大塚英志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
東浩紀氏の「動物化するポストモダン」、「ゲーム的リアリズムの誕生」を読んだ上でさらにコンテンツの本質に近づきたくて購入。本書は、東氏が「動物化〜」や「ゲーム的〜」の論の元として挙げる大塚英志氏との対談。今までで最も読みやすい一冊だった。その理由は、渡井が東氏のこれまでの著書やメディア・Twitterでの発信を自分なりに整理しかけた上で開いたこともあるが、本書の対談形式が大きい。大塚氏が執拗にツッコミ→東氏が応戦、という図が自然に論を左右に振ることで読者に分かりやすく読ませている。私は、2人の主張のポイントや違いがかなりクリアになり、これまでの東氏の著書の解説本のような感じで読めた。2人の対談は
-
Posted by ブクログ
大塚英志の「大学論」は『「おたく」の精神史』を彷彿とさせる、思いのほか個人的でセンチメンタルな内容に、ぼくの方が気恥ずかしくなるのだが、そんな赤裸々な思いの告白のような、すごく私的でなおかつ青春グラフィティ的ノリに、自分の学生時代と重なって非常におもしろく読ませてもらった。
そして、いくつか気づかされることがあった。ひとつには大塚英志という先生は意外にやさしく、熱心で学生思いなのだな、ということだ。どちらかというと、訝しく学生を嫌悪し邪険にしそうなイメージであるが、実際は学生ひとりひとりをきちんと見る目を持っているようだ。さらには、教育に対する独自の信念や理想を持っており、それを貫こうとする -
Posted by ブクログ
対談の起し本だが、大塚氏と東氏とのやりとりの臨場感が、ものすごい迫力を持って感じられ、引き込まれるように読んだ。
サブタイトルの「おたく/オタクはどう生きるか」の「おたく」と「オタク」は、大塚氏と東氏の暗喩であろうか。
両氏の差異が鮮明に現れるのは、書き手(知識人)として、公共性というものに対してにどう向き合っているか、という点であり、大塚氏が自身の文章や発言が公共に対して影響を与えることに自覚的である種の責任を追うべきと考えるのに対して、東氏は公共に対する影響は認めつつもそのような責任は追いきれるものではないとする。
公共に対する東氏の考えは自分自身の感覚としても理解できるが、最後のと -
Posted by ブクログ
数年前にサークルの部室でたまたま見た以来、記憶から半分忘れ去られていた漫画。
この度古本屋で運命の再会をしてしまったので、そのままの勢いで3巻まで購入。
死体の声が聞けるハゲを中心に進むお話。
宅配便の仲間も死体のダウジング、宇宙とのチャネリング、ハッキング、エバーミングと個性が豊か。
死体の願いを叶えて報酬を得たり得なかったり。
確かに人って心残りなく死ぬっていう方が難しいと思う。
その連載当時の社会ネタもテーマに入ってたりして、いろいろ考えさせられる作品。
絵は少々グロデスクだけれどそれに耐えられる人なら話は面白いので満足できるはず。