解けそうにない。
    いかにも「俺」らしい展開だ。
    脇本先生に手紙を訳してもらう場面は、ちょっと「俺」がかわいそうになってしまった。
    いなくなってから気づく気持ちって確かにある。
    二度と会うことはないとはっきりわかってから、「俺」はようやく自分の気持ちに気づいたんだろう。
    恋とは違うかもしれないけれど、ある種の喪失感じゃないだろうか。

    「ススキノ探偵」シリーズを読んできたからこそ、この物語の面白さがわかる。
    もしも、まだシリーズを読んでいないのにこの物語を手にしてしまったら・・・。
    ぜひ、先にシリーズを読むことをお勧めする。

    0
    2017年04月11日
  • 旧友は春に帰る

    Posted by ブクログ

    理由もわからないままトラブルに巻き込まれ、いつものことがけれどやくざから追われるはめになった「俺」。
    かつてススキノを席巻したモンローから、久しぶりの連絡を受けた「俺」は、面倒がりながらも結局は手を貸すことになる。
    過去から這い出てきたような女の存在は、「俺」を思いもよらぬ事態へと引きずり込んでいく。
    あるのかないのか、まるで信憑性のない蜃気楼のような「印紙」を追い求め、入り乱れる人間たち。
    損得勘定で動く彼らには、真実はいつまでたっても見えないのだろう。
    自分たちの見たいものしか目に入らないし、自分たちの信じたいものしか信じないのだから。
    何ごともほどほどがいい。
    過ぎたるは及ばざるがごとし。
    モンローは過ぎた美貌が仇となって、自分自身も周りも振り回され続けた一生だったように思う。
    光に害虫が集まるように、モンローのもとには負のエネルギーが集まってしまったのかもしれない。
    モンローは幸せだったのだろうか?
    幸せになることが、幸せでいることが、幸せでいつづけることが、怖かったんだろうか?
    「俺」の後悔が、切なく哀しい。

    0
    2017年03月13日
  • 猫は忘れない

    Posted by ブクログ

    顔馴染みのミーナから猫の世話を頼まれた「俺」。
    約束通り餌をやりに行けば、ソウルにいるはずの飼い主が殺されていた。
    事件を担当した刑事の茂木から、猫を飼うのに必要なものを教えてもらう「俺」。
    かくして、猫の世話をしながらミーナを殺したやつを「俺」は捜し始める。
    「俺」もすっかり年を取り中年どころか初老のおじさんになっていた。
    そんな「俺」が慣れないながらも猫の世話をし、しかも癒されている図はなかなか微笑ましいものだった。
    若い頃とは違って無理のきかない年齢なのに、相変わらずやってることは無茶が多い。
    真相に迫っていく粘りも変わってはいないけれど。
    何気なく話をし、どうでもいいことで笑いあう。
    ちょっとした知り合い程度では相手のことなんてわからない。
    「俺」が見ていたミーナと、見えていなかったミーナはまるで別人だった。
    でも、これほど極端ではないけれどけっこうありそうな気はする。
    無意識にでも、相手を選んで見せる顔を変えているって、多かれ少なかれきっと誰でもしてること。
    それにしても猫は怖い。
    飼い主の仇を取ろうとしたんだろうけれど、猫の執念は凄まじい。
    そういえば、犬が祟るってあんまり聞かないような・・・。
    結局猫はこれまでどおり「俺」のところに居つくようだし、次回の登場を楽しみにしよう。

    0
    2017年03月13日
  • 旧友は春に帰る

    Posted by ブクログ

    すっかりいい歳になった「俺」の言動は、若い頃から持っている独特の美学を残しつつも大人の分別や優しさも身に付き、成熟した魅力になっている。
    桐原や種田も然り。
    本シリーズのベスト作品じゃないかな。

    0
    2017年03月04日
  • 探偵はバーにいる

    Posted by ブクログ

    男が憧れる男。
    ものすごいマッチョでイケメンには憧れない。
    お酒を朝から飲んで自由気まま。それでいて、仲間に愛され、人情的。ユーモアがあり、女にもモテる。
    なんて男に憧れる。というか、そういう主人公の本が読みたい。
    ススキノが舞台なので感情移入もしやすい。大泉洋として見てしまうのも、またよし。
    ちょっと分かりづらい部分もあるが、まあそれはそれで。

    0
    2016年09月11日
  • サイドストーリーズ

    Posted by ブクログ

    またあの人たちに会える喜びとまだ知らない人たちの日常を垣間見れるお試し的感覚。
    何作か読みたい本も見つかってとっても得した気分。

    0
    2016年05月30日