大村大次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨年(2015)から相続税の増税が始まったようです。課税最低限度額が6000万円から3600万円になったためで対象者が多くなる様です。金融財産だけでなく不動産も対象とのことなので、対象者が50%ほど増える(国民全体の4%から6%)とのことです。元国税調査官である大村氏の本は今まで何冊か読んできましたので、本屋の店頭で目に留まりました。
私が勤務している駅前では、タワーマンションが建設中ですが、それにも拘わらず、完売したそうです。この本では、タワーマンションが相続対策と言われていますが、それを購入する時の注意点等、具体例を挙げて説明しています。個人的に参考になるかはわかりませんですが、知識としては知っておこうと思いました。
以下は気になったポイントです。
・税務署が相続税の税務調査に訪れるのは納税から2-3年後、父親が亡くなってすぐに売却すべきでない、税金の時効となる7年くらい賃貸にしておけばよかった(p25)
・アパートなどの建物は購入と同時に売却額は大きく下がる。アパートを売るときの評価額は、利回りによって決まる。年間の家賃収入÷購入金額、で算定される。10%の利回りを求める人が不動産評価をする場合、年間の家賃収入が600万だったとすると、6000万円が購入金額となる(p38)
・家賃30年保証といっても、新築時と同じ額を保証してくれるわけではない。数年ごとの見直しや、業者の都合で解約できることが小さく書かれているのが殆ど(p40)
・お墓が相続財産から控除されるポイントは、相続開始時点で代金支払いが終了していることである(p57)
・プラス財産の範囲内でのみマイナス財産を負担するものを限定承認、あらゆる財産を相続しないことを相続放棄という、相続を知ってから3か月以内に家庭裁判所に申し述べる必要あり(p62)
・2015年からは、4800万円(妻と子供二人が相続人)を超える場合は、相続税が発生する。生命保険や死亡退職金の非課税限度額(500万円x相続人数)を把握しておくべき(p78)
・遺産は家で残した方がいい、評価額は土地の部分は路線価、建物部分は固定資産税の評価額が基準となるので(p105)
・相続の割引制度を使うためには、相続税がゼロでも申告はしなければならない(p117)
・節税対策だけを考えた場合、アパート経営はそう効率が良いものではない。すでに人口減少社会なので、よほど立地条件が良くない限り難しい(p123)
・妻の名義であっても、稼いできたのが夫なので、妻の「へそくり」は、夫の相続財産とみなすのが相続税法の考え方(p138)
・親から2000万円の住宅資金を援助してもらった場合、毎年100万円ずつ20年で返すという金銭消費貸借契約をする。毎年親から100万円もらい、それを親に返済する。毎年親から100万円もらったとして贈与税の申告をすうる。ポイントは、1)金銭消費貸借契約を結ぶ、利息も決める、2)親からお金をもらい、それを親に返す。そのために銀行振り込みを利用する(p154)
・過少申告加算税は、新たに納めることになった税金の10%、税務調査が行われる前や、指摘前であれば加算税はかからない(p163)
・アメリカの所得税収は、およそ1兆ドル(110兆円)に対して、日本の所得税は13兆程度、GDP比較で8分の1と低い。所得税収が低いということは、富裕層の税負担が小さいことにある。株式配当収入は、所得税・住民税含めて20%程度、これほど株主を優遇しているのは、先進国でも異常(p204)
2016年2月28日作成 -
Posted by ブクログ
大村大次郎著「サラリーマンの9割の税金は取り戻せる」中公新書ラクレ(2013)
*ふるさと納税の基本的なしくみを利用するのも大きなメリットです。自己負担2千円で2万円相当の特産品がもらえる裏技もあります。あるいみ究極の節税術なのです。これは自分が好きな自治体に寄付をすればその分、所得税、住民税が安くなるという制度です。具体的には、自治体に寄付をすれば、所得税、住民税などが寄付金からマイナス2千円した額がかえってくるという制度です。たとえば3万円寄付した場合は、2万8千円が戻ってきます。それならが、2千円マイナスではないかと思う人もいるでしょう。実はふるさと納税を利用して自治体に寄付をした場合は、自治体がお礼として特産品を送るという制度があります。
*住民税は所得にたいして10%に課される所得割と、だれもが均等に課せられる均等割の合計になります。均等割は全国一律4千円ですが、各都道府県、各市区町村によって若干の上乗せ税があり、だいたい5千円前後となります。そのため、住民税額から5千円を引けば住民税所得割のだいたいの額がでてくるのです。
*祖父母の兄弟でも扶養控除に入れることがあるです。税法では、6親等以内の血族、もしくは3親等以内の姻族ということになっています。公的年金収入者の場合、65歳以上の人は年金収入が158万円以下であれば扶養にいれることができるのです。 -
Posted by ブクログ
元国税調査官の著者が税務署(国税局も含む)と税務署員の実態を紹介した本。
税務調査の手法(反面調査や原始記録の重視など)や若手国税調査官の日常などは、情報として興味深く、面白かった。税務署員は決して正義の味方ではなく、「一円でも多く税金を取ること」を至上命令としているというのも、少しオーバーな気はするが、税務署員の一般的なメンタリティとして間違ってはいない気がした。問題点として指摘されていた、OB税理士の脱税請負人化と税務署(現役税務署員)との癒着も概ねそのとおりなんだろうと思う。
しかし、全般的に、著者の見聞きした一部の事例を税務署全体に誇張した印象論の域を出ていないように思えた。特に、キャリア官僚についての記述はかなりバイアスがかかっているように感じた。 -
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【税金に無知であってはならない、と】
僕は損得勘定があまり得意ではない。けれど小金が手に入ると普通に嬉しい。この本は、まさにそんな人向けに書かれたものであろう。冒頭はふるさと納税。毎年やろうと思いながら、結局まだやったことがない。しかしこの制度、なんとさもしいものであろうか(やろうと思ってんだけどさ)。
縁もゆかりもない「ふるさと」に、お礼目当てで寄付をする。そうするとモノが送られてきてうれしい。寄付金額は一定額が控除できるのでうれしい。みんな得する制度のようにみえなくもないが、これ長続きするのかな。
と、ふるさと納税ばかり書いちゃったけど、本書は医療費控除や住宅関係の控除などのテクニックを通じて、「税金を知らないということは政治家になめられる」ということを訴えます。まあ、サラリーマンからぶんどるのが楽だからね。こういうテクニック本が出まわって穴がふさがれて、また裏技が見つかって、という繰り返しのうちに、人生が終わってしまう。