鈴木智彦のレビュー一覧

  • ヤクザときどきピアノ

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    『積読チャンネル』で紹介されていた本。
    表紙が情報多すぎで読む前から笑ってしまいます。

    映画『マンマ・ミア・ヒア・ウィ・ゴー』を観た著者が、映画の中で『ダンシング・クイーン』が流れた瞬間この曲をピアノを弾きたいと思いついてからピアノを習い始めて発表会で『ダンシング・クイーン』を弾くまでのお話。発表会はうまくいくのか…。
    著者はヤクザ雑誌のライター。なのであちらこちらの比喩にドスが効いていて、それが面白い。巻末の参考文献の多さにびっくりしました。面白可笑しく書いているけれど、至って真面目です。

    私自身、バイオリンを1年前に始めたので、大人の習い事の事情に「そうそう」と、激しく同意しました。

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    2025年09月12日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    「ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へーーー」

    この書き出しにとにかく引き込まれてしまった。

    読んだきっかけは、暴力団ってなんで悪いことしてるのは明らかなのに捕まらないの?という子供のような疑問から。

    密漁はその理由が明確だった。
    現行犯(人)、潜水機、獲物、これら3点が同時に存在してないと証拠とはならず、検挙できないためだ。

    また、一昔前までは捕まったところで3年以下の懲役、または300万円以下の罰金にしかならなかった。無期懲役もある覚せい剤に比べれば極めて安全なシノギだったらしい。(現在は3,000万円以下の罰金で、これは個人に科せられる最高の罰金額)

    彼らはなぜ密漁をした

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    2025年09月05日
  • ヤクザときどきピアノ

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    俺は反逆する。残酷で理不尽な世の中を、楽しんで死ぬ。
    まず、この言葉に痺れる。ピアノがとても弾きたくなって、久しぶりに弾き始めた。歳を重ねてからでも全然遅くない。むしろ歳を重ねたからこそ、習うことへの喜びに溢れていて、ほんといいなぁと思った。

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    2025年07月20日
  • ヤクザときどきピアノ

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    ヤクザとか闇社会をテーマに活動するノンフィクション作家の著者が、ピアノを習いに行く話。
    職業柄か、登場人物の描写がヤクザ的?に書かれてていて、それが面白い(例:ピアノ教師のレイコ先生を「人を殺したことのあるヤクザが特別なオーラを放っているのに似ている」と表現したり)。
    ハードボイルドな雰囲気ながらも、音楽の楽しさや、練習方法、音楽の歴史などがわかりやすく書かれていて、読みやすい。

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    2025年01月18日
  • ヤクザときどきピアノ

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    「『ダンシング・クイーン』が弾きたいんです」から始まるピアノ教室体験。未知の世界なので、とても楽しく読めた。

    ピアノ業界はスポ根というのは確かにイメージが違う。レイコ先生が男前すぎるし、「硬質な専門教育を受けてきた雰囲気をまとっている。人を殺したことのあるヤクザが特別なオーラを放っているのに似ている。」という表現が面白い。

    練習、練習、ひたすら練習。上手く演奏するためにはたしかにひたすら練習が必要なのだろう。読後に演奏会の様子を動画を見ると、結果がわかっていても「頑張って」と応援してしまう。

    読みやすい文章で、一気読みだった。

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    2024年08月29日
  • ヤクザときどきピアノ

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    「練習すれば弾けない曲は無い」「ピアノ講師に二言は無いわ」
    レイコ先生がカッコ良すぎる。

    ドスやらチャカやら物騒な言葉が飛び交う世界に生きてきた極道界ルポライターが、ひょんなことからABBAの『ダンシングクイーン』を弾くためだけにピアノ教室に通うことを決意する。
    当然と言うべきか、未経験の中年男性を受け入れようとする教室はなかなか無い。
    そんな中現れたのがレイコ先生。キャラがとにかくカッコ良い。ピアノでメロディを歌うように弾けるようにする為に、まずはメロディを歌わせたり。「貴方なら弾ける。You can dance」はシビれた。

    終章は発表会。全くの初心者だった著者が、忙しい仕事の合間を縫

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    2024年07月24日
  • ヤクザときどきピアノ

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    ーレッスンは冒険であり、レジスタンスだ。
     ピアノは人生に抗うための武器になる。

    ー円熟は音楽からたくさんの気づきをもたらしてくれる。

    レイ子先生の教え方は素晴らしい。生き方につうじる。

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    2024年01月12日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    密漁中に警察が踏み込んできそうになったとき、ツレに放尿させてその隙に逃げたっていう体験談が書いてあってめちゃくちゃウケた 前に読んだマンガにも職質中におしっこ漏らしたら解放されるっていう話があったけど、職質シッコって反社の世界では有名なライフハックなん?

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    2023年12月19日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    これぞ実社会という感じで、面白すぎる内容の本。漁業のヤクザな世界を知ることができます。魚好きの日本人は必読でしょう。でも、この本をそれでも魚を食べるのか?と問われても、美味しい魚を食べることをやめる日本人はほぼいないでしょう。それだけ日本人の生活から魚は切っても切り離せない、魚とヤクザも切っても切り離せない、ということは日本人とヤクザは……
    なぜかかなり前から気になっていた本で、最近漁業にふれる機会が増えてきたので、勉強のためようやく購読したのでした。解説も含めて楽しかったです。
    特に元道民として、根室に関する項目はなるほどという感じでした。確かに自分が行ってたお寿司屋さんも、「昔のカニは全部

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    2023年06月26日
  • ヤクザときどきピアノ

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    正直なところ、表紙やタイトルなどから最初はイロモノとして手に取って読み始めました。ただ読んでいくうちに思いがけず(といっては失礼ですが)ストレートに感動しました。

    圧倒されるのは、著者である鈴木さんのライターとしての手腕です。巻末の参考文献の数がこの本の土台を揺るぎないものにしています。
    この探究心が、本書を「面白い話」「いい話」みたいな表面的なものでなく、もっと読み手の深い部分に突き刺さるものにしているのだと思います。

    大人になって何か新しいことに挑戦しようという人にはとても勇気を与えてくれる一冊です。おすすめ。

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    2023年05月19日
  • ヤクザときどきピアノ

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    文章が上手い、というか、私好み。ぐいぐい読める軽快さと、ピアノへの溢れる愛。

    「練習すれば、弾けない曲などありません」

    若くて美人のレイコ先生に励まされて、52歳からピアノを始める作者。本業はヤクザ暴力団専門のフリージャーナリストなんだけど、ピアノの発表会の前に、

    “自分のメンタルがこんなにも弱いことを知って愕然とした。
    二十年以上、暴力団に脅され続けた経験は無意味だったということか。”

    と言うところは爆笑した(^^;


    “練習しないと弾けないの。弾ける人は練習をしたの。難しい話じゃない。”

    “練習をすれば上手くなる。練習をしなければ一切上達しない。”

    この言葉は、本当に当たり前

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    2022年12月25日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    土用の丑の日が近づいてきているので、鰻はどんな闇ルートで流通してるのか気になり読んだ。

    鰻は約5割が裏ルートで流通していると聞く。
    これは裏ルートを使わないと必要な量の鰻が手に入らないからだ。
    必要悪なのだろう。
    鰻は天然で取らず、養殖すればいいのではないか?という声も上がるそうだが、鰻は完全養殖はできず、シラスは養殖のために必要となるから、現状では無理だそうだ。
    したがって、シラスを手に入れるためには裏ルートが必要となるのだ。

    この本は鰻に関する闇だけではなく、生態についても説明してくれるのが良い。
    鰻の生態は人を魅了するものがある。
    生物学的な魅力も教えてくれるのが、この本の良いところ

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    2022年07月22日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    中野の立ち食い鮨屋さんが好きなんだけど、この本読んで、あれだけ美味しくて安いのって、やっぱなんだかなぁと反省した。それでもまた食べに行っちゃうんだけどね。

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    2022年04月07日
  • 教養としてのヤクザ(小学館新書)

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    ヤクザと基本的人権・憲法の話は面白かった。

    ラベルで暴力団を排除した先には何があるのか。
    何でも有りのアングラ組織や海外マフィアの世界ならないように、警察のバランス感覚を望む。

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    2022年03月22日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    鰻はなぁ、美味いけどあんまり食べたらアカンような話も聞くしなぁ、けど美味いねんなぁ、悩ましいなぁ、と思いながら購入。
    一話ずつはちょっと短くてもの足らん気もするけど、一冊で読むといろいろ考えさせられるような、でも鰻美味いのよなぁ…

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    2022年01月13日
  • サカナとヤクザ ~暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う~

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    ずっと気になっていた本が文庫になったというので購入。解説の大根仁の言葉通り、わたしたちは食べるにしても、着るにしてもなんにしても完璧にクリーンではいられないと思う。だからといって、許されるわけではないけれども。

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    2021年11月29日
  • 教養としてのヤクザ(小学館新書)

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    「教養としての〜」という意味は、ヤクザと
    いうものを一つの産業というか、業種として
    考えた場合に、現代社会の中でどう位置付け
    されていて、これからどういう未来が待って
    いるかを知る行為を指しています。

    もちろん反社会的勢力では有りますが、実は
    オレオレ詐欺グループとは一線を画している
    点などは、意外と知られていません。

    まさしく、教養として知っておくべき内容が
    盛りだくさんの一冊です。

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    2021年02月08日
  • 教養としてのヤクザ(小学館新書)

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    他の同様な内容を扱った本を読んだことがないので、内容について比較はできませんが、普段耳にするようなことについて触れてあり、なるほどと思うこともありました。
    読み物として面白い一冊です。

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    2020年11月21日
  • ヤクザと原発 福島第一潜入記

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    東日本震災後から数年経て東京から原発30km圏内の地元に戻りまず驚いたのは、反原発の声が東日本よりも小さいこと。この本を読んで納得しました。

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    2019年01月06日
  • ヤクザと原発 福島第一潜入記

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    福島原発の裏側。マスコミの情報からは伝わってこない現実の重さ。タイトルの通り、ヤクザと原発は密接な関係がある。ヤクザ=暴力団は大きな間違い。また、反社会勢力でもない気がする。ヤクザは必ずしも悪いものではないということと、福島第一の実態をとことん知れる名ノンフィクション。著者はぶっ飛んでる。

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    2013年02月08日