【感想・ネタバレ】ヤクザときどきピアノのレビュー

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Posted by ブクログ

ーレッスンは冒険であり、レジスタンスだ。
 ピアノは人生に抗うための武器になる。

ー円熟は音楽からたくさんの気づきをもたらしてくれる。

レイ子先生の教え方は素晴らしい。生き方につうじる。

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2024年01月12日

Posted by ブクログ

正直なところ、表紙やタイトルなどから最初はイロモノとして手に取って読み始めました。ただ読んでいくうちに思いがけず(といっては失礼ですが)ストレートに感動しました。

圧倒されるのは、著者である鈴木さんのライターとしての手腕です。巻末の参考文献の数がこの本の土台を揺るぎないものにしています。
この探究心が、本書を「面白い話」「いい話」みたいな表面的なものでなく、もっと読み手の深い部分に突き刺さるものにしているのだと思います。

大人になって何か新しいことに挑戦しようという人にはとても勇気を与えてくれる一冊です。おすすめ。

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2023年05月19日

Posted by ブクログ

文章が上手い、というか、私好み。ぐいぐい読める軽快さと、ピアノへの溢れる愛。

「練習すれば、弾けない曲などありません」

若くて美人のレイコ先生に励まされて、52歳からピアノを始める作者。本業はヤクザ暴力団専門のフリージャーナリストなんだけど、ピアノの発表会の前に、

“自分のメンタルがこんなにも弱いことを知って愕然とした。
二十年以上、暴力団に脅され続けた経験は無意味だったということか。”

と言うところは爆笑した(^^;


“練習しないと弾けないの。弾ける人は練習をしたの。難しい話じゃない。”

“練習をすれば上手くなる。練習をしなければ一切上達しない。”

この言葉は、本当に当たり前なのに忘れがちで、心の支えにしようと思う。不安に思ったり人と比べて落ち込んだりする必要はない。必要なのは、ただ練習だけ。


この本の中で、ピアノを弾くときの姿勢はとても大切で、悪い姿勢が癖にならないように気を付けなければならない、みたいなことが書いてあった…のは耳が痛い。

というのは、私はピアノを弾くとき、椅子の上にあぐらをかいている…!これがいい姿勢のはずはない…けどググってみたら、別に構わないという意見も書いてあったので、まぁいいことにする(あぐらをかいてペダルを踏めないので、ペダルが出て来るとどうしても普通の姿勢に戻る)。

学校の音楽の授業が音楽を嫌いにさせている(同様に体育の授業が運動を嫌いにさせる)という作者の主張は、本当にその通りで、もうだれもこれが正しいなんて思ってないのに、じゃあどうすればいいかがまだ分かっていないのではないかと思う。

そもそも、一人一人違う子どもたちに、一斉に何かを教えるということが、もう時代的に破たんしつつあるのだろうと思う。昔は意味があったことなのだろうけれど。


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2022年12月25日

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最高です。動画は期限切れでしたがYouTubeで聴きました。思わず一緒に歌ってしまいました。発表会の緊張は解ります。私の場合は年齢40代でのフルートの発表会。出だしの全音符、音が全く出ませんでした。ピアノも憧れです。レイコ先生にピアノを教えてもいたい ♪♪

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2021年12月10日

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ヤクザの潜入ルポを手がける著者(52)が校了明けの変なテンションで見た『マンマ・ミーア』にうっかり感銘を受けてしまい、ダンシング・クイーンをピアノで弾きたいと一念発起。
優れた先生(名言多数)のもとレッスンを重ねて発表会で披露するまでのドキュメント。
笑いどころも多い一方で、いい歳した大人だからこそ分かる練習の意義、継続がもたらすブレイクスルー、上達の喜び...といった示唆に富む。
表紙の絵も最高

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2021年07月22日

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50歳過ぎてから著者がピアノを習い始めて、発表会までのエビソードですが、文書が読みやすくユーモアにあふれて一気に読み終えました。ピアノや音楽の楽しさ、上達する事の満足感など伝わってきて、教えてくれた本の雑誌に感謝です。

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2021年01月26日

Posted by ブクログ

なのにABBAで
まさかABBAで

ヤラレタ!感想は、これに尽きる。

読む前からワタシ好みの本であることは分かってたけれど、予想をはるかに上回った。
圧倒的なおもしろさで幸せな読後感。
#八蔵の会

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2020年12月18日

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一気読み。おもしろかった。いままで読んだどんなピアノの小説より本質をついててすっきりした。おもしろかった〜

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2020年11月01日

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読んでるとピアノが弾きたくなって、ほったらかしにしてた電子ピアノを途中で何度も弾き出しちゃったしダンシングクイーンの楽譜が買いたくなったね。

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2020年10月31日

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主にヤクザを取材対象とした記事を書いてきた、ハードボイルド中年ライターが、ミュージカル映画をきっかけにABBAのダンシング・クイーンをピアノで弾こうと必死に練習に取り組む話。

読みやすくまた筆致力もあり、夢中で読み進めた。
何かを始め夢中になることに、遅すぎる事なんて無いんだよな。
映画化やドラマ化しそうな一作。

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2020年09月09日

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音楽の棚にありました。このタイトル見た瞬間に手に取るでしょ。
ヤクザな方ではなく、ヤクザを取材する側の方。
ヤクザ専門誌の編集長の経験もある、フリーライター。
子どものころからあこがれ、でもずっと諦めていたピアノを弾くということを、
50になってから叶える。
大きな本を書き上げたライターズハイの時に出くわしたABBAの『ダンシングクイーン』。
それを弾くために、ピアノ教室を探し、自分に合う先生に出会い、練習を重ね、発表会に出る。
陳腐な表現ですが、何かを始めるのに年齢は関係ないんですよね。
好きの原動力に、年齢を重ねたからこその経験値。
思うように体で出来なくても、頭では、できる可能性を広げるための策が分かるし、
時間の配分などを判断する余裕がある。見えるものが広い。

知っているようで知らない、グランドピアノと他のピアノとの音の違いや
他の楽器とは違うピアノならではの性質、練習方法や難しさ、
初めて教わり、経験することで知ること。
それをちゃんと言葉に置き換えてくれるのが面白い。

先生のスポ根的情熱(ちゃんと生徒に合わせている)による指導と
何事も新鮮に受け止め、喜び、学んでいく著者の関係がすごくイイ。
力で従わせるような、子どもがピアノを嫌いになるようなやり方ではなく、
好きの気持ちを引き上げ、焚き付け、冷静に判断する対応がカッコイイ。
筆者が、楽しみにしている練習に行けない理由が、
神戸の組の抗争事件の取材だとか、
先生の出すピアノの音の衝撃を表すのに、
防弾チョッキをきて至近距離で撃たれた経験を出してくるとか
ギャップがありながらリアルな記述に爆笑する。
やりたいことがあるなら、やればいい、
シンプルなメッセージがストレートに伝わる。
あっという間に読めます。オススメ。

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2024年04月25日

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こんなピュアにピアノの魅力に向き合う初心者の言葉は、思いがけないものを呼び覚ます。
ブレないレイコ先生が素敵。

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2024年03月31日

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自分が60歳で書道をはじめたときのことを思いだしながら。
ヤクザのルポライターがABBAのダンシングクイーンを弾くのとでは、違うが、練習量だと言われたことは、同じだ。笑いながら、よんだ。私もレイコ先生に習ってみたい。

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2024年03月20日

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著者の人物像が、ピアノの体験記を書きそうな平均的な人物像から大きく離れていて、非常に面白く読めた。(ふだん、著者はヤクザもののルポライターをしているらしい)
著者は至ってまじめな筆致で書いているが、可憐な先生との会話をヤクザ的な表現で表すのが新鮮でおかしくなってしまう。
私はアラサーからピアノを始め、いまはしばらく稽古をしていない状態だが、序盤は筆者の言っている言葉の意味が非常にわかった。ピアノと音楽に気持ちを集中して、頭と体を動かすのは気持ちがいい。ABBAのダンシング・クイーンを引き始めたあたりから、まだわからない感覚の話が出てきて、筆者に抜かされたな!と思った。
私は周りにピアノを弾ける人がいる状態で、気になったことだけ聞く形で独学でやっているが、やっぱり先生ってあこがれる。合う合わないがかなりありそうだが。
ピアノ熱が上がったので、稽古再開しようと思う。
私も好きな曲の一曲くらい弾いてみたい。

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2023年10月26日

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面白かった。表現力が豊かで文章に引き込まれた。
途中の音楽の専門的な知識の部分より、練習過程の心情をもっと知りたかった。

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2023年07月02日

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50過ぎのおっさんが、Dancing Queenを弾きたいとピアノ教室へ。自分も小さい時、ピアノを齧り、あの時辞めずに続けていれば良かったと思ってしまった。レイコ先生の愛情たっぷりの熱血指導、心に残る言葉。その合間の、何かオモロいフレーズのヤクザ著者の文章がクスッとさせる。

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2022年04月17日

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題名のアンバランスさに惹かれて読んでみた。
初めてピアノ教室の門をたたく意気込み、練習の厳しさ、発表会のドキドキ感。思った以上に親近感が湧き、どんどん読み進めてしまった。紹介してある本も読んでみたい。

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2021年10月15日

Posted by ブクログ

ピアノを始めてひと月。
ピアノって楽しい!
だけど、本当に上達するのかな?
と不安もありました。

そんな私にとってピッタリの本。

普段はヤクザ達の中で潜入ルポライターをやっている筆者が、五年にわたる仕事をやり終えた解放感で聴いたABBAの「ダンシングクイーン」に号泣し、諦めていたピアノを始めるという本。

弾きたい曲が「ダンシングクイーン」って、共感できる。
筆者が涙するのもわかる。
あの幸福感に包まれたメロディ…。
踊るようなピアノの跳躍。
私も初めてダンシングクイーンを聴いた時には、
なぜか涙腺が緩んでしまったものだ。
いいよね、ABBA!

筆者の成長物語(?)で、
ピアノを教えてくれる素敵なレイコ先生の力強い言葉に、ピアノ初心者達は、筆者と共に励まされること請け合い。
ピアノって奥深いんだな。

ときおり出てくるパワーワードに噴き出し、
ヤクザの抗争があってもピアノを弾き続ける姿には、
励まされる想いだった。

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2021年09月12日

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ネタバレ

ヤクザライターとして名を馳せた鈴木氏がふとしたことからピアノへ挑む奮戦記。
勇気の書であり、音楽への愛が溢れた良書だ。
「生涯学習は素晴らしいと嘯きたいのではない。何かを始めるのに年齢は無関係と自己啓発をしたいのでもない。現実は残酷で不公平だ。どうせみんなくたばるのだ。では鬱々と人生を送ればいいのか。いやだ。じゃあどうする。明るく笑い飛ばすしかない。レッスンは冒険であり、レジスタンスだ。ピアノは人生に抗うための武器になる。俺は叛逆する。残酷で理不尽な世の中を、楽しんで死ぬ」
こうでなくっちゃいけない。ぐうの音も出ないほど正しい言葉だ。

楽しみ、貪るように練習する鈴木氏に尊さを感じる。
「練習すれば上手くなる 練習をしなければ一切上達しない やればできる やらねばできない そして、練習をしない言い訳は何の意味もない」は至言。
そしてもう一つ大事なこと、
「他人の技量に恐喝される必要は全くない。他人がどれだけ上手に弾いても、引け目を感じる必要はない」

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2021年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一筋縄ではいかない経歴をもつ著者が、ABBAの曲を弾きたい、という猛烈な情熱と、最高のピアノ講師と出会ったことで起こる奇跡のようなピアノレッスン体験記。

何事も好きこそものの上手なれ、だなあと思うと同時に、レイコ先生の見事なコーチングぶりに感心してしまいました。ただ、その前提として、やっぱり著者の「弾きたい」という強い想いがあればこそなんだろうなあとも。

フォントが大きくなったり太くなったりと少し忙しない印象もありましたが、面白かったです。

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2021年04月15日

Posted by ブクログ

“新しい体験は語彙も拡げる。”(p.113)


“必死に考え、身体を動かし、真剣かつ誠実にミスしたなら、それはとても価値のあるミスなのだ。”(p.134)

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2021年04月12日

Posted by ブクログ

いつもヤクザを追って(?)実録的なことを書いてる人がピアノを習い始めたのをTwitterで見て『ほえええ!』と思っていたのよ。
同時期に自分もピアノを再開したいなと思っていたから。まあそれはええか。
箇条書きしてこ
●何も弾けんかった人が発表会に向けて弾けていくようになるのが当然だけど凄い
●鈴木さん自身の(ばちくそ練習している)努力も勿論だけど先生との相性も良かったんだと感じた
●レイコ先生のパッションまじで最高によかった
●タイトル通り『ヤクザ』も時々挟まれていて面白い
●読み終わって動画見てうるっとしてしまった、まさかこんなふうな気持ちになるなんてという、、、印象深い本になったなあ…
ピアノ一本だけだったら読めんかったと思う。
どうか次は『ヤクザときどき料理』をだしてほしい、、

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2020年10月20日

Posted by ブクログ

ヤクザに関するライターが、ピアノ初心者にも関わらず、ABBAの演奏に挑戦する話。ヤクザとピアノという全く逆の世界なだけに、そう表現しましたか!と、所々クスッと笑いを誘ってきます。面白おじさんですね。ピアノ動画も観ましたが、立派に演奏されてました!

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2020年09月13日

Posted by ブクログ

ずっとピアノを弾きたかった。
ABBAのダンシングクイーンが弾きたい。
まさに私。
読むしかない。

著者は52歳で実現させる。
ヤクザのルポライターの経験談とピアノ体験の比較が興味深い。
音楽教育の在り方についても頷くばかり。
行動あるのみ。

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

ピアノに憧れてた作者の話。51歳にして強く弾きたいと思う曲を練習して発表会に出た。
表現がヤクザ語でちょっとお下品だけど、音楽が好きで楽しんでいる様子がわかる。ヤクザの世界と音楽教育、体罰の共通点を指摘。ヤクザが好きなわけではないようだ。しかし、ウケねらいの出版かとも思える。

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2024年01月28日

Posted by ブクログ

長年ヤクザ専門誌の記者をやってきた著者(52歳男性)がピアノを習うノンフィクション。
目的はABBAの「ダンシング・クイーン」が弾きたい!これのみ!

頭に残るタイトル。本物のヤクザかと思ったら違った(笑)
とても良い先生に巡り合ったのも大きかったのでしょう。レイコ先生もいいキャラしてる。
曲が弾けるようになった喜びは共感してしまいます。
余談ですが日本の音楽教育について書いた箇所に一番共感してしまいました。文科省に読んでもらいたいくらい。

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2022年10月14日

Posted by ブクログ

「他人の技量に恐喝される必要はまったくない。
他人がどれだけ上手に弾いても、引け目を感じる必要はない。」とは、ピアノ発表会に臨む作者の述懐だが、スポーツにも通ずるし、人の生き方そのものでもあるかもしれない。

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2021年09月25日

Posted by ブクログ

ヤクザ記事のライターがピアノを習って発表会にでるまでを書いた本。先生との関係が良く、練習が楽しそうで良かった。「練習すれば弾ける、しなければ弾けない」「できないところだけを抽出。ご褒美として通し練習」というのは覚えておきたい。

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2021年06月26日

Posted by ブクログ

大人になってからピアノを習い始めた自分には、「わかる!そうそう」と共感するところがたくさんあった。表現がいちいちヤクザに絡めてあって多少ウザったいのとダサいところも面白い。
タイトルから、舘ひろしみたいな大御所がジャズが弾けるようになるまでみたいなかっこいいのを想像したが、実際はヤクザさんではなく、ヤクザさんを取材されてるライターの方の話だった。
それにしても、発表会に出るという退路を断つ判断はすごいし、その為に1日5時間も練習できる日を作ってしまえるのがすごい。
「やらない言い訳になんの意味もない」この言葉を手帳に書き写した。

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2021年02月20日

Posted by ブクログ

ツイッターで流れてきたので手に取った。
文章がうまい。著者の本丸であるヤクザについて書く仕事と対比させているところがなんとも言えずおもしろい。
ちょっとしたカタルシスを感じた。私自身、ピアノは幼稚園から小学5年生までやっていた。またやってみたい。でも、ピアノはどうする? 実家にあるあのピアノはどうする? アバってどうよ?
いろんなことを考えた。面白かった。もっと長くてもいいかも。長くしてどこを目指していくかは知らないけど。
巻末のQRコードで練習会バージョン、発表会バージョンの動画が観られる。
想像以上だった。音楽ってすごい、っていうか、「弾きたい」っていう気持ちだけでここまで達成できるんだなと。ある種、感慨深い。勝手に。

p39
もし人間が肉体を捨て記憶のすべてを外部メモリーにコピーしても、音楽に感動する魂までは複製できまい。

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2020年09月26日

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