初野晴のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ『水の時計』における人の死(ここでは脳死)、『漆黒の王子』における「上の世界」と「下の世界」(本作では現代と過去)、『1/2の騎士』にあるSF的(ファンタージ的とも)設定を活かし、主人公が魔女狩りの吹き荒れる中世イギリスの魔女探索人に挑む。SF的、ファンタジー的なようでいて、いちおう謎解きミステリの構成をきちんととっているのは流石。最後のひねりも秀逸で満足。惜しむらくは、主人公を支える、一人一人が実に個性的な学芸員たちの掘り下げが、主人公とナナ、時間旅行先の老婦人と少年との間に焦点が当てられているためか、やや足りなく感じられたことか。ただ、この作品は、枇杷の姉の設定もあることから、続編が予想で
-
Posted by ブクログ
暴走族のリーダーを務める高村昴は1000万円と傷害事件のもみ消しと引き換えにある依頼を持ちかけられる。それは脳死と診断された少女の臓器を運ぶバイク便だった。
一章で昴がバイク便の仕事を受けるまで、二章以降は臓器を受け取る側の話が連作調で、最終章で再び昴の話に戻る、という構成です。
臓器を受け取る側の話、それは生と死、それぞれの幸せをめぐる物語になっています。
ずっと入院する妹とそれに付き添いっきりの母を複雑な気持ちで見守る姉、
人工透析という束縛から逃れるため、海外での移植に希望をつなぐ女性、
心臓の病気で余命わずかと宣告され、最後を海外ボランティアで過ごそうとする男性
それぞれの話 -
Posted by ブクログ
6作品の短編。
ちらほらと見知った店名が出てきたりで
微妙なリンクが楽しかったです。
最初のインストラクターには驚きです。
体育大を出て…みたいな事は思ってましたが
まさか試験があるとは。
よくよく考えれば、語らないと分からない経歴より
そういうものがあった方がいいのかも?
逆もまた言える、という説もありますが。
言う事でストレス発散。
確かに男性や体験してない人には
分からない事かも知れません。
ラストに、ツンデレ? とか思ってしまった…。
社労士、というのは身近な職業。
しかしここに出てきた会社の人…すごいです。
まさかクレーマーもどきだけかと思ったら
すごい落ちが。
とりあえず、わけ -
Posted by ブクログ
ネタバレ1が思いの外良かったので読んでみた。
特に大きなことがなくても、問題が解決しなくても
ちょっとしたことで頑張ろうと思えるような平凡な中でも
自分にとっては大事だったり重大事だったりする日々。
それぞれの短編の世界が微妙に繋がって同じ世界になっていて
この世界で色んな人がいて、いろんな仕事をしながら
色んなことを経験しているのだなと思える。
そのリンク以外にも、たとえにジブリが出てきているのも
共通して出そうという試みだったのだろうか。
リアルで共感するし、読み終えてちょっとほっとできる。
多少オチがいまいちかな、などと思うものもなくなかったが
楽しんで読めた。 -
Posted by ブクログ
インパクトがあったのは
500円玉貯金箱とギャルバンのみんな。
あと、フリーライターの渡邉さんが
草壁先生に言ったセリフ。
先生の過去に一体なにが…
こうやって小出しで明かされていくんでしょうか。
家族とのつながり、
仲間との友情と夢、青春…
テーマとしては申し分ないのですが
やっぱりミステリの精度と解説、
ストーリー全体の厚みがやや物足りない…。
読んでいて、「ここ惜しいな…」とか
「もうちょっと肉付けしてほしいなぁ」
と思う部分が毎回あるのですが、
そこは個人の好みなので置いといて。
この作品のいいところは何より
魅力的なキャラクターが多いこと。
第三者…ハルタの姉や渡邉さんの -
Posted by ブクログ
変な生徒会長に絡まれたり
大好きな先生のために頑張ったり
音楽室でみんなでお弁当食べたり…
仲良くわいわいしているシーンが微笑ましいです。
『周波数は77.4MHz』を読んでやっと気がついたのですが、
これって静岡の高校が舞台だったんですね。
今回新たに登場したのは
ツンデレCl.奏者と、地学研究会のヘルメット美人と、
サバ入りミックスベジタブルおにぎりもぐもぐしてる留年男子と、
背中にチャックがあるかもしれないオールバックの初恋ソムリエ。
チカちゃんの周りほんとに変人しかいない。
本人も「磁石か?わたし。」と思ってしまうほど。
“ブラックリスト十傑”は残り5人。
どんなキャラが出てく